サバイバルゲーム スタート!
夏休みが終わる時期なのに、水着回をやるという‥‥。
そして水着回は後、数回続きます。
皆と一緒に川で水遊びをしていると、水掛け合いが飽きたのか神様は新たな遊びを提案してくる。
「こういう水掛け合いも良いけど、いまいち飽きちゃった……。 ということで、新たな遊びしようかなと思います!」
「どんなことをするんだ?」
俺と神様以外は頭にハテナマークを浮かべ、首を傾げる。
「それは、水風船を使ったサバイバルゲームだよ!」
「おぉ!」
「ルールは簡単! 今から渡す、水風船とさっき作ったばかりの紙エプロンでやるゲームだよ。水風船は、それぞれ30個ずつ渡すね。風船の中身がなくなっても、割れてなかったら水を汲んでチャージするのはOK。敗北は、私特製のマジックアイテム『紙エプロン』が水で濡れると、そこのとこに色が付くので、色が出たら負けね。」
神様は虚空から風船と紙エプロンを取り出し、それぞれに配布する。
「禁止事項は、水属性魔法を使わない。中傷以上の怪我をさせないね」
「なるほどな。凄くわかりやすいルールだ。 それで、範囲とか優勝者の説明は?」
「うん、今から説明するね。 まず範囲は、私が 《障壁結界》という魔法を展開するので、それが範囲ね。 《障壁結界》は内側からの攻撃を一切無効にし、出られないからね」
「何ていうチート魔法だよ……」
「そして、お待ちかねの優勝者の景品は……! 何と、一回だけ参加者の中から指定して、何でも言うこと利かせる権利ね♪」
「「「なん……だと……!」」」
「ん? 今何でもって言ったよね? それって所謂、何でもできるってことだよね?だましてないよね?」
神様以外のメンバーは、豪華な賞品に目がくらみ、そして驚愕する。
それは、俺も一緒で静かな闘志が目に宿る。
突如、後ろの草木の茂みからゴソゴソと音がなる。
その方向を向くと、二人の人影が現れた。
「ちょっと待ったぁあああ! 今の話、聞かせてもらった!」
「お‥‥お前は‥‥っ!」
そこに現れたのは、以前俺と死闘を交えた男が幼い女子を肩車して現れたのだ。
「おまわりさんこいつです! 変態がいます!」
俺は男に指しながら言う。
「おい、どこだ。 どこにそんなけしからん人物がいるのだ!」
俺が指したのを気づかずに、指した方向に振り向く。
「お前だよ。幼女を肩車してる変態が! どうせ、幼女の柔らかい太腿に当たって喜んでいるのだろ!」
「何を言うか! これは……その……、エリナたんに頼まれたことで……。決して、自分から頼んではいなくて、ご褒美だとか思ってないからね! ……それより、貴様の方こそそんな幼女を連れ回っているという、うらやまけしからんことをしているほうが変態だぞ!」
「そんなことがあるわけ……」
後ろに振り返るとそこには幼女が二人、見た目だけ幼女が一人、女の子が一人と数えていく。
そして、神様から一瞬のうちに少量の殺気を漏らし睨みつけられた。
俺は心の中で、悲鳴を上げながら謝罪をする。
「ヒィッ。 まぁ、それで……何の用だ、カズキ」
「さっきそこの女の子が言ったゲームに参加させてもらいたくて、来たのだ」
そう、この男の名前は百目鬼 和樹だ。
名前の通り、俺と同じく日本からの転生者だが神様経由の転生ではなく、偶然的に記憶を持ったままの転生だ。
これは、あの時の戦いが終わった後に名前を聞いた時、かつての故郷の仲間に出会えて嬉しかったのか喋っている内に意気投合し、教えてもらったことだ。
顔立ちなど前世の面影があると、本人が言ってた。
まだ、カズキには神様のことは伝えていない。
「お嬢さん、それでどうだろうか?」
「うん、いいよ♪ 大勢でやったほうが盛り上がるしね。 勿論、私も参加させてもらうけど♪」
神様は満天の笑顔を俺の方に向けてくる。
「それっていいのかよ」
「安心して♪ 私は私で制約するから」
そう言い、神様はカズキとエリナちゃんに風船と紙エプロンを渡す。
「では、始めようか。 《障壁結界》!」
魔法を唱えると、四方八方に半透明の壁が俺達を閉じ込めた。
およその範囲は、半径2kmだと神様は言った。
「では、30分たったら私の火属性魔法で上に花火を放つから、それがこのゲームの開始合図ね」
「もし、水食らったどうなるのさ、死んだふりか?」
「違うよ。この紙エプロンはね、色が付くと予め結界の範囲外に作った休憩所に強制転移するようにしてあるから、安心して」
いつの間に……。
「では、始め!」
皆は一斉に川に行き、風船に水を入れにいく。
俺は全部汲みを終わると、《格納》に全て放り込み、そのまま隠れやすい森林へと向かう。
そして、空中に花火が打ち上がった。
このゲームの開始の合図だ。
「よし!絶対に勝ってみせる! そして勝ったら……、ぐへへ……。
おっと、涎が……」
興奮と共に口元に垂れてた涎を拭く。
「さて、まずは 《サーチ》」
体から魔力を放ち、周囲を探らせる。
そして、早くも俺の魔力が反応した。
それは、今回のゲームで厄介な障害だと思っていた身体能力が高い獣人族であるリルだった。
俺は奇襲するべくリルがいる方向に向かった。
誤字・脱字あったらすみません。
感想、アドバイス、質問を待ってます。
悪口はやめてね。作者は豆腐メンタルなので泣いちゃうから‥‥(´;ω;`)
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