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便秘の私が下痢型過敏性腸症候群に!

作者: かほ

過敏性腸症候群になるお話し


【生い立ち】

私は現在33歳

長女として産まれた。

特に大きな病気にもかからず何不自由なく育ち大人になっていった。

共働きだったため祖父母が私と弟を大事に育ててくれた。



【体質】

私は元々、便秘体質で排便が不定期でよくお腹が張ることが多かった。

特に長期の旅行などで自宅を離れると4.5日排便がないことなんて当たり前だった。

その度にお腹が張りストレスだった。


高校生のころからダイエットも意識し、下剤(市販薬コーラック、病院の便秘の処方薬)を飲む日々が続く生活を送っていた。

下剤を飲むことで、便秘への悩みは解決した。

むしろ飲まないと便秘が怖くて、

下剤を飲む日々を約10年間続けていた。

下剤を飲んでいても特に下痢にはならずむしろちょうどよかった。



【過敏性腸症候群のはじまり】

ところが2017年の年明け、当時25歳の頃、

彼氏の実家へ長期でお泊まりすることをきっかけに下剤をやめてみた。


当時初対面のお宅でトイレを借りるのに抵抗があったからだ。

それから下剤をやめてみると、、

なんと毎朝排便があった!

「あ、便秘治った!やったー!」 と思って喜んでいた。


するとだんだん下痢状態が続くことが多くなっていった。


その頃、会社の先輩2人が同時に育休に入り、私にとって業務の負担も大きく慣れないことばかりの生活が続いた。


初めて経験する業務も多く、かなり精神的にもプレッシャーがかかっていたのだ。

初めてのQCサークルのリーダー、資料作りと日々奮闘していた。

そんな中でも一緒に働いている女性の先輩は優しくて私のことをいつも支えてくれた。

毎日のように先輩に相談したり、たわいもない話をしながら毎日は充実していた。


だがその生活にも慣れてきた頃に下痢等という排便異常がみられるようになった。



下痢や腹痛になる時は、大概出かける時。

出かける前の玄関を出る時。

テーマパークの長時間の待ち時間。

長蛇の列のレジの待ち時間。

車に乗っている時。

信号待ちなど、トイレへ行きづらい状況下で腹痛と便意を感じるという状態になっていってしまった。

会社に着くとトイレに駆け込んだり、トイレから出られなくなるという日々が続いた。


私は通勤に自宅から会社まで片道30キロを車で通わなければれならない。

排便の調子が悪い時は朝の通勤に5回以上コンビニのトイレへ寄ったこともある。

コンビニが少ない道を通るときは覚悟を決めて自分に大丈夫と言い聞かせながら走行した。

何度も漏れそうになり、地獄のような時間を過ごしていた。


幸い職場では自由にトイレへ行ける。

無事に会社に着くとホッとする。


同じ部署の女性の先輩に相談したら、すごく親身になって話を聞いてくれた。

先輩は私の身体を気遣ってくれて、忙しい中お休みもたくさん取らせてくれて、とても励みになった。



とりあえず、地元のかかりつけ医の内科を受診してみた。

医師からは「これは過敏性腸症候群だね」と言われた。

とりあえず一般的な整腸剤を処方してもらった。

だいぶ症状はマシになったが、それでも完全には回復しなかった。



過敏性腸症候群の治療薬や整腸剤や頓服薬を出してもらったがなかなか落ち着かず、私はストレスでどうにかなりそうだった。


私はガンなのでは?と心配になり医師に相談したが、一般的にこの年齢で血便が出てないのにガンはほとんど有り得ないとのこと。


だが心配なので無理を言って念の為、内視鏡検査などさまざまな検査をしてもらった。

しかし特に異常が見つからなかった。

過敏性腸症候群は検査では異常が見当たらないのに、ストレス等が原因で排便異常があるというのが特徴なのだ。

でも内視鏡検査の結果が良いことで大きな病気ではないと知り私は心からホッとした。


【うつ病の薬】

そんな時、不安で下痢になることをかかりつけ医の医師に相談したら、「安心する薬でもだしますか」とうつ病の人に処方する薬を提案された。

最初はかなり抵抗があった。

医師は私の日頃の状態を見てきてこの提案をしてきたのだろう。

だが毎日のトイレのことを考えたらその選択肢しかなかった。

こうしてうつ病の薬を飲むことになった私。


すると、徐々にお腹の調子が改善された。

今までの腹痛が嘘のように、徐々に調子がよくなっていったのだ。

毎日飲む薬だが、あの腹痛を考えたら苦ではなかった。


2018年、私は当時付き合ってた彼と結婚した。

医師からも結婚するなら薬は卒業しましょうと言われていたので治療からも卒業できた。

新婚当時は私の会社の近くのアパートで生活をしていて、通勤も苦労せず体調も万全で幸せな生活を送ってた。


それから2022年

実家の近くにマイホームを建て、引越しに向けて奮闘していたさなか、またあの過敏性腸症候群の症状が現れてきたのだ。


引越したら通勤時間がいまの3倍になってしまう不安。

慣れない環境で生活できるか不安ばかりの日々が続いた。

会社では周りがコロナ等で、休む方が多くいて業務的にも負担になって行ったり、引越しで環境も通勤距離も変わり、精神的な疲労も多くなっていった。


下痢が続いた。

業者の立ち合いの最中の腹痛。

運転の最中の腹痛。

地獄のはじまり。


かかりつけ医ですぐ受診して相談したら、やはり再発していた。

ということで治療開始だ。

うつ病の薬は妊娠したら飲めない。

でも子供が欲しい。

薬と卒業できるのか?

だが、今の私にはうつ病の薬が必要だと感じ、服用を決意した。



現在は、薬のおかげで下痢の症状も緩和され、トイレに駆け込む回数も減った。

旅行にも行けれるようになった。


通勤で朝会社に到着するまでコンビニに5ヶ所以寄ってトイレを借りていたのも、

だんだん行かなくなった。



薬とも卒業できて

今では幸せに暮らしている。


うつ病の薬は、

セロトニンを刺激し満腹感を感じにくくなり肥満になりやすい。

妊娠もできない。

危険な薬です。




この病気をもっと多くの人に知ってもらいたいし、過敏性腸症候群で悩んでいる人の励みになりたいと考えている。




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