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蝉の声
材木座の住まいは海から少し離れていた。
住まいの周りには緑が多く残っていた。
夏休みに入ると、ライフセーバのバイトをしている香奈は朝から夕方まで海にでかけていた。
僕は、昼過ぎから夜遅くまでの時間帯を中心にバイトをつめこんだ。
昼近くに起きると、蝉の鳴き声が聞こえる。
蝉の声で目覚めてしまう日も多かった。
ミーンミーンミンミンミン、ミーンミーンミンミン。
ジージージー、ジージージー。
カナカナカナ、カナカナカナ。
ツクツクボーシツクツクボーシ、ツクツクボーシツクツクボーシ。
