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「そこまで知っているのか、しかたない」
早川が話し出そうとした途端、今度は暴力団の男たちが呻きはじめた。
「お前たちも何か話したいことがあるみたいだな、早川から聞いたらお前たちの話しも聞いてやるから待ってなよ」
2人は早川に話されてしまうと都合が悪いのか、必死になって唸っている。
「早川さんよ、うるさいのは放っておいて、さっさと知っていることを話してもらおうか」
「お、俺は、半年ほど前から菱営の飯田専務と山形部長と組んで会社の金を横領していた。もちろん金のほとんどは飯田や山形、そして成川組の古河との交際費として使っていた」
「成川組?成川組って言えば、恭子の事件で殺された組長のところだな」
「古河は、組長の成川を殺して組を乗っ取る計画をしていたようだ。それであの日、お前の婚約者である松田くんを始末するために、組長も殺して暴力団同士の抗争に偶然巻き込まれた事故のように見せかけたんだ」
「やはりそういうことだったのか。偶然の流れ弾ではなかったということだな?それで?」
「俺たちはある方の命令で、それ以降も会社の金を横領する一方、そこにいる組の若い連中には金ではなく女の面倒を見させられた」
「それで、総務の子や、自殺した清水裕子を暴行したのか?」
「な、なんでそれを知っているんだ?」
「俺には情報を提供してくれる人がいてな、お前たちのやったことを詳しく教えてくれたんだよ、画像や動画付きでな」
早川や大山は、もはや完全に観念したようで、反論する気も無いようだ。
「お前たちが川上を狙っていると知って、彼女に協力してもらって罠にかけたってわけさ。ところで、あるお方って誰だ?それを聞かせてもらおうか」
「そ、それは言えない・・・」
「なんだよ、ここまで話して、そいつの正体は言えないのか?しかたない他のやつに聞くとしよう」
雄治は早川に猿轡をすると、今度は大山の話しを聞くことにした。




