白い空間
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「ここは……、どこだ?」
目の前に広がるのは真っ白な空間に円形のテーブルとソファが置いてあった。
ソファに座ってみると意外にふかふかで柔らかく座り心地がいい。
そしてテーブルにはポッドとカップが置いてある。
今、すごく喉が渇いておりカップを使いたいが人の物なので遠慮して、《ドール》でカップを
作ろうかと思い発動しようとしてみたが、反応がない。
仕方がないのでこのカップを持つ。
次に《ウォーター》を使って水を生成しようと試したが、結局発動しなかった。
これも仕方がないのでポッドを使わせてもらい、カップに注ぐ。
中に入ってたのは薄い青緑色の液体だった。
あまり見たことが無い飲料なので恐る恐る飲んでみると、少し苦味はあるが表情が変わるほどではなく、案外飲みやすかった。
その後、何だか心が浄化されるような落ち着き、少し魔力が回復した。
「これを飲めば魔力を回復するのか……?」
効果が分かると次々とカップに注ぎ、飲み干す。
ここの部屋の主には悪いと思いながら飲んでしまったと罪悪感が湧く。
なので、メモ帳を取り出そうと思い《格納》を使おうとしたら発動しなかった。
「さっきから魔法を使えないのだが、ここは無効化の結界が張ってあるのか?」
この部屋にいた時から重傷だった身体の傷が癒えてたことを気づいたのは後だった。
◇
少女は彼の止めを刺すために近づき刀を上から頭部を刺そうと構える。
「さっさとあの二人を渡せば死ぬ事はなかったのに。 偽善の行動は無意味な犠牲だね」
そのまま刀を振り下ろす。
だがその攻撃は通らなかった。
刺さる寸前、魔力によって生成された壁によって阻まれた。
「壁……っ!? ぐふぉっ!?」
攻撃の直後、少女は油断したのか彼のところから突然、手を模した岩石が少女に当たる。
その威力は軽装の鎧を簡単に凹ませて身体にダメージを与えながら後ろに吹っ飛ばされる。
「……どこから攻撃されたの。彼は瀕死状態で攻撃はできないはず」
少女は周りを見回すと第三者がいる気配を感じない。
すると、彼の身体から魂が抜けるような感じでエルフの少女が現れた。
「彼は女性だったの……!?」
見るからに男性のはずだが少女だったとは驚きを隠せなかった。
「いや違うぞ。 我はプラム、大魔導士じゃ」
彼の身体から出てきた少女はそう名乗った。
◇
優雅に真っ白な空間でお茶を飲んでいたプラムは、宿っている彼の状態が瀕死だと気づき慌てて外を見てみると刀を持った少女がユウスケに止めを刺そうと刀を構えた光景だった。
「ま、まずいのじゃ!? ゆっくり寛いでいる場合じゃない!」
プラムは慌ててユウスケの魂をこの部屋に送り、すぐに体から出て防御魔法を張る。
攻撃を防御魔法で受け止めた後、カウンターをして 《投石》を放つ。
その攻撃はただの《投石》ではなく魔力を上乗せして威力を高めた攻撃で少女に直撃が成功し後ろに吹っ飛ばす。
まさかユウスケがここまで瀕死になってるとは思いもしなかった。
「我が付いていながらここまでダメージを負っているとは、すまぬユウスケ。 この女は我に任せてゆっくり休んでおれ」
この空間に呼んだユウスケの頭を一度撫でて、ユウスケの体から出た。
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