表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
この作品には 〔ボーイズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

BL短編集

面白いこと聞くね、君

作者: 藍上央理

レイティング基準・・・2


 あははは。面白いこと聞くね、君。

 じゃあ、聞くけど、君の年齢っていくつなの? え? この前四十になったばかり?

 君だって、四十ってことじゃないか。僕は四十五。おじさんだよね。最近は腹回りも気になりだして、結構健康とか気になる年頃だよね。

 君だってそのうちそうなるって。

 ええ? そんな風に見えない? はは。ありがとう。そう言われると、なんだか若返った気分になるけど、四捨五入したら五十だよ。それに、そういう言葉は女性に言うもんでしょ。

 まぁ、今日は激励会というか、新人の親睦会なわけだけど。どんどん酒を勧められて困るよね。コレだからこういうときの管理職は困るんだ。勧められたら断れないじゃないか。

 って、君まで勧めることないよ。これ以上飲んだら、歩けなくなるから。

 そういや、君は新人の女性のところに行かなくて良いの? もう四十なんだし、課長候補の話もあるだろうし、結婚して身を固めておいた方が、将来、有利だよ?

 え? 結婚する気が無いって? なに、結婚しないでそのままって言う、今時の事実婚って?

 違うの? じゃあ、何だろ。草食系とか? そうでもない? どっちかというと肉食? ええ? そうは見えないなぁ。まぁたしかにスポーツしてた感じには見えるし、わたしよりも若く見えるよな。

 ほら、また酒を勧めて。飲めないよ。もう、ほんと。

 眠くなってきた……。このまま寝ちゃうわけには、ふああ、いかないじゃないか。

 あれ? みんな三次会に行くらしいよ? しょうがないな、つきあうか。終電はもう過ぎたし。

 え? 家近くなんだ。そうなの。便利だね。ええ? 泊めてくれるのか? ああ、助かるよ。じゃあ、お言葉に甘えて、遠慮なく飲みますかね。

 意識がなくなっても君が連れて帰ってくれるからね。安心だ。あははは。こんなに飲むのは学生以来かな。結構笑い上戸なんだ。

 だいぶん頭が回らなくなってきたな……。ん? なに? ちょっとちょっと、みんなからはぐれるよ。みんなあっち行ってるけど……。なに、どうしたんだ?

 え? ん。 ええ? あははは。なに触ってるの? あはは。だめだって。そんなことしたら、大きくなるじゃないか。ん。あれ? 何でキスするの? ちょっ……。あれ? あはは。気持ちよくなってきちゃったよ……。どうするの、コレ。え? 君の家で飲み直すって? いいよ。あはは。お互い酔っちゃったみたいだな。

 君も相当酔ってるよ。キスするなんて。あはははは。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ