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こんな物を渡すためだけにわざわざ呼び出したのか?いったい誰が、何のためにと思いながら電車の中で紙袋の中身を確認する、ラベルに何も書かれていないDVDメディアとコインロッカーの鍵が入っている、なぜこんな手間のかかることをするのだろうと思った。
雄治はアパートに戻ると、パソコンの電源を入れてDVDの中身を確認した、中には恭子のUSBメモリに格納されていたものと同じ画像ファイルと、CDに入っていた会話の音声ファイルの他に、動画ファイルとコインロッカーの場所を示した地図らしき画像ファイルが入っていた。
もしかしたら恭子もこの男から情報を貰っていたのかもしれないと思いながら、動画ファイルを再生してみると、薄暗い机の並んだ事務所のような場所に人影が映し出された、隠し撮りをしているのか少しカメラがズームアップされて画像が少しだけ鮮明になると、そこに2人の男と1人の女が映っているのを見て呆然となった。
その事務所は雄治の会社で、どうやら総務課の事務室のようだ。
女は後ろ手に縛られ、口をテープのようなもので塞がれた状態で2人の男に犯されている、その女性の顔が一番大きく写されている場所で再生を止めて顔を見た。
「この子、先月末に退職した総務の女性じゃないか、なんでこんな映像があるんだ」
2人の男をよく見てみると、上半身を押さえつけているのは上司の大山で、上に乗っているのは写真に写っていた暴力団風の男の1人だ、パソコンにイヤーホーンを繋いでボリュームを上げると、音質は非常に悪いが、男たちの声がわずかに聞こえる。
「やっぱり、思ったとおり、良い体をしていやがる」
「たっぷり楽しんでくださいよ、本木さんにはいつもお世話になっていますから」
「わかってるよ、これでお前のことも組長・・・古河さんに話しておくからよ」
「お願いしますよ」
「それにしても、この女、はじめて見た時から目をつけていたんだ、俺の目に狂いは無かったな」
女はテープの下で唸り声を上げるだけで、その屈辱に耐えている。
「大山の野郎、こんなことしてやがったのか、絶対に許さねえ」
雄治は怒りに震えた。
おそらく早川と大山は古河という暴力団風の男たちと手を組み、会社と、目をつけた女性社員を食い物にしていたのだと思うと激しい怒りを覚えた。
恭子、山本さん、そしてこの総務の女性のためにも、真実を突きとめて明らかにしてやると思い、復讐のチャンスと言った言葉とコインロッカーに入れられている物が気になり、地図の画像を確認すると雄治が普段利用している地下鉄の途中駅だとわかって、急いで車に乗って駅に向かった。




