神様から新しい能力をもらいました。
「お……さ……!、お……て!」
ん?何か聞こえ……。
「お兄さん!起きて!」
俺は、あのときそのまま寝てしまったのか。
目を開けると、知らない天井が……。
そして、俺にこんなかわいい妹がいたのか……。
「お兄さん。バカなこと考えてないで、起きてください。」
神様がジト目で見つめてくる。そんな目で見ないで、このまま寝たふりしてしまうから。
「お兄さん。ご飯できたから、起きて」
ご飯ができたのならしょうがない。
俺は、テントから出て神様のほうへ歩いて行った。
◇
「はい、お兄さん。ご飯どうぞ」
渡されたのは、某有名なカップラーメン。
すごいな、神様の力。なんだか、異世界に来たって実感しなくなってきた。
魔物の肉とか食ってみたい……。
「ありがとう神様、いただきます」
久々のカップラーメン、この醤油味がたまらん。
「神様?どうしたの?」
「あっ、うん。私も食べるよ。まだ、5分経ってないの。あはは……」
「……っ!?、神様……。 それは一体……」
神様は、俺のカップラーメンより器の大きいカップラーメン食べだした。
「ラ●だと……!? しかも、豚骨だと!?いいなぁー。食べたいなぁー。」
「あはは……。そんな目で見ないでお兄さん。少し上げるから、ほら、あ~ん♪」
なん……だと……!?神様がくれるって? しかも、『あ~ん♪』付きだと!?
キタコレ!俺が夢までみたシチュエーション。ぐはっ……。
「ほら、お兄さんが食べたいって言ったから早く食べて、ちょっと恥ずかしいから……」
神様が頬を赤らめながら、箸を差し出した。
やばいやばいやばいやばい、なにこれ、いつからこんなラブコメにっ!?
俺は、絶対に爆発しないぞ!
「あ、あ~ん」
おぉ!濃厚の豚骨味が染みった麺がうまい!
さすが、●王だな!
だてに、高いカップラーメンじゃないな。
「ご飯食べたら、テント片付けて、出発しましょ♪」
◇
ご飯を食べ終わり、テントをさっさと片付けた。
「じゃあ、行きましょうか、東へ10km先にある『迷いの森』へ」
なにその、中盤ぐらいにでてきそうなダンジョン名。
今の俺でも大丈夫なのか?
「大丈夫だよ。迷いの森は、新人の冒険者がよく狩りに行くとこだから、それに、私がついているから安心して」
神様は、胸のない胸を張った。でも、この神様がいれば何となくなりそうと俺は思っていた。
というより、冒険者!?それって、あれだよな。そのあれかわからないけど。
よくある異世界転生ラノベにある冒険者かな?
魔法とか覚えたら、冒険者になって、冒険したいなー。ダンジョンもあったりして、キャー♪
「迷いの森まで、着くのに時間かかるから、その間に、基本属性のこと学びましょう。お兄さん」
おぉ!待ってました先生!これで俺も魔法使えるのか!
神様は、心の声聞こえてるのは知ってるけど、華麗にスルーされた……。
俺たちは、迷いの森へと歩き出した。
ここの草原、まじで何もないな。さっきから同じ風景しか映んないんだけど。
まさか、ここは(思考の)迷いの草原なのか……!?
「そんなところないよお兄さん……。ただの殺風景な草原だけだよ」
なんかちょっとひどいな、神様。
「それで、基本属性って何魔法あるんだ?」
「えっとね、基本属性はね、火属性、水属性、土属性、風属性、光属性、闇属性の6種類あるよ。
お兄さんには、全部覚えてもらうからねお兄さん♪」
「覚えるのって難しいのか?」
「安心して、魔法はこのスクロールを使って覚えてもらうから、一瞬だよ♪」
そう言いながら、何もない空間から紙切れを取り出した。俺は、もう驚かないからな。
「じゃあ、この前言ってた、空間魔法は、基本属性魔法じゃないの?」
「違うよ。基本属性魔法はね、基本的に誰でも使えられるの。でもね、才能がないとね、空間魔法や時間魔法など使えないの、それにその魔法が使える人間この世界にいるかわからないの」
「それって、どういうこと?」
「空間や時間魔法はね、失われし魔法なの。」
「失われし魔法?」
何それ。これどっかの漫画で見たことあるような展開になってきたぞ。
「古代人が使ってたらしいのだけど。その古代人が滅びたせいで、魔法を伝える人がいなくなり、今じゃ誰も使えないの。もしいたとしたら、先祖返りか長寿のハイエルフしかいないと思うわ」
まじもんのテンプレ設定じゃんっ!?
何っ!?エルフだと!?エルフがこの世界にいるのか!会いたい、今すぐに会いたい!
「落ち着いて、お兄さん……。 でもね、私は神様なの♪」
「うん、知ってますよ。」
「そうじゃなくてね。 私、神様だからね、空間魔法や時間魔法も使えるんだよ。だから、お兄さんにも教えられるんだよ!すごいでしょ♪」
「まじですか!さすが、神様!一生ついていきます!」
「お兄さん。それってプロポーズ? きゃっ♪初めて告られちゃった♪ちょっとうれしいかも///」
「えっ?いいの?告ってもいいの?告っちゃうよ」
「はいはい……。愛のない告白はいらないよお兄さん……」
「愛さえあればいいのかっ!?」
「話に戻ろうよお兄さん……。それでね、この特性スクロールあれば覚えられるよ!」
「でも、才能がないと覚えられないんだよね?どうするの?」
「お兄さん、手を出して」
「こうか?」
「うん、そのままにしてて」
そういいながら、神様は俺の手を握って何かが流れてくるような感じがした。
なにこれ温かい。それに、神様の手小さくて柔らかい。
「もう大丈夫だよ。お兄さん、ステータスを見て」
「あっ、うん、ステータス」
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名前: タナカ ユウスケ Lv 1
種族:人間
HP 1000/1000
MP 500/500
STR 100
VIT 100
INT 150 (×1.5)
MEN 150 (×1.5)
AGI 100
TEC 100
LUK 100
<スキル>
《身体強化 Lv:1》
<固有スキル>
《鑑定 Lv:-》《スキルコピー Lv:-》《急成長 Lv:-》
《魔法適正 Lv:-》
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おぉ!なんか、《魔法適正》が追加されてる!
それに、INT、MENの能力値が上がってる。
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《魔法適正》
・どの魔法でも覚えられ、使いこなせる。 INTとMENが1.5倍に上昇する。
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「どう?《魔法適正》覚えられた? これがあれば、空間魔法や時間魔法が覚えられるよ♪」
「えっ?まじで?やったぁー! ありがとう神様!」
「そんなに喜んでくれてうれしいよお兄さん。」
これで俺も、空間魔法や時間魔法が覚えられるようになったのか、まじで、チート無双できそうなんだけど。それに、《魔法適正》の能力強くね!?INTとMENが1.5倍とか強すぎだろ!
「嬉しいのはわかるけど、落ち着いてお兄さん、迷いの森が見えてきたよ」
「魔法を覚えるのは簡単だけど、使いこなすのは、別だよお兄さん」
「これから、頑張ろうねお兄さん♪」
ついに迷いの森で神様と修行!
迷いの森には凶悪なモンスターが眠っていた
そして、ネームドモンスターはユウスケに襲い掛かる!
まだ魔法が使えないユウスケはどうなるの?
次回『新しい能力に開花』 デュエルスタ●バイ!