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「この程度じゃ根を上げないか、あんた流石だよ、たいしたもんだ」
雄治はニヤリと笑ってナイフを引き抜くと、本木の服で血を拭って銃を抜いた。
「お前、もういいや、どうせあの男のことは早川が知っているだろうし、早川ならきっとベラベラしゃべってくれるだろうからな、お前はどれだけ痛めつけても効果なさそうだ」
本木は開き直ったような口調で銃を持ったまま話す雄治の顔を見上げた、これから人を殺そうというのに目が笑っているように見えて、今まで味わったことの無いような恐怖を背中に感じた。
「貴様は鬼だ、狂った鬼だ。さっさと殺せ、もう俺には用は無いんだろ、さあ、早くしろ!」
雄治は、本木の両腕と両腿を打ち抜くと、本木は完全に気を失い、排泄物の異臭がたちこめた。
振り返って早川たちに写真を見せた。早川と大山も既にズボンの前を濡らし、狂ったような目で雄治を見ている。
「早川さん、さあ、そろそろしゃべって貰いましょうか。お前と飯田、そして山形が頭を下げているこの男が誰なのか」
早川は何も話そうとしない。
「言わないのか?それとも恐怖で声が出なくなったか?」
雄治はナイフを早川の目の前でチラつかせてみたが、目が反応しない。
「くそっ、やり過ぎちまったか。こいつらもう壊れちまったかな」
試しにナイフで早川の耳たぶを少し切ってみたが全く反応が無い、肝心なことを聞き出す前に壊してしまったようで大山も同様に何を話しかけても反応しなくなった。
雄治は諦めて大久保を落とした穴に3人を落とし、3人とも頭を撃ち抜いてから土をかぶせた。
こうなったら菱営の2人を追い詰めて黒幕の正体を暴くしかないと思ったが、少しでも痕跡を残さないように大久保たちの血や排泄物の跡に土をかけてから片付け、空薬莢を回収して車に乗った。
都内に戻っていく途中で夜になって暗くなるのを待ち、河川敷の草むらに車を乗り捨てると、そこからはアタッシュケースを持って歩き、最寄りの駅から電車を乗り継いでアパートに戻った。




