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早川たちが気を失って騒がないため、小屋にあった錆びた鍬を使って裏手に大きめの穴を掘り、大久保の死体を引きずりながら小屋から運ぶと、穴の中に蹴り落として土を被せることなく小屋に戻って本木を起こした、本木は怯えた目で雄治を見ている。
「お前・・・人間じゃねえ。気が狂ってやがる、あんな簡単に人を殺しやがって」
「お前が言うんじゃねえよ。お前らのやった殺人や強姦だって同じじゃねえか」
その冷たい口調に、本木は自分もすぐに殺されるだろうと思った。
「あんた、確か斉藤とか言ったよな、こんなことしてただで済むとは思っていないだろ?人を殺しているし、俺たちがいなくなってバレねえとでも思っているのか?」
「そんなことあんたが心配することじゃない、今、ただで済まないのはお前たちも同じだろ、俺はこの後確実に古河も狙うぜ、そして復讐を遂げる」
「オヤジを狙うのは無理だ。いくら所帯が小さくても組長だぞ、簡単に狙えると思っているのか?それに俺たちがいなくなったら、ヤバイと思って姿を隠すかもしれねえ」
「俺はどんな手を使ってでも奴を見つけ出すし、古河をも操る黒幕の正体がわかったら、そいつの命も狙うさ、俺はそう決めた、誰が何と言おうと最期まで戦うよ」
木本を見下ろして自分に言い聞かせるように宣戦布告した。
「俺たちはお前の言っている黒幕のことは一切知らない」
「こいつが誰かわかるか?」
雄治は、早川や飯田たちが頭を下げていた写真を本木に見せた。
「こいつは古河ではないはずだ、同じ日に撮ったと思われる写真を見たが、古河とは服装が違う」
それでも本木は何も話そうとしない。
「そうか、話したくないか、本当に知らないのか、それじゃあしかたないなぁ。お前も使い物にならないようだから大久保のところへさっさと行ってもらうか。でもさ、俺ももう鬼になっちまったみたいだ、あいつみたいに楽にはいかないから、覚悟してくれな」
わざとおどけたような口調でニヤリと笑いながら言うと、本木が持っていたナイフを取り出して切れ味を試すように本木の髪を切った。




