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ウォーターバレット  作者: 柊谷
第1章
2/15

ありふれた日常

続けて投稿

「ふぁ〜、眠い…」



そう言いながら歩くこの男、大谷(おおたに)水間(みずま)は現在遅刻をしている。

重い腰を何とか持ち上げ、いつもの通学路を歩いているところだ。



「よう水間!お前も遅刻か?」



突然声をかけられ、後ろを向く

そこにはやはりと言うか何というか、期待を裏切らない数少ない水間の友人、紫村(しむら)友則(とものり)の姿があった。



「あぁそうだよ、お前は遅刻するって分かってたからな。行く道一緒だし…合わせた」



そう言うと紫村は笑顔でこう答えた



「そうか!そんなに俺と一緒に行きたかったのか!まさかお前がそんな事を言ってくれるとは嬉しいな!」



そう言って紫村は水間を担ぐ。



「おいやめろ!降ろせ!恥ずかしいんだよ!第一、お前と行くのはついでだついで!早く降ろしてくれ!」

「はははっ!可愛いやつめ!俺が連れて行ってやる!」



紫村は水間の拒否を拒否し、走り出す。

水間は顔を覆いながら「もういっそ殺せ…」と呟き、精一杯の抵抗を見せるが無駄に終わる。



しばらく走ると学校が見える、紫村は「ついたぞ」と笑いながら言い、水間を降ろした。



「…今度やったらぶっ飛ばす」



水間はそそくさと門へと向かう

その後ろを紫村が追いかける。



水間は門の目の前に立ち、初めて認識する。

『閉まっている』と……



「あちゃー、閉められたか…登るしかないな」



追いついた紫村はそう言って、門を登り始める。水間もそれに続いて登ろうとした時…

「おい」と後ろから声がかかる

水間達は恐る恐る後ろを振り向く。

そこには大鳥(おおとり)和馬(かずま)が立っていた



「なんだ大鳥か…脅かすなよ」

「驚かすつもりはなかったんだがな…」



水間達は安堵の息を漏らし、改めて大鳥を見る。大鳥は私服でこちらを向きながら呆れているのが分かる。



(ん?何で私服なんだ?それに優等生の大鳥が遅刻なんて…)



この時、水間はある1つの推測をする



(まさか…そんなまさか!?もしかして俺はとんでもないミスを犯していた…!?)



水間は大鳥に問いかける



「今日って…学校休み?」



大鳥はその問いを聴き、ため息を吐きこう答えた。



「今日は創立記念日だ。休みだぞ」



その言葉を聞いた水間、紫村の2人は登りかけていた門から落ち、青空に向かって叫んだ。



「「やっちまったぁぁぁぁぁぁ!!!」」

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