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4月4
四月。電車の窓ごしの空、麓の方は霞がかって白い。でもきっと天辺あたりは真っ青なのだろう。その青さが思い浮かぶようなグラデーション。
小さな薄い雲が浮かんでいる。どこへ行くのだろう?まあ、僕は雲じゃないから知ったこっちゃないのだけど。
電車を降りて新品のスーツ姿の流れに乗る。希望に満ちた表情。僕にもこんな時代があったかもな。でも歩むにつれて曇っていく?何かを目指すのをやめて何かに追われ始める?同じところに向かって歩き続けていると、自分でも想いのグラデーションに気づけないものだけど。
仕事場で何十年も前に好きだった音楽をかけてみる。周りの人間は失笑。まあ、知らないのだろうし、知ろうともしてないだろうし、制止されないだけましか。何をいいと思うかは人それぞれ。名曲でさえ、知らない人は「自分が知らない」ということを理由にろくに味わいもせずに嗤う。ならば今さら笑われたところでなあ。
感情のグラデーションの変化が少しだけ鈍る。まあ、こんなことどうでもいいしなって、空を見上げてみる。僕に覆いかぶさろうとする何かが陽の光に透けて消える。今日はいい空、青空。




