見切りの剣
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第二王子が王位継承戦で勝つために、四帝という圧倒的なネームバリューを持つ者を味方にする作戦がシリスにより提案された。
まず前提に、第一王子により自らの意思でついていない四帝を仲間をこちら側に引き込む。
そのために、炎帝であるカーマインのパーティメンバー、――「カナリア」と「アル」が人質にされているためワルーイ側に付いたとシリスの従者の情報があるので、カナリアとアルを奪還して炎帝を引き込む。
ワルーイは確実に奪還を阻止してくるはずなので、こちら側も戦力として四帝と並ぶ戦力を搔き集めている。
シリスが目を付けたのがユウスケである。
ユウスケは先日、王都にいきなり攻めてきた災害を齎したパラサイトクイーンを討伐という快挙を成し遂げたことを、シリスが知ったからだ。
その次に、実力と実績があるユウスケが戦力と認める方々に協力をしてもらうように頼んだ。
結果は、その場にいたカズキとアメリアが協力してもらうことになった。
◇
そして今、俺がシリスに紹介した人物がいるところに家紋付きの馬車に乗って向かっている。
馬車内には、シリス、俺とカズキの男三人という花もない空間にいる。
その空間内でガルトに関する会話をしていた。
俺が紹介時にガルトの名前を出すと、二人とも驚愕していた。
「見切りの剣のガルトさんですよねっ!?」
少し興奮気味のシリスが聞いてくる。
見切りの剣とは、ガルトの二つ名でスキル《剣術》のスキルレベルの高さと固有スキルの《危険察知》によるコンボで幾度と攻撃を防ぐことから、
見切りと国の盾でもあり矛でもあり、使用武器が片手剣のことからきている。
「そのガルトで合っています」
「そうでしたか! 久方ぶりに会えると思うと、聞きたいことがありますね。 何故、騎士団を辞めたのかと……」
ガルトが辞任した時の理由とか知らなかったのか?
「いい意味で有名でもあり、悪い意味で有名でもあるな」
「どういうことだ?」
俺はカズキに聞いてみる。
「お前は知らんのか? 王国を裏切った、裏切りの剣ってよ」
「いや、知らんよ。 てか、酷い二つ名だな」
「見切りの剣の語呂から来ているんだろうな」
「語呂かよ」
「まぁ、それとして、今ではそっちの悪名のほうが有名だな。 本にもなってるし……」
「まじかよ……。 このことでシリス様はどう思っています?」
「私の意見ですと、武勇伝が多く語られ私の憧れでありました。 ですが、やめた時期が問題になり貴族や民たちにより国を裏切ると見做されたのでしょう。
何か理由があって辞めたのは知っていますが、理由が分からない以上攻めることはできません」
これが王族なのか……。
そんなことを考えてたら、従者の方が目的地に着くと知らせがあった。
あの下っ端たちに攻撃されないこと願った。
さすがに王族の家紋が刻まれた馬車だから攻撃するわけない……よね?
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