エピソード イビル 後編
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誕生してから数年後、新人の神様が必ず10年間過ごすという神界学校に通っている。
そこでは、知識や道徳といった神界に過ごすための常識を学んだり、神の力を使いこなせるようにと訓練をする。
もちろん教師は、その分野の神様だ。
訓練は、私たちの先輩にあたる全知全能の神であるゼウスさんだ。
余談だけど、私は全てを創り出した母である創世神の子供なので、子神と呼ばれる。
子神と子神の間で生まれるのが孫神と呼ばれる。
なのでガイアさんと私は姉妹で、ガイアさんの孫にあたるゼウスさんは血縁上私の方が上位であるが、私より先に生まれたので先輩である。
つまり、ゼウスさんは私の親戚の子供ということ。
閑話休題。
そして今、神界学校の卒業間近で卒業課題である【一回以上神の力を使い役割を果たす】というのだ。
私の妹にあたるエシュテルはもう、自分の世界を創ってたらしい。
その世界というのが、現在にいる世界だ。
因みに、エシュテルはこの世界を創った以降ガイアさんが創った世界の地球で遊びにいったらしい。
本当に優秀な妹で羨ましいと思う。
はぁ……、なんで私は邪神なの……。
もっと役に立つような神になりたかった。
私がどうやってこの課題を乗り切ったのか、それは先生に対して賄賂をして単位を取ったのだ。
如何にも邪悪な行為と言える。
これでこそ邪神と言えるのではないか!
そのおかげで課題は合格したが、先生に怒られた。
せっかく邪神の役割をしただけなのに……。
卒業してからは、毎日退屈で困窮な日々が続く。
役割をこなさないとお小遣いが減るので、生活がどんどん苦しくなる。
私は何で悪いことしないと生活できないの?
これが世の中を回すための必要悪になれ、ということなの?
もう何が正しいのか意味が分からないよ……。
そんな思い詰めている時期に、エシュテルの地球の土産話を楽しそうに語っていると妬ましくなる。
彼女は世界に存在してるだけで役割になるので、お小遣いをちゃんと貰ってることが、さらに妬ましく思う。
そして、生き生きと神生を楽しんでいるのがもっと妬ましい。
私はやけくそになり、エシュテルに頼んだ。
「エシュテルの世界に行かせて?」と。
エシュテルは二つ返事で了承した。
やっと私は神としての役割を果たせるよ――。
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