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いつものように残業になって21時少し前に会社を出ると、自宅の最寄り駅の改札を出たところで恭子からのメールに気づいた。
“遅くまで仕事お疲れさま、家に着いたら電話してね、待っています”
地元の駅を降りてからどこかで飯を食べて帰ろうかと思っていたが、近くのコンビニで弁当を買って帰り、すぐに恭子に電話を入れた。
「お疲れさま、今帰ってきたの?ご飯食べた?」
「これからだよ、コンビニで買ってきた」
「またコンビニのお弁当なの?偏ると体に良くないから気をつけてね、それから、お父さん、土曜日は家にいるって、だけどね、雄治を連れていくって言ったら少しムッとしていたみたい、でもお母さんは昼ご飯用意して待っているってさ」
「そうか、わかった、悪いけど今週は忙しそうだから、手土産を用意しておいてくれないか?」
「うん、わかった、じゃあお父さんの好きな物で機嫌取るね」
「うん、頼むよ」
「じゃあ、また明日ね、おやすみ」
「おやすみ」
雄治は電話を切って立ち上がると、壁のカレンダーにも赤のペンで大きく丸を書いた。




