リベンジ戦 前編
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ガルトとの模擬戦のために、村の奥にある林を抜けた草原に着く。
「こんなところがあったんだな」
「模擬戦には丁度いいだろ? 観戦者兼審判はそこで見ていてくれ」
ガルトは一緒についてきたガルトとシリスに向かって言う。
そして二人は頷く。
「んじゃあ、始めるか。 お前が20mほど離れたらやるぞ」
ガルトの言う通りに離れる。
「ここら辺でいいか」
「ああ、十分だ。 始めるぞ!」
今、ガルトとの模擬戦が始まった。
◇
模擬戦が開始した瞬間、ガルトが剣を一振り。
その一振りは、俺に向かって地面を抉りながら飛来する斬撃が襲い掛かる。
その斬撃は速くすぐに俺の目の前まで迫ってくる。
だが、俺はその攻撃を未来視によって危機を回避する。
おい、お前の固有スキル《危険察知》なかったら危なかったぞ。
というか、《危険察知》が発動したってことは命の危機だったじゃねぇか!
あぶねー……。
「へぇ~、これを避けるか」
「俺を殺す気かっ!!」
「殺す気でやらないと、お前の本気が見れねぇだろが!」
ガルトは再び剣を一振りと斬撃を飛ばす。
「またその攻撃かっ! くそがっ! 《強風蹴》」
自分の足に風を纏わせて、脚力を向上させる。
そのおかげで、先ほどの攻撃よりも余裕をもって回避しやすくなった。
「なるほど、風属性魔法を使って避けるか。 なら、これはどうだ《身体強化》」
ガルトはスキル《身体強化》により体を魔力で循環させ、ステータスを向上する。
上昇したステータスにより俺に向かって走る速度は視線を追えるのがやっとなくらいだ。
「おっらぁっ!」
俺の目の前まで近づき直接、剣を振る。
「っ!? 《格納》」
俺は咄嗟に虚空から鉄の剣を取り出し、剣で相殺させようとこちらも振る。
「ぐはぁっ……!」
だが、身体強化した状態のガルトでは無意味だった。
ガルトの剣が当たった瞬間、剣の刃が砕け散り風力により俺は吹き飛ばされ、強く地面に転がされる。
全身が痛い。
「どうした? お前はその程度だったか?」
「そんな……わけ……あるかぁっ! 《ヒール》」
自分の体を対象に攻撃を受ける前の状態に巻き戻す。
「こっちも全力でいくぞ、《身体強化》!」
こちらも自分の体を魔力を循環させ、ステータスを向上させる。
「《格納》」
さっきより冷静になることにより、虚空から俺の愛剣である魔法断切剣を取り出す。
「《バインド》、《鎌鼬》」
「くっ!? 動けん」
ガルトを対象に魔力の紐が足に絡みつき、動きを阻害する。
その状態に向かって風の刃を飛ばす。
ガルトはバインドによって回避することができず、風の刃によって鎧ごと切り裂かれていく。
切り裂かれたところには血が垂れていく。
「くっ、この威力……、魔力を上乗せしやがったなぁ…」
少し攻撃を受けた後、ガルトは《対魔盾》を展開して風の刃から攻撃を防ぐが、すぐに壊れてしまう。
普通は魔法を放つのに必要数の魔力を無意識に消費をするが、魔力操作に優れている術者の場合、魔力の消費量が感覚的分かってしまうため魔力コストを自由に変えることができる。
魔力コストが自由に変えるということは、必要消費量より低く払うと威力が格段と落ちるが発動したい魔法が放つことができて、フェイクとして使える場合もある。
そして今回は、魔力の上乗せ。
魔力コストを必要消費量より多く魔力を注ぐことにより放つ魔法は、より威力と安定感が注ぐ魔力によって上がる。
「魔法戦は厄介だなぁ……」
攻撃を受けながらも、ガルトは剣を振り斬撃を飛ばし対抗する。
身体強化+《強風蹴》により、素早く攻撃から避けることができる。
「バインドが邪魔だな」
ガルトは足に巻き付いている魔力の紐を剣で斬ろうとするが切れない。
次に、剣に魔力を纏わせバインドの紐を切り付ける。
すると、簡単に紐が切れる。
「魔力を纏わせないと解けないとか厄介だな」
足元が自由になったガルトはすぐに俺の方に向かって走ってくる。
「魔法が優れていても、接近戦となったらどうするっ!」
「また来やがった…っ! 《バインド》」
バインドでガルトの足を封じようとするが、今度は簡単に避けられてしまう
そして、どんどんとガルトが迫ってくる。
「くっ……、接近されたら確実に負ける」
だんだんと迫ってくるガルトの対処を考える。
「もう遅いっ!」
俺の目の前に来たガルトは剣を振りかざす。
「《減速》、《対物盾》」
俺は攻撃をくらう前にガルトを対象に時間魔法を使って動きを遅くさせる。
振る速度を遅くしたおかげで、《対物盾》を展開しながらバックステップをしてダメージを最小限に抑えた。
「はぁ…はぁ…、あぶねー」
まだガルトは動きが鈍くなっている。
「くそっ、体がおめぇ…」
よし、反撃のチャンスができた……!
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