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ご主人様の気持が分かったチャラスケ
『チャラスケぇ~』
めずらしくご主人様に呼ばれたチャラスケはコタツの縁で寝ていた。
眼をしょぼしょぼさせながら声のした方へ顔を向ける。
「にゃ?」
『ほらほら見てみて!!』
ぼぉ~っとしながらそれを見つめる。
『かわいいよねぇ~。チャラスケの子猫』
「にゃにゃ?」
タッタッタッタ……
ご主人様の言葉は良く分からにゃいけど、何か危険にゃ気がする
『ほら見……』
バチーン!!
チャラスケはまたしても何者かにホホを張られた。
「みゃったく油断も隙もにゃいにゃ!!」
それはもちろん黒い体毛を逆立てたひろみにゃんで……
そのまま子猫を咥えててくてくと去って行った。
『ご、ごめんね……』
ホホを張られて目が覚めたチャラスケはじぃ~っとご主人様を見た。
「その言葉は分かるにゃ……」
そのまま背中や頭をなでなでされるという何とも言えない空気が流れた。
部屋の中にはチャラスケが鳴らすゴロゴロゴロゴロというのどの音だけが響いていた。
時には分かる事もあるのです(笑)




