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置き去りの心



「……『だから、早く迎えに来てね』って──言ったはず……なんだけどなぁ」

5歳になったあの日のことを思い出しながら、美都はポツリとそう呟いた。苦しそうな笑みを浮かべて。

黙って聞いていた三人も、美都の顔が直視できず視線を落とす。彼女の気持ちを考えると胸が裂かれそうだった。

「それが──わたしが最後にお母さんを見た記憶。最後に交わした言葉。もちろんその時は最後だなんて……思ってなかったけど」

美都自身も視線を床に向けた。それまでも誰を見るわけでも無かったが、彷徨わせた視線の置き所が無かったのだ。

今でもずっと考えている。どうして誕生日だったのか。どうして何も言わずに行ってしまったのか。

それでも抱きしめてくれた温もりと、いつもみたいに泣き出しそうな声で話すその人を見たら駄々をこねることは出来無かった。

あの時、声に出せていれば。言うことを素直に聞かなければ。行かないで、と。自分も連れて行ってと強く口にしていれば結果は違ったかもしれない。しかし仮定の話をしたところで現実は変わらない。今この瞬間が現実なのだ。

「……わたしだけが何も知らなかったの」

だから、何も疑問に思わずに円佳に訊いてしまった。その時の彼女の表情を今でも憶えている。

だっていつもより迎えが遅かったから。

『ねぇ、いつかえってくるのかなぁ』

漠然とした疑問が口から出る。普段ならばとっくに迎えが来ても良い時間だった。一向に現れる気配の無い母親が気になってしまったのだ。

すると円佳が苦い顔で肩を竦める。まもなく夕飯の準備を始めようという頃合いだった。顔を歪ませて、宥めるように頭を撫でた。

『美都ちゃん、好きな食べ物なあに?』

突然降りかかった問いにきょとんと目を瞬かせる。だがすぐに答えを出した。

『おむらいす!』

そう言うと円佳は優しく頷いた。そう言えば、好物だったはずなのに昨日は食卓には並んでいなかったのだと思い出したのだ。帰ってきたら母にねだろうと考えて。だってその日は誕生日だったから。

結局その日、母は現れなかった。夕食時になっても迎えが来なかったので円佳が用意してくれたオムライスを常盤家で食べたのだ。

わからなかった。気付かなかった。その日がいつもと違うと知ったのは、次の日も、その次の日も母の迎えが無かったからだ。

「当たり前だと思っていた日常は、ふとしたきっかけで崩れるんだって」

幼過ぎて気付きもしなかった。考えたくなかった。母親がこのまま、二度と現れないかもしれないと。そんなことはないと思っていた。それでも。

「……いつまで経っても、お母さんは来なかった」

いつ。いつ決めたのだろう。いつ彼女の心が決まってしまっていたのだろう。そんなことにも気付かずに。

ずっと母親の迎えを待っていた。明くる日も明くる日も。常盤の家の玄関の前で。

あの瑞々しい香水の匂いを鼻が憶えている。また抱きしめてくれるその手を、その温もりを。ずっと待ってる。

「──認めたくなかった。置いていかれた、なんて」

目を細め、ギュッと手を握り締める。自分で放った言葉に喉が締まる思いだった。

無論今でも認めていない。だから、なのだろうか。いつまでも未練がましいのは。

「限界だったんだ、きっと。お父さんがいなくなったことは、お母さんにとって耐え難いことだったんだと思うの」

自分が置かれた境遇をここまで冷静に分析し話せる日が来るとは思っていなかった。むしろ月日が経ったからこそ、たくさんの可能性を考えてきたからこそこうして考察を述べることができる。

「どこにも向けられない哀しみを、ずっと一人で抱えてたんだ。まだ小さかったわたしに話すことも出来ずに」

だからきっと置いていかれたのだ。一人でいたい時に、他人の存在は煩わしくなるから。

(……他人、か)

口の中でその単語を呟く。父親と同様もはや他人に近いのかもしれない。10年も会っていなければ向こうも色々変化しているはずだ。自分がこうして成長したように。

「10年前の誕生日──その日からわたしは、伯母の家で暮らすことになった。びっくりするほど不便はなくて……むしろ環境的には申し分ないくらいで」

円佳は恐らく知っていたのだろう。それこそそれ以前から相談を受けていたはずだ。だから自分を受け入れた。司に関してもそうだ。彼も円佳から説明を聞いていたに違いない。今後常盤の家で暮らすということを容認してくれた。むしろ歓迎されたように思える。常盤家には女児がいなかったから。そしてその影響は隣接する家庭にも出た。それが中原家──和真の家だ。

「数日後に、わたしは保育園に通うことになったの。その時はまだ円佳さん──伯母さんも日によって働きに出てたから。そこで会ったのが和真と愛理」

瞬間、少しだけ美都の表情が和らいだ。彼女の大切な幼馴染みの話が出たからだろう。美都が数少ない信頼を寄せる人物だ。この三人の仲は他者が割って入れるものではないことは明白だった。それは恐らく凛でさえも。

「あの二人にも今の話をしたのは少し経ってからなの。まぁもしかしたら和真は知ってたかもしれないけど──子どもだったしあんまり理解はしてなかったんじゃないかな」

あはは、と眉を下げて苦笑いを浮かべる。信頼関係があってこその反応だ。幼馴染みとは言え彼女らの関係は兄弟姉妹に近いものがある。愛理に至っては特に。逆に言えば、愛理が重きを置いているが故に和真は遠くから見守っているとも言える。距離感がしっかりと構成されているのだ。

美都は苦笑いの声をだんだんと息に変換し、肩から力を抜いた。深呼吸をしてパッと顔を上げる。黙ったままの三人の空気を換えるように。

「ここまでが一つの区切りかな。何か質問はある?」

気を遣わせないようにいつも通りに振る舞うが、それぞれが美都に目を向けられず唇を噛み締めていた。

この反応は予想が出来ていた。特に凛と四季に関しては彼らの親と面会経験がある。恐らくそれを反芻しているに違いない、と。もし自分が向こうの立場だったら同じように思うだろう。水唯については、母親が長く入院しているとは言え両親が健在だと言う情報は得ている。ただ彼に関して、もしかしたら昔の自分と似たような状況にいるのかもしれないと考えたことはあった。するとちょうど考えていた本人が気まずそうに口を開いた。

「君の母親は……その──……今、どうしているのか……とかは──」

口を開けない二人に代わって、水唯が代表して訊ねる。母親と疎遠になったことは把握したようだが、彼女がその後どうなったのかまでは話していない。だから気に掛かったのだろう。

「わかんない。でも生きてるはずだよ。さすがに不幸があればわたしの耳にも入るはずだから」

円佳に訊けばわかるのかもしれない。だがそんな勇気はなかった。

「1年後の誕生日も、2年後の誕生日も迎えには来なかった。そんなことしてたらもう10年も経っちゃった」

あの日から5年後の10歳の誕生日のとき。キリが良いという理由でどこかいつもより期待していた自分がいた。それでも彼女は現れなかった。その事実に打ちのめされた。

『まだ……ダメなの?』

顔を伏せた際に見えた自分の足元。あの頃よりも大きくなってしまった。彼女と別れる際に履いていた靴も、着ていた服も今はもう着られない。もう見つけてもらえないんじゃないかと不安になった。だからせめて、と。

「──髪を、ね。願掛けのつもりで1年間伸ばして。それで8月の終わりに切るの。身体は大きくなっても、髪型だけはあの頃の自分の姿に近付けるように」

そうすれば見つけてもらえるんじゃないかと。浅はかな考えであっても、実行しない手はなかった。

「ダメだって分かってても期待しちゃうの。今年こそは、って」

まだこうして待っているのだ。毎年毎年、絶望の淵に叩き落とされているのに全く自分にも呆れる。

「でもやっぱりダメだった。まぁ今年はそんなこと考えている時間もなかったんだけどね」

なぜなら誕生日当日、初めて自分が対象者となったからだ。次の日には所有者であることも判明した。母親のことを考えている余裕など微塵もないくらいに目まぐるしい数日だった。その日のことを思い出したのか、衣奈の計画に一枚噛んでいたであろう水唯が顔を歪ませる。

「よかったの、それで。むしろそれぐらいがよかった。忘れていられる方が楽だから。なるべく忘れていたいの……こんな記憶」

ここでようやく昨日の美都の様子と繋がった。仕切りに記憶を覗かれることを拒否していたのは、彼女にとって深い痛みの思い出であるからだと。忘れていたい、思い出したくないと全身で拒絶する程の出来事だったのだ。想像を絶するくらいの彼女の半生を考えれば、容易に踏み込まれることを良しとはしない。だからあの時新見に噛み付いたのだ。己のことを知りもしない他人が、勝手に自分のことを語るなと。

「新見先生に無理矢理記憶を覗かれて──色んなことを思い出しちゃった。その瞬間に何を考えていたのかとか。……憶えていなかったことも、色々」

三人は蒼い顔のまま美都の言葉を耳に流すしかなかった。目を瞑ってその時のことを思い出しているかのように、彼女は深く息を吐く。

懐かしい記憶も、憶えていなかったことも、思い出したくなかったことも。全部掘り返されてしまった。でもだからこそ分かったことがある。分かってよかったことがある。無論”彼女”にとってあの伝え方が良かったのかどうかは別だ。それでもこのままおざなりにならずに良かった、と言えるから。

「──弥生ちゃんから何か聞いた?」

「……いや」

黙したままだった四季が、美都からの問いに短く応える。そこで彼も思い出したことがあった。弥生から「落ち着いたら話したいことがある」と伝えられていたこと。その際に美都が話すかもしれない。とも言われている。それに何か関連しているのだろう。

四季の反応を確かめると美都はまた視線を逸らし己の思考に耽る。昨日弥生とした会話を思い出して。

「さっき色んなところに預けられてたって話したでしょ? その時にね、会ってたの。────昔、弥生ちゃんに」

そう呟くとそれぞれが驚いた様子を見せる。妥当な反応だ。彼女に初めて会ったのは今年に入ってからだと思っていたのだから。どういうことだ、と各々思考を巡らせているとすかさず美都が説明を始めた。

「幼い頃過ぎてどこに預けられていたのかなんて詳しく憶えてなかった。でもよくよく考えれば知らない人の家には預けないよね。それに──憶えてなかった、けど……ずっと肌で感じてた。懐かしさと心地よさを」

彼女はどんな時も自分のことを気にかけてくれていた。昔も、今も。その温もりを身体が憶えていた。

「お母さんには歳の離れた妹がいたの。それが──弥生ちゃん」

誰からともなく困惑の声が漏れた。その声に応じるように美都は顔を上げる。

「弥生ちゃんは、わたしの叔母さん────正真正銘、わたしの血縁者なんだ」

フッと美都が儚げな笑みを零す。三人は動揺してその事実を反芻していた。

「叔母と姪……?」

「そういうこと。だからなっちゃんはわたしの従妹なの」

四季が徐に関係性を口に出すと美都から肯定文が飛んできた。そこで彼は納得する。

今まで彼女らがどこかしら似ていると感じることがあった。歳の離れた姉妹のように見える、と。直接的な遺伝子ではないもののやはり親族として──血縁が繋がっているだけ雰囲気が似通うのだと理解した。つまり弥生は親戚という”設定”ではなく、本物の親戚として美都を支えていたのだ。

続け様に美都からなぜ今までこのことを弥生が黙っていたかの説明がされる。弥生は美都の事情を知り気を遣ってくれていたのだと言うこと。弥生ともこの話をしたことを。

昨日弥生が落ち込んでいるように見えたのは、突然何の前触れもなく美都から言われたからだろうと思い至った。恐らく弥生も折を見て話すつもりだったに違いない。これまで至極懇切丁寧にサポートしてきてくれたのだ。美都の心を気遣いながら。

「……お茶でも淹れようか」

話が長くなると思ったのか場の雰囲気を変えるためか、美都は徐に立ち上がりキッチンへと向かった。今まで話されたことの内容を頭で整理しながら硬直する三人を横目に通り過ぎる。先程まで美都の体調を気遣っていた凛でさえも、その行動に反応出来ずにいた。

「弥生ちゃんは──ずっと責任を感じてたみたい。実の姉が、まだ小さいわたしを置いて出て行ったときに何も出来なかったことを。だから何も言わずにわたしたちをサポートしてくれてたんだって」

カチャカチャと茶器が触れ合う音が耳に煩わしい。いつもよりも俄に小さい美都の声が聞き取りづらくなってしまう。四季は美都を見ながら思わず顔を顰める。

「それを聞いたら、苦しくなっちゃった。知らないうちに誰かを苦しめていたんだって」

眉を下げながら美都は苦々しい笑みを浮かべる。その表情に胸を詰まらせた。なぜそんなことを言うのか、と。

「それはきっと多分……今も。これからも──わたしという存在が誰かの重荷になる。鍵の所有者であるが故に」

ポツリと呟いた言葉に目を見開いた。これは無意識に自分に当てられた台詞だと感じて。

「──違う、そんなこと思ってない! 思うわけないだろ……!」

反射的に美都へ言葉を返す。突然響いた声に彼女も伏し目がちだった視線を上げる。

「でも実際負担になってるはずだよ。昨日そう感じたんじゃないの?」

「守護者の使命を重荷に感じたことなんてない! 昨日のことは自分の不甲斐なさが原因だ。お前が責任を感じることじゃない!」

「それこそ違うよ。だってわたしはあの時自分のことしか考えてなかったんだもん。言ったでしょ? 自業自得だって。わたしは多分またああいうことを繰り返すよ」

美都からの問いを否定したところ、更に否定で返される。そして追い込むように自らの行動を詰った。

どうして、と頭が混乱する。いつも以上に美都の心が読めない。まるで突き放すような言い方をなぜするのか、先程までの話の衝撃で理解が追いつかなかった。

「その時、また昨日みたいな思いをするのは四季だよ。他人のことで感情が乱されるのなんて時間の無駄でしょ?」

「っ……!」

尚も美都は淡々とした口調で語る。顔色一つ変えず、ニコリといつものように口元に笑みを浮かべて。

解っていた。これは合図だと。これ以上踏み込むな、という彼女の無意識の線引きだと。解っていたのに彼女の口から出た”他人”と言う単語が障った。美都にとって自分は何者でもないのか、と感じてしまい四季は思わずキッチンへ回り込む。

焦りと苛立ちが先行して身体が動いたが、いざ彼女を目の前にするとその覇気のなさに違和感を覚え立ち止まった。ポッカリと空いた穴のような空虚さに胸が詰まる。ただそこに佇んでいる美都の姿が、孤独に感じたから。

だから四季は衝動的に手を伸ばした。

「四季!」

「────っなんで……」

彼女の細い腕を掴み、項垂れる。行動を諌めようとした水唯の声が耳に入ってはいたが止めることは出来なかった。止めてしまってはダメだと思った。

「なんでいつも一人で抱え込もうとするんだ……!」

頼って欲しいなど傲慢だと昨日感じたはずなのに。今しがた聞いた美都の生い立ちを考えれば、彼女が他者を遠ざけようとする意味も分かる。それでもこのまま引き下がるわけにはいかない。元より手を離さないと決めている。だから少しでも彼女の支えになりたいと。鍵の使命などは関係なく、自分がただ彼女のために動きたいだけなのだ。

そう考え四季は顔を上げて美都を見つめる。

「もっと人を頼って良いんだ! そんなの全部一人で請け負うことじゃない──周りからの想いを拒絶するなよ……!」

最後に口にした単語に、美都が僅かに反応した。そうだ、これは──羽鳥との会話の時に感じていた既視感。自分を守るために他者を遠ざけようとする行為。以前にも同じ構図があった。それは衣奈と対峙した際に。

「お前が言ったんだろう、『怖がらずに踏み込まなければ前に進めない』って。それをお前が否定するのか⁉︎ 拒絶される怖さを知っていたからあいつに寄り添えたんじゃないのか⁉︎」

矢継ぎ早に思い出した内容を放つ。かつて彼女自身が口にしていた言葉を。思い当たる節があったのか、一度目を見開いた後ゆっくりと息を吐きながら力を抜きポツリと呟いた。

「──……そう、だね」

「だったら分かるだろ? 今お前を拒絶する人間なんていないって。そうでなきゃ俺たちはここにいない。お前が今のことを話すって決めてくれたのは、少しでも俺たちを信じてくれたからなんじゃないのか……?」

そう諭すと美都はさらに目を伏せた。これまでの己の言動と行動を鑑みるように小さな口を結んだまま。まるで幼子に言い聞かせるような図だ。握りしめる手に力が入りそうになるのを四季は必死で抑える。

頼むからこのまま向き合って欲しい。他人の想いから逃げずに、己の心を開いて欲しい。

「わたし、は──……」

美都が小さな声で一人称を呟く。だがその後に言葉は続かなかった。苦しそうに顔を歪ませている。

ズキン、とこめかみが痛んだ。最近頻繁に起こる偏頭痛だ。まるで己の選択を責めているかのように、事あるごとに痛みがやってくる。向き合うことから逃げるなとでも言っているのだろうか。

見かねた四季が頬に手を寄せる。その温もりが、また心を苦しめた。目元の神経がピクリと反応する。彼の優しさを感じ取るように。

求めてはいけないと解っているのに。だめだ、とちゃんと言い聞かせたはずなのに。グッと喉を引き絞った時だった。

「苦しい時はちゃんと苦しいって言って欲しい。泣きたい時は我慢しなくていいんだ。頼むから無理して──」

「────出来ないの」

瞬間、顔を伏せたまま四季の言葉を遮る。直接言われたことがないからか、動揺して語気が強くなった。

突然の否定に、目の前にいる四季が驚いて触れていた手を離し身体を硬直させた。おそらくは横にいる二人も。

「…………出来ないんだよ」

首をもたげて何とか目線を彼の胸に置いた。空いていた手で彼の身体を押し退ける。

眉を下げて精一杯の笑みを作った。遮る前の四季の言葉と真逆の行動をするように。

だがこうするしかない。ずっとこうしてきたのだ。こうする方法しか知らない。

差し伸べられた手を振り払いたかったわけじゃない。それでもこれが真実なのだ。

普通の人のようにそれが出来たらどれだけよかっただろうか。これが己と向き合ってこなかった罰だ。

負担にさせたくなかった。それでも、隠していたわけではない。この事実を。

「わたしは──…………感情が、壊れているから」

いつからか。それすら覚えていない。

気づいた時にはもう、そうだったのだから。





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