奪還作戦、決行!
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奪還作戦の決行日。
この日は、第一王子が選挙のために演説をする。
演説を行う所は王城じゃないので、第一王子の周りが固くなるので王城が手薄になる。
その手薄になってるときに俺とガルトが人質を救出をする。
もし四帝が第一王子の周りの護りを行っていたら、事前に四帝と戦うものは王城前で待機する。
王城に四帝がいたら時間稼ぎと囮になってもらう。
これは当日でしか分からない情報なために、シリスの従者の部下である斥候をした。
その情報では、やはり第一王子の周りには四帝がいると分かった。
演説と合わせて、国民に分かりやすく四帝が第一王子側に属していると見せたいためだろう。
そういう事なので、カズキ達は王城前で待機している。
この作戦のタイムリミットは最低でも、第一王子の演説後の王城に着くまでだ。
明日にシリスの演説が行う時までに四帝の一人か二人をこっち側に付かせないと詰む。
◇
そして現在、もう作戦は決行している。
ガルトと俺は、本来王族が脱出用の隠し通路を渡っている。
この隠し通路は地下にあるため、人質が捕らえられている牢獄にいけるだろう。
隠し通路は狭く薄暗く、二人同時で通れるのが限界なほどの幅だ。
さらに所々に濡れていて、天井から水滴が落ちてくる。
何だかんだと思っていたら、通路の出口に着いた。
そっと閉まっている隠し扉を開けて、王城の地下に潜入が成功した。
俺達はすぐに牢獄に向かった。
事前にシリスに教えてもらったおかげで迷わすに着く。
そこには、手足枷に繋がれている「カナリア」と「アル」の姿だった。
体力がないためか下を向いて俯いている。
そんな酷い状態を目の当たりして、冷静でいられなくなった。
すぐに監視を魔法で気絶させる。
俺は飛び出すように向かおうとしたが、ガルトが前に手を出して止めた。
一度深呼吸をして冷静になろうとする。
「すぐに行くんじゃねぇぞ。 まずは安全かどうかの確認だ」
ガルトは俺に罠が仕掛けられている可能性があるかもしれないと冷静に伝える。
「まずは魔法罠かどうか調べる。 《サーチ》」
自身の魔力を周りに放って、魔力で周囲を検知する。
近くに三か所に魔法罠があることを確認。
カナリアとアルに魔法を掛けられていないことを確認。
そして、偽装ではないことも確認。
「人質は偽装ではなく本物だが、この牢に三か所魔法罠が仕掛けられている」
「どんな罠か分かるか?」
「いや、今は分からない。 罠があると感知はしたがどのような効果が分からないから
今から調べるよ《鑑定》」
まず二つの手枷に設置される罠は、特定の魔法が付与されている鍵で外さないと敵側に感知される効果だ。
最後に、鍵以外で枷を外すとゴーレムが生成して襲ってくる罠だ。
「お前の魔法操作で外せられるか?」
「どうだろうな。 魔法罠なんて作成や解除なんかしたことがないからな。 ぶっつけ本番になるな」
手枷に触れ自分の魔力で魔法陣を上書きするように魔力を流す。
魔力を流してから2分ほど経った。
まだ一つも解除が出来ていない。
「もう一層の事、剣でぶった切ったほうが早くね?」
解除に集中してると、ガルトが腦筋発言を言ってきた。
「いや、強引に外したらバレるだろうが」
「それがもうバレそうなんだが」
ガルトが言うには、どうやら誰かの足音が近づいてきているらしい。
監視が気絶して反応がないためなのか、それとも休憩から帰ってきた監視か。
「さっきそこで気絶している監視の懐から、こんな魔道具があったんだが」
一見その魔道具は、トランシーバーのような四角の形状で、スピーカーが内蔵しているような穴が空いた構造。
「これ、連絡する系の魔道具なんじゃ……」
「だろうな。 近づいて来ている奴も持っている可能性は高いな」
「もし視覚外で使われたら、終わりだな。 今解除で集中してるから探知系の魔法は使えない」
「ということは、奴を斬るか枷を斬るかだな」
俺は頷き、もう一度解除に取り掛かる。
ガルトは不慣れな隠密をしながら近づいてくる奴に向けて奇襲するような体制で待っている。
近づいてくる奴は何も警戒していないのか、一定のリズムで足音が響く。
そして、ガルトの視界にそいつが現れた瞬間、神速の抜刀で真っ二つに斬る。
壁の周りに血が飛び散り、真っ二つに割れた胴体が床に落ちる。
どうやら、監視の人間だった。
その間も手間取りながら魔力を注ぎ、やっと一つが解除した。
すぐにもう一つのほうの解除に取りかかる。
一つ目で慣れたのか、さっきより早く解除が成功した。
ガルトはカナリアを抱え、俺はアルを抱えて慎重に隠し通路に戻った。
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