チャラスケ夢を見る
「楽しかったにゃぁ~……」
いつも自分が寝ている窓辺の日溜り。
近寄るとしゃー!! とひろみにゃんに怒られて連れていかれた子にゃんこたちも、見知らぬ人たちにひとにゃんずつ連れていかれ、今ではすっかり自分と同じくらいの大きさになってしまった、自分と同じガラでうり二つの顔を持つ息子がいるだけになった。
「ひろみにゃん……どこ行ったのかな?」
もうずっと前にちょっとだけ開いていた『家の窓』から出て行ったきり、今の今まで戻って来ることが無かったひろみにゃん。
いっぱい怒られて、いっぱい泣かれて、いっぱい楽しい時間を共に過ごしてきたけど、時折体を摺り寄せて来てくれる、あの優しい温もりはもう感じることが無くなって久しい。
「きっと、いみゃも楽しくにゃんやん言ってるのかなぁ~……」
本当はひろみにゃんが敷いていた窓辺に敷かれた一枚のタオル。
かすかに残っていた彼女の残り香も、ほとんど消えてしまっているけど、知らず知らずのうちにその上で寝る事が日課になってしまっていた。
「……もうひと眠りするかにゃ。そうしたら――」
この日。チャラスケのご主人様が帰宅すると、窓辺で丸くなっているチャラスケを発見し、いつものように声を掛けるも、何も返答がないチャラスケを不思議に思って側に近寄る。
『っ!? ちょっと!! みんな来て!!』
ご主人さんが慌てている様子に驚いた家族は、その声の元へとすぐに集まった。
するとそこには、だらっとしたままのチャラスケを抱いて、涙を流すご主人様の姿が有った。
この日、チャラスケは人知れず静かに旅立ったのだ。
「あ!! ひろみにゃん!!」
「チャラスケ……。にゃぁ……あなたももうこっちに来ちゃっにゃのね……」
「にゃ?」
どことも知れず、誰にも見る事の無い世界で、仲のいい二匹はまた出会ったのだった。
その後はきっと、ずっと、もう離れる事はないだろう。
お読み頂いた皆様に感謝を!!
これにて間がだいぶ空きましたけど、にゃんライフを閉じたいと思います。
ご愛読ありがとうございました。(≧▽≦)
因みにチャラスケの残った子にゃんこの名前は『むさし』です。(*^▽^*)




