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復讐の狂鬼  作者: 赤岩実
最後の闘い
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3

 1時間ほどサウナでじっくり汗を流してからビールを飲んで簡易ベッドに横になった。

 携帯電話を見ると圏外になっているため、同じキャリアなら古河のものも同じだろうと思って電源を入れるとやはり圏外になった、これなら場所を探られる心配も無いと思って電話帳に登録されている名前を1件1件確認したが山の付いた苗字や会社名など黒幕に繋がりそうな番号は登録されていなかった。

 今度は着信履歴を見てみる、履歴をこまめに消しているようすはなく保存できる最大件数まで着信履歴が残っているが、まず出てきたのは電話帳に番号が登録されているため名前表示となっていた、ボタンを押して下に少しずつスクロールしていくと名前の表示がなく番号がいくつか表示された、そのうちの一つの番号の下4桁に見覚えがあるような気がした、同じく発信履歴にもその番号に何度か掛けた形跡が残っていて最後の発信日時は恭子が殺された直後になっている、しかし番号に見覚えはあるもののどこで見たのか誰の番号なのかは思い出せないまま横になっていると、サウナの後で十分に水分の足りていない体に入れたビールが効いてきたのか急激な睡魔に襲われ、携帯を枕元に置いてそのまま眠ってしまった。

 しばらくして目が覚めるとすでに時計の針は16時を回っていた、ビールのおかげでぐっすりと眠れたのか頭の中がとてもすっきりしていたし体の疲れもほとんど感じないほどだったので2つの携帯電話の電源を切ってからロッカーに入れて少し熱めのシャワーを浴びて完全に目を覚まさせた、それでもシャワーを浴びている間も履歴に残っていたあの番号のことが気になっていたが思い出せなかった。

 着替えを終えてサウナを出る前に自分の携帯電話だけ電源を入れた、メールや着信が無いことを確認した後、何気なく着信履歴を見てみると思い出せなかったあの下4桁の番号からの着信が履歴に残っていることに気付き慌てて古河の携帯電話の電源を入れて確認するとやはり同じ番号だった。

 あの時、あの小屋で古河が言おうとしていた名前は山本だった、雄治が最も信頼し最も尊敬してきた上司、その山本が古河と繋がっていた、黒幕だった、雄治は動揺した何も考えられなくなってその場から動けなくなった、しかし、ふと考えてみると古河が山と言った時、心の中ではわずか1パーセントにも満たない確率で山本の存在が頭をよぎっていたのかもしれないと思えた、そしてその瞬間に妙に冷静な気持ちになって古河の携帯電話の電源を切って店を出るとパーキングへと急ぎ、有明を目指して車を走らせた。

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