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復讐の狂鬼  作者: 赤岩実
待ち伏せ
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1

 雄治は、少しずつでも古河に関する情報を集める必要もあると考え、テレビに映っていた見覚えのある建物などを頼りに成川組の事務所を探すために車で新宿へ向かった。

 新宿に着いてすぐに事務所に近いと思われる適当なコインパーキングに車を入れると、わざと剃らずにおいた無精髭と、度の入っていない伊達眼鏡で簡単な変装をして成川組の事務所を探しながら歩いていると、しばらくしてどことなく見覚えのある建物を見つけた。

 その建物は大通りから少し入った目立たない場所だったので、周囲をそれとなく散策するように見て回り建物の入口付近が見える場所にコインパーキングを見つけると、すぐさまそこへ車を移動させた。

 雄治はパーキングの中でも建物の入口が見える場所で、車の向きを助手席側が建物側になるように横になる場所を選んで車を停めた、体が建物から見えないようにゆっくりと車から降りると、紫外線除けのためにやや濃い目のフィルムが施されている後部座席に移動し、建物の入口を見張るように見つめた。

 19時を過ぎて少し薄暗くなってきたため外から後部座席の雄治の様子は全く見えないが、事務所があると思われる2階の部屋の窓にもブラインドが下ろされてしまい中が全く見えなくなった。

 それでも事務所の電気が付いていることは確認出来たため午前0時を過ぎるまで見張りを続けていたが、数人の若くいかにもそれらしい恰好の男たちが建物に何度か出入りするのを確認しただけで大きな動きなどなく、部屋の電気が消えて出てきた男たちは飲み屋が立ち並ぶ路地へと姿を消していった。

 結局この日は古河の姿を確認することができなかった、雄治はまだ周囲を警戒しつつ車から降りて運転席へ移動するとすぐにパーキングから車を出したが、アパートには戻らず昼間見つけた近くのサウナの駐車場に車を入れると、荷物や財布などは車のシートの下に押し込み、1万円札を1枚と小銭だけをポケットとに入れて入店し、じっくりとサウナで長時間車の後部座席の窮屈な姿勢でかいたなんとも嫌な汗を流し、凝り固まった体がほぐしたような気になると、仮眠室のリクライニングシートのような簡易ベッドに体を預けた。

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