緩い作戦会議 part3
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「地帝って、例の襲撃でアメリアさん、カナリアさんとアルさんで戦いましたけど、4人相手でも歯が立たなかったです……」
この中で地帝と戦闘経験があるルナが語った。
「そうですね。 皆さまと一緒に戦ってあれほど絶望感を味わったの戦闘はないですね……。 ですが、今のルナ様と私ならば勝てるかも……」
「うん。 今のアメリアさんとなら勝てるかも……!」
「では、地帝との戦闘はルナさんとアメリアさんの二人でお願いしま――「待って」」
シリスが地帝の相手をルナとアメリアに任せようとしたとき、神様が手を挙げ間に入る。
「な、なんでしょうか……?、えーっと……」
「エシュテルです」
「エ、エ、エシュテル様ですかっ!?」
シリスが初めて冷静さをなくし、口を空けたまま仰天している。
「エシュテル様って、あの創造神の名前ですよね!? もしかして、あの創造神のエシュテル様ですか?」
「いえ、違いますよ。 シリス様が知ってるエシュテル様とは、名前は一緒で別人ですよー」
神様は首と手を横に振り否定をする、
「そ、そうですよねー。 神様が地上にいるわけないですよねー。 あはは」
「うんうん。 だから私を崇めないでね」
何というか顔色変えずに平気で虚言を吐くとは、さすが神様。
「それでさっきの待ったの続きなんだけど、今の彼女達は以前より強くなっているけど、まだ二人掛かりでも倒せないと思うよ」
「どうしてそう思うのですか?」
「以前、彼女達4人の代わりに私が戦ったからね。 あれは人間の域を超越してるよ」
「よくその超越した奴から生き延びたな」
カズキは神様に対して的を得た疑問を口に出した。
「それはー……。 そう! 風属性魔法が得意だからね、たまたま有利属性で互角に戦えたからだよ」
「そういうことか。 その尋常ではない魔力量と有利属性で四帝と戦えたんだな」
「そうそう、そういうことだよ♪」
「なら、地帝の相手はエシュテルでいいのでは?」
「えっ?」
カズキに不意を衝かれて神様が驚いている。
まさか自分に振られると思っていなくて驚く神様が見られるなんて、是非カメラに収めたかった。
「確かにそうですね! エシュテルさん、地帝の相手をお願いできますか?」
シリスも神様に期待の目で見られていて断りづらい空気に変わった。
「仕方ないね……。 みんながこの作戦に参加して私だけ何もしないのも悪いし、私が地帝の相手をするよ」
「ありがとうございます!」
四帝の中で最も強いと思われている地帝の相手が神様になるなんて、相手が可哀想に思えてくる。
きっと笑いながらフルボッコにされることを容易に想像出来てしまう。
とりあえず、俺だけでも心の中で合掌でもしよう。
「次に氷帝ですね。 水属性魔法で水から凍らせて物理攻撃が得意な方ですね。 以前は私の派閥にいたのですが第一王子との戦闘に負けてから第一王子側に無理矢理に付いたようですね。 もしかしたら、また私たち側に付いてくれる可能性がありますね」
「イメージ的に戦い方はリルに似ているのかな」
「リルさんに似ている、ですか?」
「あぁ、うちの可愛いリルは氷で生成した鉤爪で攻撃をするのが戦闘スタイルなんです」
「それは似てますね。 彼女も氷で生成した剣で戦うスタイルですから」
それを聞いたリルは俺の袖を引っ張り視線を向けさせる。
そこには対抗心を燃やした瞳のリルがいた。
「氷帝の相手は私がやる」
「キャラ被りするもんな」
「うん」
リルがここまでやる気になるなんて……。
「よし! リル、氷帝を足止めしたら今度一緒に焼肉を食べに行くか」
「っ!? 焼肉…っ! ご主人様、さらに頑張る!」
リルは涎を垂らしながら瞳が輝かせていた。
「「ユウスケさん(様)ってリルさんに本当に甘いですね……」」
「べ、別にいいだろ! それよりも作戦の続きだ!」
ルナとアメリアは不服そうにこちらをジト目で見つめてくる。
たしかにリルを優遇しすぎてると自覚はあるが、だってこんな可愛いものに対して抗えないのだから仕様がない。
「最後は風帝ですね。 彼もまた第一王子側に無理矢理付かされています。 その理由は炎帝と同じく家族を人質に取られているからです」
「それも救出作戦に含まれているんだよな?」
「もちろんです。 彼は氷帝と違い、第一王子からの挑発を一切乗らず私たちの味方でしたが人質であちら側に……」
「そうか、分かった」
「風帝の相手はルナさんとアメリアさんでお願いしてもいいですか?」
「「もちろんです!」」
二人は息がぴったりに声が重なる。
これで四帝vs俺達の構図ができた。
この作戦が動き出すのは一週間後、俺達はその日に向けて準備を始める。
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