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復讐の狂鬼  作者: 赤岩実
トカレフ
28/73

8

 車に戻るとすぐに銃をアタッシュケースに入れ、回収したゴミや吸い殻、空の薬莢などを入れた袋を外から見えないようにして助手席に投げてからタバコに火をつけた。

 銃の撃ち方はかなり慣れたし扱い方もほぼ完璧に頭に入れた、スナイパーのように遠距離で狙撃をするわけではないし、自分の身を守るための威嚇や至近距離で撃つだけなら命中精度はこの程度で十分だと思い、後はどうやって大山たちを追い詰めるかを考えるだけだと思った。


 家への帰り道、もしも警察に停められて車内を見られたら終わりだと思って慎重に運転したため予定よりも大幅に時間がかかってしまい、日付が変わる間際にようやくアパートにたどり着いた。

 そんな夜遅くにもかかわらず、雄治の部屋からの物音か明かりが点いたのを確認したのか、隣の住人が荷物を預かっていたと言ってダンボール箱を持ってきた。

 差出人欄には影山という聞き覚えの無い名前、そして中身については機械部品とだけ書かれている、念のため書かれている電話番号に電話をしてみたが使われておりませんというアナウンスが流れた、やはり偽名のようで送り主はあの声の男だと思った。

 箱を開けてみると中には皮で出来たホルスターと、緩衝材に巻かれた状態で予備弾倉が4本、サイレンサーと思われるような金属製の筒、そして実弾100発と、またしてもCDが入っていた。

「撃ってみたようですね、トカレフには安全装置が無いことは調べたでしょうから既にご存知でしょう。扱いにはだいぶ慣れたと思いますが、特製のホルスターとサイレンサー、それと、練習したために減ってしまったでしょうから追加の実弾も用意しました。では健闘を祈っております」

 それだけで音声の再生が止まった、なんだか行動が監視されているみたいで薄気味悪いと思ったが、すぐに銃を取り出して特製のサイレンサーを装着してみる、ホルスターも特製というだけあってサイレンサーを着けたままでもすっきりと収まって、しかも抜き出し易く作られている。

 ホルスターから銃を抜いてサイレンサーを外し、銃とサイレンサーウエスで拭ってから油紙で包むと、送られてきた箱に回収してきた空薬莢や銃を掃除したゴミ、新たに送られてきた銃弾、そして昼間使った残りの銃弾を入れ、その箱を押入れの奥に置いて布団を上からのせた。

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