緩い作戦会議 part1
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屋敷に戻り無駄に広い自室に俺、シリス、カズキ、ガルトと俺のパーティメンバーであるルナ、アメリア、リルとプラムが集まっていた。
何故か毎回、俺の自室に集まるのか分からないが、奪還作戦の要である俺、シリス、カズキとガルトはどうやって第一王子から炎帝の仲間を奪還するか作戦会議をしているが
それ以外は各々自由に過ごしてる。
俺の自室で自由に過ごしているのはいいが、プラムは俺に引っ付いて魔力を吸いながら作戦に対して意見をして会議に参加している。
「なぁ、本当に炎帝の仲間が第一王子に捕らわれているのか?」
「はい、間違いありませんガルト殿。 私の信頼厚い従者が王城に忍び込んで確認してきましたから」
「もしそいつが第一王子側のスパイだったらどうするんだ? 虚偽の情報を流し込み反乱の意思を持つものを一網打尽にするつもりかも知れないぞ」
「もしそうだった場合は私の首で皆を見逃してもらえるように交渉をします。 私がいなくなれば国王に確実になれますから交渉に応じると思いたいです」
「交渉に応じるような甘さはないと思うけどな……」
ガルトはガサツだと思ってたけど、意外と慎重なんだなと改めて思った。
それか俺達が軽々しく信じ切ってたから、こんな疑問すら思い浮かばなかったのか…。
「そんな疑ってたら先が進まないから、誰がどの役割を持つか決めようぜ」
俺は重々しい空気を変えようと別の話題に切り替える。
「そうですね。 今から作戦失敗のことを考えても仕方がありません」
「あぁ……。 あまり納得はしないが仕方がない。 先に話を進めよう」
ガルトも折れて空気の流れが変わる。
「まず奪還にあたって第一王子は私たちを四帝で立ち塞がらせようと仕向けるはずです」
「その四帝が守る要塞を誰が崩すか、だな」
「はい、その通りです。 ですが、四帝だけじゃなく第一王子とその側近の一人も引け取らないほどの実力者です」
「対策必須人物が多いですね……、シリス様は戦闘経験とかありますか?」
「一応ありますが、一般兵と肩を並べる程度しかありません」
「戦力外ということか」
「おいユウスケ! シリス様に向かってそのような言い方、侮辱罪に当たるぞ」
カズキが初めて激怒した瞬間だった。
激怒のあまりカズキの周りには濃い魔力が纏っていた。
これは俺のことを思って怒ったのが伝わった。
「いいのです、カズキ殿。 事実ですから」
「シ、シリス様……」
カズキが俺の顔を見て溜息をついた。
「この中で四帝と戦えるのが3人ということか。 まぁ、俺一人で全員相手に出来そうだが」
「ガルトは慎重なのか傲慢なのか分からねぇな」
「不意打ちをされるかするかは違うだろ。 まぁ、俺には不意打ちなんて聞かないがもしものことがあるかもしれないからな。 お前らが不意打ちに遭い弱ったところに人質にされたら、さすがの俺でも手が出せなくなるからな」
「ガルト……、仲間想いだな」
「っ!? うるせぇ、気色悪いなっ!」
照れているのか、顔が赤く染まったように見えた。
「不意打ち効いたじゃん」
「……」
さらに追い打ちをすると、無視をしてきた。
「じゃれ合うのはいいですが、まだ何も決まってませんから話を進めましょう」
シリスが手を叩いて注目を集めさせ、話を戻そうとする。
この会議が終わるのはどのくらい時間が掛かるのだろうか……。
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