カズキ VS 炎帝
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それから残り少ない魔力を温存するために極力魔法を使わずに避けていた。
何度も攻撃を避けていて分かったことがある。
それは炎帝は火属性魔法以外は使えないことだ。
火属性魔法に特化して修行したのか威力的には一級品だが、闇属性魔法や光属性魔法といった相手を妨害できる魔法が使えないためそこまで厄介な感じがしない。
「《炎銃弾》!」
「《ウィンド》」
マシンガンのように火の玉を連射して放ってきたが、初級の風属性魔法を使って風を起こしサイドやバックステップを活用して当たるか分からないギリギリで避けていく。
攻撃を避けながら距離を取ることで、炎帝の攻撃が遠距離攻撃のみ絞られていって魔力切れを誘う。
もし近づいてきてもこっちも逃げればいい。
ただ炎帝側に魔力ポーションがあれば強引にいって、時間稼ぎも辛くなりそう。
「《炎柱》」
「――っ!?」
距離を空けたところで、炎帝が俺に向けて一直線に炎を放出してきた。
先程の火の玉と大違いに熱量が違う。
ギリギリで避けようとしても、火の玉と違い火傷程度じゃ済まないだろう。
「絶対に痺れを切らしてきたな! 操ってる奴!」
きっとこの戦いのどこかで見ているであろう第一王子に言ってやった。
モロに言ったら、それこそ不敬罪で討伐対象にされるから伏せたけど……。
連続で《炎柱》を放ち徐々に追い詰められていく。
目一杯に避けているので、体力も消耗していって避ける先が障害物や壁があるほうに避けざる負えないので誘導されているように感じる。
「さすがに辛くなってきたな……」
俺はローブの袖で汗を拭っていると、炎帝は懐から魔力ポーションを出して飲み干していた。
「まじかよ、おい……」
もしかして、まだ魔力ポーションを持ってそうだなと思ってたら妙案を思いついた。
(炎帝をさっさと倒して、炎帝が持っている魔力ポーションを奪えばいいのでは)という倒せる前提だ。
早速行動に移すために、貯めていた魔力ポーションを取り出し、飲み干す。
「俺も本気で戦うぞ、炎帝! 俺だって冒険者Sランクとして実力と実績はあるからな、帝だからって余裕をかましていると足をすくわれるから覚悟しとけよ!」
先程の避ける戦法を辞めて、こちらから炎帝に近づいていく。
「《強風の拳》」
炎帝が《炎柱》を放ってくるが《強風の拳》によって両腕に風を纏わせて、真っ直ぐに放ってくるその攻撃を曲げていく。
だが、この行為は無傷で済ませるほど甘くない。
腕に痛みを蓄積しながら、それを繰り返していくと炎帝との目と鼻の先まで近づいた。
そして、《強風の拳》を発動したまま炎帝に殴りかかる。
「《溶岩拳》」
炎帝もそれを対抗するために発動して、風の拳と衝突する。
お互いの魔力のぶつかり合いで相殺され反動で一歩下がるが、すぐに《強風蹴》を発動して炎帝の腹部に回し蹴りを入れる。
「ぐはぁっ!?」
もろに攻撃が当たり壁がある方へ蹴り飛ばす。
「覚悟をしたってことは殺す気でいくということだ。メモでもしとけ、《奈落の重力》」
「ぐぅがああああああああああああ!」
炎帝が壁際でダウンをしているところに追撃で重力によって押しつぶす。
どこから出しているのか分からな程の悲鳴に近い奇声。
帝はこの程度で倒れるほど務まる肩書きではない。
なので、次の魔法を放つ準備をする。
「燃え……尽…せ」
未だに攻撃をくらっているので所々言葉が切れているが、微かに聞き取れた。
「何をする気だ……」
まさか、この重力攻撃を突破する気か!?
「《紅炎の剣》!」
炎帝の右手から全て炎で形成された剣を具現化して《奈落の重力アビスグラビティ》を切り裂いていく。
「俺の魔法が……打ち消された!? 何なんだあの魔法は!?」
炎帝は約2mほどの炎剣を握っていた。
その凄まじい高熱で地面が溶けているように見えた。
「これが帝の実力かよ……」
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