謎の少女
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「手がぬめっとして、鞘から剣が抜けない……。 どうしてくれるのですか? 死にますか?」
少女は剣を抜こうとしても、水属性魔法の攻撃によりグリップのところが滑って強く握れない。
「本当はあなた何かほっといて、人質を回収をしようと思っていましたが、こんな嫌がらせをするならば貴方から消しましょう」
「手を洗えば済むんだし、さっさと洗いに行けば?」
「水属性魔法が使えないので無理です。 あなたから消します」
「じゃあ俺が魔法で洗ってあげるよ」
「やめておきます。 なんかちょっと嫌らしい視線を感じますのであなたを消します」
「さっきから殺意高いねっ!」
事あるごとに俺を消します宣言は冗談のように聞こえるが、眼を見れば冗談で言ってるとは思えない。
「当たり前です。 私の手を汚したのですから、万死に値します」
「手を汚されただけで極刑かよ」
「今すぐにでもあなたを消したいのですが、生憎使命を果たさないといけないので、話はここまでにしましょう」
少女は影が出来ている場所にいき、何等かのスキルを使用し身体を影の中に潜ろうとゆっくり沈む。
「ガルトのとこに行かせるか! 《ライト》」
走って追うとせず、影を使ったスキルを使用ってことは、高速に移動する手段に違いない。
そう思考し、アルとカナリアを抱えて走ってるとこに追わせるかという意思で移動の妨害できるか分からないが、一か八か光属性魔法を唱える。
《ライト》を唱えた途端、影が照らされ少女の人影のみ地面に映っていた。
すると少女は何等かの作用により影から弾かれてしまう。
どうやら移動の妨害は達成したものの、先程の怒りも含まれより一層、殺意が高まるの感じた。
「……許さない。 見逃してやろうと思ったのに私の妨害するなんて許さない。 覚悟しろ、まずは貴方から消しますっ!!」
少女は一度しゃがみ込み、液体が付着した手を地面に触れる。
手には地面に触れた時に土が混る。
これにより、先程よりも剣を握りやすくなり、鞘から剣を抜く。
俺も少女が戦闘体勢になったので、《格納》を使い虚空から愛用の剣――魔法断切剣を取り出し構える。
少女は地を蹴った刹那、もう俺の目と鼻の先まで近づき居合でもするかのように剣を高速に薙ぎ払う。
《危険察知》が発動しないということは、一撃で沈むような攻撃ではないといことは分かった。
俺はすぐに《アクセル》を使い、自分自身の動きを高速化して薙ぎ払いを対抗するために逆の方向に振る。
剣と剣が弾き、衝突による金属音が頭の中まで響き渡る。
衝撃によりお互い体勢が崩れ、一歩ほど後ろ足が下がる。
「剣技で勝負もいいが、俺は魔法戦がやりたいんだ《炎槍》!」
騎乗槍の形状した炎を数本、生成して少女に目掛けて放つ。
だが、少女はすぐに体勢を立て直し剣で《炎槍》を斬って打ち消す。
「この程度で魔法攻撃とは片腹痛い!」
「火属性魔法はあまり得意ではないからね! 《減速》、《身体強化》」
「くっ……!? 急に体が重くなったっ!?」
少女は俺に向かって攻撃を仕掛けようとしたが、少女に対象した《減速》を使い動きを鈍くした。
鈍くなった瞬間、防御が薄い横腹に回し蹴りをする。
「……っ!?」
少女は蹴りの対処に間に合わず、そのまま直撃してしまい、声が出ないほどの痛みに苦痛の表情を浮かべそのまま地面に倒れる。
俺は少女が行動不能になったところを見て、すぐにガルトのほうに向かう。
少女は痛みと《減速》により苦戦しながら腰に付けた小袋に手を突っ込んで何かを取り出そうとしている。
小袋から取り出したのは桃色の木の実のような粒。
それを口に含み、カリッと音を立てて噛んだ。
「よくも…やってくれましたね……。 絶対に…許さない……っ!!!!」
まだ痛みが引いてなく、か細い声だが感情だけは強く籠っていた。
その憤怒の瞳は彼が走った方向に向けられた。
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