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カンカゴなんでも屋にご相談を!  作者: 中頭
宇宙人、タカシくん

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15/19

5


「あれ……大家さん、いない」


 一階へ降り、大家の部屋を訪ねた。しかし、チャイムを鳴らしても、返事がない。

 タカシは腕を組んで小さく唸る。


「うーん……」


 やがて空を見上げ、夕暮れが近いことに気づく。


「先に、リュウノスケくんのところへ行ってもいいですか?」

「あぁ、公園で仲良くなった小学生のことですか?」 

「ええ。たぶん、もう公園でサッカーをしている時間です」


 そう語るタカシの横顔は強張っていた。緊張がいまだに解れないらしい。

 それもそうだろうな、と彼の心境を察するようにカゴが頷く。

 三人は足を公園へ向けた。



 ひっそりとした公園内。あるのはジャングルジムとブランコぐらいで、あとはぽつねんと置かれたベンチだけだ。

 広くはないが、余計なものがないぶん見渡しが良い。

 少年たちがきゃらきゃらと声をあげ、サッカーをしている。その中の一人がタカシたちに気がつき、大きく手を上げた。


「タカシくーん!」


 少年特有の柔らかい笑顔を見せる彼に、タカシが手を上げて挨拶を返した。

 きっと彼がリュウノスケくんなのだろう、とカゴは思った。

 走ってきた少年は、肩で呼吸をしながら「遅いよ、来るの!」と笑う。


「あれ? この人たちは誰?」

「えっと……お、お兄ちゃん」

「へぇ、タカシくんってお兄ちゃんいたんだ! こんにちは、俺はリュウノスケっていいます!」


 少年の無垢な笑顔を向けられ、二人はそれぞれ挨拶をする。その間も、タカシはもじもじとしていた。

 やがて意を決したのか、大きく息を吸い込む。


「リュウノスケくん」


 声の端々は震えていた。しかし、強い決意を感じる。カンマとカゴは目を見合わせた。こくりと頷き、タカシたちを見守る。

 リュウノスケは首を傾げ「どうしたの?」と呟いた。


「リュウノスケくん。出会った時から僕に優しくしてくれて、ありがとう。あの日、サッカーに誘ってくれて、嬉しかったよ。僕はね、実は────」


 俯いたタカシは、震えていた。だが、ここで逃げてはいけないと思ったのか、声を張り上げる。


「僕は、宇宙人なんだ」


 タカシが指を鳴らす。それが擬態を解く合図なのだろうな、とその様子を見ていた二人は納得する。

 リュウノスケは固まった。口をぽかんと開け、目をまんまるとさせている。

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