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2-思い出の始まり

そして学園の入学式。

体育館、周りには同級生となるみんな。

目の前の壇上では

学園長のあいさつ、教員紹介、など、

本来なら「早く終わらせろ学園長」などと思うのだろうが

初めての体験に僕は心躍っていた。

ただ、すべてが新鮮だったのだ。


式も終り、新しいクラスへ移動し

クラスでの担任の先生のあいさつやそれぞれ自己紹介があった。

担任の先生はいかにも熱血そうな体育系の先生だ(昔見たドラマに出てくるような)

ここで僕の名前を言っておこう。


名前は「相田 和馬 アイダカズマ」。


そう、察しが良い方はすぐわかるように

運が良くも悪くも出席番号が1番なのだ。

担任が僕を呼ぶ。


「じゃあ最初、一番相田!」


ここで僕の動悸が激しくなる。

こんな大勢の前での自己紹介など初めてなのだ。


(何を話せばいい、漫画やTVではどうやっていた)


頭の中がパニックになる。


「相田!早くしろ!」


担任が再び呼ぶ。

体が椅子に縛り付けられたように動かない。

体は熱くても制服の中は汗ですごく冷たくなっている。

周りではざわざわと声も聞こえてくる。

泣きだしそうになった。


そんなときだ。


「おい、大丈夫か?」


後ろからボソッと聞こえてくる。


「緊張してるなら、ほら、よく言うだろ、周りのやつらを大根だかカボチャだと思えって」


そんなこと言われても無理だ、僕には人間にしか見えない。


「まーどうせ30人もいる内の1人なんだ、みんなそんなに気にして見ねーよ」


そう言うと後ろのやつが僕の肩を叩いた。

それがスイッチにでもなっていたのか

なんとか立ち上がることが出来た。

僕は思わず後ろを振り返る。

そこには微笑んだホストがいた。

そう、ホストさんなのだ。

漫画で得た知識のある僕にはわかる。

この人はホストさんなのだ。

微笑んだホストさんが言う。


「ほら、早く行け」


こうしてホストさんに言われるがまま、

なんとか先生のいる教卓へ辿りつくことができた。


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