表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/7

4月1

神が「光あれ」と唱えるより前、悪魔が「神よあれ」と呟いた。


世界にはまず悪があった。それを否定するために正義が生まれた。悪を定義するものは数あれど、正義を定義するものが宗教の経典くらいなのはそのせいだ。


たとえば殺人という行為。これは誰にでも分かる悪だ。

だがこの「悪」に「誰かのため」とか「国のため」とかいう絵の具をまぶされると、にわかに正義の色合いを帯びる。戦争で百人殺せば英雄?大罪人を死刑にするのは社会のため?


皆に訊いてみたい。この問題を受けて、あなたの中で揺らいだのは、悪の輪郭だろうか、それとも正義の輪郭だろうか?


僕の中で揺らいだのは正義の輪郭だった。


悪はあるのだ。悪こそが確固たるものなのだ。

天国への扉を叩いたところでその先に神はいない。正義とは悪を否定するために産み出されたもので、神とは悪を断罪するための装置だ。罪こそが世界の始まりなのだ。


機械仕掛けの神なんて言葉が妙に腑に落ちる夜、無人カフェ。罪を煮詰めたような苦いエスプレッソの中、悪魔がかすかに呟いた。


「神よあれ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ