修行の準備します。
ん……。俺、倒れたのか……。
そっか、MP切れで倒れたのか‥‥。こんな感じなのかMP切れって。
あれ?頭に柔らかい感触が、なんだか気持ちいい。
「起きたのお兄さん?」
俺の頭の上に神様の顔が‥‥。
これってまさか、HI★ZA★MA★KU★RA。
人生初の膝枕が、ロリっ子だなんて‥‥。最高じゃねぇか。
「…………」
あっ、神様がジト目になって少し不機嫌になった。
何ですか。神様。俺の頭に手を置いて。何する気ですか。
ナデナデでもする気ですか!ご褒美です!
「バカなこと考えてないで起きてください。 脳天を打ち抜かれたいのですか?」
「すみません。 すぐ起きますから。 魔法を打とうとしないでください……、死んでしまいます!」
俺は、素早く神様の膝から離れた。
怖いですマジで怖いです神様。そんな物騒なこと言いながら、黒いオーラ出さないで、背中から汗が流れたよ……。
神様は、ロリというのはNGワードなんですか?
「まったく、お兄さんは……。 さぁ、魔法の特訓始めよ。今度は、自分のMPを管理しながらね。」
「MPが足りなくなったら、この森の中にある薬草を採って、MPポーション作ること」
「あの……神様。ポーションの作り方知らないんですけど……」
「薬草を教えるから、自分で工夫して作ってね。これも、最強への道ってね」
えぇ……、そんな……。
鬼畜すぎやしません?
「ちょっと待っててね、お兄さん」
と言いながら、ふら~っと神様は森の中へ入っていった。
◇
「お待たせ~。これが、MPポーションの元の薬草だよ。マジックシードの葉だよ。」
何も特徴のない葉を見せられてもわからないよ……。
「この、葉と同じものを見つけるんだよ」
「でも、どうやったら見つけるんだよ。こんな特徴のない葉を」
「大丈夫だよ。お兄さんには、《鑑定》があるじゃない」
「おぉ!そっか、俺は、《鑑定》を持っていたんだった。忘れてた」
この、葉ってどういう効果があるんだ?
ちょっと、《鑑定》でも使ってみようかな。
《鑑定》
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マジックシードの葉
・レア度 ★★☆☆☆☆☆☆☆☆
・これを材料に、葉を水につけ、数分加熱すると、MPが回復する薬ができる。
・そのまま食べても、少々MPが回復する。
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《鑑定》すげぇー! まさかのMPポーションの作り方が書いてあるだなんて。
さすが、チートスキル。
「でもよ、MPがないときに魔物でも襲われたらどうするんよ」
「う~ん、頑張って?」
「えぇっ!?」
「ふふっ。冗談だよお兄さん♪ そんな驚かないで」
魔物が出てきたら、あきらめろってか?変な冗談言わないでくださいよ。
もう、吃驚したぞ。
「それで、神様。 どうやって、対処するんですか」
「それはね」
神様は、いつもののところから、剣を取り出した。
「じゃじゃーん!魔剣フィール。 これがあればどんな魔物でも焼き殺せるよ!」
なんという物を出してるんですか!神様。黄金に輝く長剣。直視できない……。
ちょっと鑑定してみよう。
《鑑定》
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魔剣 フィール
・レア度 ★★★★★★★★☆☆
・STR+1500 INT+1500
・火属性魔法の威力を1.2倍
・この剣を振れば、10000℃の熱が放出される。どんなものでも、燃える(確信)
・一応、切れ味がすごい
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なんでこんな危険物を俺に渡そうとしたんだ!怖いよ神様怖いよ。
笑顔でこんな危険物を出さないでよ。この森が火の海になるよ!
それに、一応ってなんだ!お前は剣だろ!何、オマケみたいなこと言ってんだよ!
すごい?だからどうしたんだよ!適当な説明しないでよ《鑑定》さん!
ツッコミどころが多すぎるよ。もうやだこの剣……。
「ふふっ♪面白いねお兄さんのツッコミ」
「いや、面白くないよ……。それで神様、本当に俺に持たせてもいいのか、その魔剣」
「ダメに決まってるよ。お兄さんが持ったらすぐに灰になるかもよ?いや、灰になるかわからないや……」
「じゃあなんで、その魔剣を取りだしたんだよ!」
「うっかり間違えちゃった? てへぺろ♪」
てへぺろじゃねぇよ!取り出したとき、名前言ってたじゃねーか!確信犯かよ。
まったく、可愛いじゃねぇか……。
「ふふっ♪ありがとう。本当はこっちの剣だよ」
魔剣をしまい、銀色に輝く剣を取り出した。
さっきよりも、剣から出る威圧感がなくなった。
傷一つもない、銀色に輝く剣。一体どんな魔剣なんだ……。
「これはね、ただの鉄の剣だよ?期待しちゃった?」
本当にただの鉄の剣か?ちょっと怖いな……。
《鑑定》
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鉄の剣
・レア度 ★★☆☆☆☆☆☆☆☆
・STR+50
・本当にただの鉄の剣だよ?吃驚しちゃった?
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ちょっと!?《鑑定》さん!まさか、《鑑定》さんまで会話に参加しちゃったよ。
どういうことなの?俺には、さっぱりわからないよ。
俺は、神様からもらった鉄の剣をしまった。っ!? しまった? どこに?
「お兄さん……。 もう空間魔法使ってるよ。 無意識に」
「その魔法はね、《格納》だね。 空間魔法Lv:1から使えるようになる魔法だよ」
「そうなのか。 もう一回やってみよう。《格納》」
目の前に、空間の割れ目が見える。
これが、《格納》か。
少し手を入れみようかな。
俺は、空間の割れ目から手をいれ、手探り始めた。
なんか変な感触だなー。おっ、何か硬いものが。
俺は、鉄の剣を取り出した。
「おぉ!すっげぇ!剣を取り出したぞ!」
「おめでとう、お兄さん。それじゃあ、修行頑張ってね。ご飯は魔物を狩って、食べてね」
「はっ? 修行?何それ聞いてないんですけど」
「うん、修行だよ。お兄さん、ちゃんと魔法が使えないとこの世界に生きていけないよ。えっとたしか、獅子は我が子を千尋の谷に落とすだっけ?
それだよ」
「ここに結界張っておくから、危なくなったらここに来てね。私はここで結界を維持しながら待ってるから」
「えっ……?」
「お兄さん、ここからは一人で、森の中を、サバイバル、するんだよ!期限は……うーん、一か月にしよっか♪」
「えぇー!?」
「お兄さんにこの転移石を渡しておくね。転移する場所は、ここに設定してあるから。危なくなったら、使ってね」
そう言って神様は、俺に転移石を一個渡してきた。
俺は、無意識に手に取り《格納》を使い、しまった。
俺は、頭の中が混乱していた。
「それじゃあ、お兄さんを転移するよ。安心して、この森のどこかに転移するから。あっそうそう、転移してもお兄さんの様子見えるからね、神様パワーで♪」
「それじゃ、いってらっしゃいお兄さん♪」
ちょっ、まっ……。
誤字、脱字あったらすみません。
小悪魔ロリ神様、可愛いです。なんか、急展開になってしまった……。