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復讐の狂鬼  作者: 赤岩実
形勢逆転
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11

 私鉄の駅周辺、思っていたよりも店も多く、ビジネスホテルを見つけたので空き部屋があるか聞いてみると、ほとんど客はいないようで、車があることを告げると裏手にある駐車場を案内された。

 部屋に入って荷物を置き、アタッシュケースはベッドの下に隠すと、空腹を満たすためにホテルを出て近くの居酒屋に入った、ビールと焼き鳥、刺身などを注文して周りの声に耳を傾ける。

「なんか昼間、群馬の山の方で暴力団同士の銃撃戦があったんだってさ」

「怖いよな・・・そんなことよりさ、あの子の携帯番号聞いたのかよ」

「それがさ、あれ以来なかなか会う機会が無くてさ・・・」

 酒を飲み、のんきに話をしているサラリーマンたちを横目に作戦を考えはじめていた雄治は古河の携帯電話のことを思い出した。

 もし古河が黒幕の男との連絡に携帯電話を使っていたなら、きっと黒幕の電話番号が残っていると思いついた、すでに自分の正体を知られているなら時間は無い、黒幕の男と飯田、山形の3人を同時に呼び出して一気に片をつけるしかないと考え、明日にでも携帯電話を確認しようと考えてビールをいっきに飲み干し、その後も追加で数杯の焼酎を飲んでからホテルに戻ると、酔ったのか襲われたときの緊張感や焦りが落ち着いてすぐに深い眠りに落ちた。

 翌朝、日も昇らない時間に目を覚ました雄治はベッドの下からアタッシュケースを取り出し、全ての弾倉に補弾してから箱に残っている弾数を確認してからテレビを点け、音量を絞ってニュースを流しながらトカレフの分解掃除を済ませるとサイレンサーを装着してホルスターに入れた。

 テレビやパソコンで事件のことを確認したが昨日の情報と大きな変化はなく、まだ成川組の関係者は誰も捕まっていないようだったが、古河の愛人の清田悦子が殺されているのが発見されたという記事が載っていた、雄治はこれでますます成川組の抗争事件が激化したものだと思ってくれれば都合が良いと思った。

 チェックアウト直前にもう一度メールをチェックしたが情報提供者からのメールは無く、雄治はすぐにホテルを後にして都内へと戻るため車を走らせた。

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