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ウォーターバレット  作者: 柊谷
第2章
11/15

拾った男

半年が空きました。申し訳ありません。

戦闘シーンはわかりやすく書いているつもりです!

キーンコーンカーンコーン…

学校のベルがその日の授業を終わらせる為に音を鳴り響かせる。



「うーん…やっと終わったか」



大きく伸びをしつつ放課後を有効活用する為に考え事をしていると後ろから声がかかる。



「よう水間!今日おまえの家に行ってもいいか?久しぶりにマリアちゃんに会いたくてな!」



声の主は今朝一緒に登校した紫村だった。

彼はマリアを気に入っているらしく、実の妹のように接している。



「あぁ、別に構わないぞ。マリアも喜ぶだろうしな」


「よっしゃ!じゃあそのまま向かわせてもらうぜ!」


「え?一回帰らないのか?」


「何を行っているんだ!俺はいち早くマリアちゃんに会いたいんだ!」


「………」



今にも燃えだしそうな勢いの紫村を尻目に教室を出て行こうとドアを開けると目の前には大鳥が立っていた。

突然の出来事にビックリしていると、声をかけられる。



「先ほどの話は聞いた、奴が行くなら私もついて行こう。」


「おっ?大鳥も来るのか?」


「当たり前だ!水間一人ではお前を止める事は出来ないだろうからな」


「素直に遊びたいって言えばいいだろ(笑)」


「べ、別に暇だから一緒に遊びたいとかそんなことではない!断じてない!!!」


そんなやり取りを終わらせ、彼ら3人は水間の家に向かう。


水間に家に着き、ドアを開けると見知らぬブーツがあるのが分かる。

ブーツは汚れており、洗われていないのが分かった。


(なんだ…客人か?人が来るような事はしていないが…)


水間達は恐る恐るドアを開け、居間を覗いた。

そこには楽しく談笑している水間と男の姿が見えた。

ドアを開ける音に2人は気付き、男は会釈をしマリアは手を振る。



「どちら様ですか?」



男の方を向き、何用なのかを確認する。

男は体を水間達の方を向け話す。



「突然の訪問の無礼、申し訳ない。俺の名はクリス。クリス・ストレンジャーだ。道端で倒れているところを偶然彼女に見つけてもらい保護されていた所だ。」



クリス・ストレンジャーと名乗る男は日本語でそう言った。



「クリスさん随分と日本語が上手ですね!どこかで習ったんですか?」


「あぁ、知り合いに日本人の女性がいて話してるうちに覚えてな…」



そういうと彼はどこか遠い所を見つめ、まるで思い出にふけっているように見えた。

しばらくその様子を見守っているとクリスはふと我に返り話し出す。



「あぁ、急に黙り込んですまない…私はもう大丈夫だ。色々世話になったな…俺はこれで出て行かせてもらうよ」



クリスは椅子から立ち上がり玄関に向かおうとする。

「え〜っ、もう少し話そうよ〜!」とマリアが言うがクリスは軽く微笑んで足を運ぶ。


クリスが立ち去るのを見ていた3人のうち、紫村が声を上げる。



「ん?表の奴らは誰だ?」



皆が一斉にクリスの右手側にある窓の方を注目する。

そこには武装した男が立っており、家の中を覗いていた。

手には自動小銃じどうしょうじゅうを持っており、こちらに気付くと銃口を向けた。



「みんな俺の後ろに退がれ!」



クリスが大声で叫ぶと近くにあったコップを投げ付けた。

武装した男は一瞬驚き、コップをはたき落とす。

その間にクリスは男もとへと走っている。

男は再び銃を向けると今度はクッションを投げた。

男はまたしてもはたき落とすが、目の前にはクリスが迫っていた。

クリスは銃を掴み横にずらす。

男は引き金を引くがそれはクリスがずらした後であり、クリスには当たらなかった。

クリスが男を蹴る。

すると男は銃から手を離し、後ろに蹌踉よろめく。

クリスは銃を捨てると拳を前に出して構える。

男はナイフを出し、クリスに斬りかかった。

クリスは男をいなして、こちらに引き込むと背負い投げの要領で投げた。

男は地面に叩きつけられて気を失う。



「大丈夫だったか!?」



クリス水間達の方を向き怪我の確認を取る。



「だ、大丈夫です…そんなことより!アイツは何ですか!?」



水間がクリスに問いただす。

クリスはそれを聞くと


「その説明は後だ。とにかくここから逃げよう。さっきの銃声で奴の味方が駆けつけてくるはずだ。」


と言い、先ほどの捨てた銃を拾い男からマガジンを抜き取った。

クリスは表に出ると水間達の方を向き、手招きする。



「おいどうするんだ水間…奴について行くのか?」



大鳥が水間に聞くと水間は答える。



「あんな場面を見せられると今は従うしかないだろうな…はぁ、なんて災難なんだ」



そう言って水間はクリスに向かって走りだした。

それに続いて残りの3人も走っていった。

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