水着回!
日差しが良く、気温が30後半で俺達は部屋でぐったりとだらけていた。
「ごーしゅーじーんーさーまー、あーつーいー!」
特にリルが暑さにやられていた。
「こんな暑い日にクエスト何てやる気なくなるよなー」
「だねー♪」
「まだ金に余裕あるし、一か月ぐらい遊んでも大丈夫だろ」
「じゃあ、こんな暑い日には川辺へピクニックしに行こう♪」
「それは名案ですね」
「じゃあ準備しないといけませんね」
「よし! まずは水着買いにいかないとね!」
有言実行ということで、俺達は街の商業エリアに向かった。
◇
水着を買いそのまま向かった。
昼ぐらいになると川辺まで来れた。
「おぉー! これは綺麗な川だな」
「ほんとだね!」
俺と神様が瞳をキラキラと輝かせていると、アメリアは鞄からレジャーシートを取り出し、木影のとこに広げた。
「どうしたの、アメリアさん?」
「ほら、まだご飯食ってないでしょ? ここで綺麗な景色を見ながら食べたら美味しいかなーって、それで行く前にお弁当作ったんだー♪」
「いつの間に‥‥」
大きなバスケットを出し開けてみると、ぎっしりとサンドイッチが入ってた。
そして、それぞれ美味しそうに食っていく。
とくにリルの食べ方が可愛い。
それを見て皆は苦笑する。
この世界特有の甘辛いソースをつけて焼いたチキンを挟んだ、チキンサンドを口の中に頰張る姿はまるでリスのようだった。
「リル。 そんなに急がなくても皆、リルの物を食べないからゆっくり噛んで食べな」
「ほんほ(ほんと)ー?」
「うんうん」
俺は頬張ってるリルの頭を撫でる。
サラサラした髪は撫でやすく癖になる。
しかも、シャンプーの匂いが俺の鼻をくすぐり、食欲をそそらせる。
よし、俺も女の子の手料理を食わないと!
すると、神様は虚空から鉄コップを取り出す。
コップには木の棒が刺さっていた。
「何それ?」
「自作のアイスキャンディーだよ♪」
俺が尋ねると神様は子供のような笑みで答えた。
「やっぱ、こんな暑い日にはアイスだよね~♪」
「あのアイスキャンディーって何ですか?」
アメリアが素朴な質問をする。
「これはね、コップに果汁のジュースを入れて凍らせるスイーツだよ♪」
「「「スイーツっ!?」」」
ルナ、アメリアとリルが同時に反応する。
女の子はスイーツという単語に敏感なようだ。
「ちゃんと皆の分あるからね」
「「ありがとうございます、エシュテルさん」」
「エシュテル様、ありがとうー!」
「おぉ!さすがはエシュテル。気が利いてる~」
それぞれの感謝を聞く、神様は少し照れていて可愛かった。
そして、サンドイッチをペロリと完食すると神様が作ったデザートを食べていく。
果汁の独特な甘みが、口の中に広がり幸せ成分が脳を刺激していく。
リルはアイスキャンディーを気に入ったのか、「まだないのか」と期待の眼差しを神様の方に向けてくる。
神様が少し困っていた。
神様の空間の中にはもうないのか‥‥。
「よし!リルのために俺が作ってくるよ!」
「えっ!? いいの、ご主人様?」
「当たり前だ! 俺に任せてくれ!」
「はいっ!期待しています、ご主人様!」
「この後、川で遊ぶんだろ? 皆が水着に着替えている間に作っておくよ」
「「「「おぉー!」」」」
ルナとアメリアもアイスキャンディーを気に入ったのか、一緒に声を上げる。
俺が川辺を左右に挟む森の中に入っていき、アイスキャンディーの元である、甘い果実を探しに行く。
◇
この森にあった、見た目は毒々しいが甘い果実を取っていく。
見た目はあれだが、パイナップルほどの大きい球型の果実だ。
これなら、いっぱい果汁を絞れそうだ。
何? ちゃんと食べれそうかって?
ちゃんと食べれるか調べたさ、鑑定さんが。
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ポイズンメロン
・レア度 ★★★★★☆☆☆☆☆
・見た目から誰も食わないが、中身は生物に有害をもたらす成分は持っておらず、果肉がとても甘い。
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別に、鑑定さんを信頼していないと言わないが、この見た目で美味しいと俺も信じ難い。
なので、俺が毒見でもしようと思う。
「《水圧切断》」
俺は手に水を噴射させ、高水圧でポイズンメロンを真っ二つに切断する。
中の果肉は雪のように白く、外見とは雲泥の差ほど綺麗だった。
しかも、ミルクのような甘い匂いが周囲に放つ。
「で、では、いただきます‥‥」
俺は目を瞑り、覚悟して果肉をかぶりつく。
すると、口の中に広がるのは前世で食べたミルクバニラを思い出させる。果肉がふわーっと溶けていき、まろやかさと甘すぎない丁度いい甘みが感じさせる。
「っ!?」
俺の好みがどストライクだった。
そして、すぐに平らげる。
「見た目はアレだが‥‥、これは使って売れば、かなり儲かるんじゃね‥‥」
俺の頭が瞬時に回転していく。
「よし!このポイズンメロンを狩りつくさないとっ!」
さっきポイズンメロンを見つけたとこにいくと、まだ其処ら辺に多く実っていたので、全て俺の『格納』の中へと仕舞う。
「あっ、アイスキャンディーを作らなきゃ」
当初の目的を思い出し、虚空から鉄コップと木の棒を四人分だし、ポイズンメロンを取り出す。
『水圧切断』で綺麗に切り取り、それぞれのコップに果肉を絞り出す。
そして、木の棒を刺し水属性魔法の『フリーズ』を使い凍らしていく。
その後、『格納』の中へと仕舞っていく。
◇
そして、みんなの元へ戻っていくと女性陣が新調した水着を着ていた。
神様とリルはもちろんスクール水着だ。
なんで、この世界にこんな水着があるのか知りたいが、神様は黒い方のスクミズでリルが白いスクミズだ。
ちゃんと胸のほうに名前が書いてあった。
勿論ひらがなで。
たぶん、神様が書いたであろうと推測する。
「どうお兄さん?興奮する?」
「えぇ!しますとも! こんな姿をあの野郎に見られたら暴走するなー。 俺だって鼻血が出るほどだもの」
特にリルが可愛い!
はっ!? こういう時こそ、魔法使うべきではないか!?
イメージしろ、俺!
カメラのように、視界に移った者を瞬時に紙に念写するイメージを‥‥!
「‥‥‥」
「???」
神様はジト目で見つめ、リルは頭にハテナマークを浮かべるように首を傾げる。
俺は虚空から紙を取り出し魔法の準備をする。
「頼む成功してくれ! 《カメラ》っ!」
すると、持っていた紙にさっきまで視界にあった光景を念写した。
よし!成功だ!これを家宝にするぞ!
そういい、瞬時に『格納』の中へと仕舞う。
神様とリルにかまっていると、後ろから肩を叩かれた。
後ろには、ピンク色のフリルが着いた子供っぽいワンピースの水着を着たルナとシンプルで白く清楚感を引き立てていくビキニの水着を着たアメリアだった。
俺は思はず、虚空から紙を取り出し 《カメラ》を発動していく。
「どうかな‥‥?」
「に、似合いますか?」
ルナとアメリアは上目遣いで聞いてくる。
「何?俺を脳殺させる気なの? 似合いすぎて可愛いよ」
「~~~っ///」
「あ、ありがとう‥‥ございます‥‥///」
照れている姿が可愛すぎて、また念写していく。
今日は家宝がどんどん増えていくなー。
まだ水着を見ただけだ。
この後、皆と遊ぶのだろう‥‥。
しっかし、今日は俺の理性が持つだろうか、‥‥不安です。
神様「今回もやってきた!魔法鑑定のコーナーだよ!」
ユウスケ「ドンドンパフパフー」
神様「今回はー! この魔法です♪」
ユウスケ「ドンッ!」
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魔法 《水圧切断》
・水属性魔法
・使用魔力は、一秒につき50
・水を噴射し、水圧で金属も切断していく。
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神様「普通に強くて、コメントしづらいね‥‥」
ユウスケ「次回も水着回だ! 楽しみ(∩´∀`)∩」
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誤字・脱字あったらすみません。
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悪口はやめてね。作者は豆腐メンタルなので泣いちゃうから‥‥(´;ω;`)
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