村を助け出しました。
――村に向かって歩き出した、五日後。
俺たちはルナがいる村に到着した。
その村は、作物は枯れ、地面は乾き溝などできていた。とても作物を育てられる環境ではなかった。
この様子だと井戸も枯れているだろう。そんなひどい状態だった。
「ここがルナの村か……」
「これはひどい状態だね……」
俺たちは、そんな村の様子を見に歩き回っている。
村の中心だろうか井戸が見え、その周辺には人が集まって何か話している様子だった。
少し近づくと村人たちの訛りか分からないが独特な会話が聞こえた。まだ俺たちに気づいていないようだ。
「これからどうするんだべ……」
「最近、商人たちもこの村に来てないべ……」
「たぶん、この状態だから金がねぇと思ったんだべさ……」
「口減らしで奴隷にした子たちも帰ってきただべしな……」
「また、口減らしで奴隷にして金を稼ぐだべか?」
「でもさ、奴隷商が来ないと売れないだべよ」
「「「「「「う~ん……」」」」」」
なんかさりげなく子供たちを売ろうとしてるぞ。村人って怖いな。
そんな会話を聞き、俺は思った。
その時、遠くから声が聞こえてきた。
「ユ……ケさ……ん!」
その声は聞き覚えがある声だった。
声の主は、だんだん俺に近づいてきた。
「ユウスケさーん!」
その声は、ルナだった。
俺がルナに気が付くとルナは、途端に笑顔になり手を大きく振りながら俺に向かって走ってきた。
「ルナ、元気だったか?」
「はいっ!」
「それとーユウスケさん。そこにいる女の子は誰ですか? その女の子に会うために森に戻ってきたんですか? どうなんですか、答えてください!」
ルナは、早口になりながら質問してきた。
怖い怖い。
「えーっと、この子は神ー……」
「私は、エシュテルだよ♪ ルーナ=サンチェスちゃん?」
「な、なんで私の名前知ってるんですか!」
「私は何でも知っているんですよ? ねぇ、お兄さん♪」
えっ? 何でそこで俺に振るの?
というか、神様の名前そんな名前だったんだ……。
「そ、そうですね……」
白々しく答えてみる。
「その……エシュテルさん? 一つ質問していいですか?」
「なにかな?」
「ユウスケさんとは、ど、ど、どういった関係ですか!?」
「どんな関係って、……運命共同体?」
「そうなんですかっ! ユウスケさんそれは本当なんですかっ!?」
なんで、そんなに必死なんだよ。怖いよ。
でも、ある意味運命共同体のほうが恋人よりも上だと思うんだが……。
「ある意味あってるかもな」
「そうなんですか……。 ユウスケさんはこれからどうしますか?」
「お兄さん、お兄さん。 王都の方へ行ってみない?」
「王都か……」
「そうだよ! お兄さんって冒険者になりたかったでしょ?」
おぉ! 王都にいけば冒険者になれるのか! よし行こう、今行こう!
「お兄さん、……途端に元気になったね」
「私もユウスケさんと行きたいです……」
「一緒に行こうぜ、ルナ」
「行きたいですけど……村が……」
あー。 忘れてたな、村のこと。
「じゃあ、村をなんとかするか……」
「なんとかって、お兄さんなんかいい方法あるの?」
そう、この村は、水が乾いているため作物とか育てられない状況だ。
だったら、水属性魔法で何とかするしかない。
井戸は、この村人たちに任せよう。 今は、水が大事だ。
「ウォーターを使って、雨を降らしましょうか」
「神ー‥‥エシュテルも手伝ってくれるか?」
「まかせて、お兄さん♪」
「大量に水をばらまきましょうか」
そうして、俺たちは村中に災害規模の大量の恵みの水をばらまいた。
まるで、濁流の様だ。
大丈夫だ。
……民家は流されていない。 うん。
そう、これは村のためだ。
別に災害をもたらしているわけではないのだ。
◇
村中にばらまいた後、地面が水を吸い、少し潤ったように見えた。
まだ水が残っていうので水が蒸発し雲が生成されればなんとかなるだろう。
村人たちは、鳩が豆鉄砲を食ったかような表情してたなー。
これで解決だろ。
「これで、ルナもいけるだろ?」
「は、はい……」
ルナはなぜか好感度が高い。
ふふっ、これで俺のハーレム要因がついてくる……。
なんか強引になったがまぁいいか。そうこれは、俺の夢のためだ。村人は勝手にやってくれるさ。俺はそう信じている。
「お兄さん……、案外ひどいね」
「……何も言えません」
俺は、そっぽを向いた。
「さぁ、行こう。今すぐ行こう!」
俺は、ルナと神様の手を掴んで王都へ歩き出した。
「ちょっ……!? お兄さんっ!」
「~~~っ」
二人は、少し顔が赤くになっている。
でも、俺はそんなの気にしない。今は、冒険者デビューすることが大事だ。
これで俺も、異世界生活ができる!
誤字・脱字あったらすみません。
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悪口はやめてね。作者は豆腐メンタルなので泣いちゃうから‥‥(´;ω;`)
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