31話 勘違いでした…
…恋って、恋って。恋って―――っ
こんな物なんですね。
私は、大きな勘違いをしてたんです。あの日、そう入学式の日、私は冬斗くんに会った瞬間、体中に電気が走りました。でもそれは、私の体が、恋い私に伝えようとしたのであって、運命がどうのこうのとは関係なかったんです。
つまり、これは黒歴史ですね!!もう、笑うしかないです…
「…うり、ゆうり、聞いてますかー」
「はっ、って、何で私の部屋にいるんですか!?」
おかしいですよ、部屋のノックは聞こえなかったんですが、現在、私の部屋には兄がいるんです。何故でしょうか?
「ノックを何回しても、返事がないから入って来ちゃった!」
「あ、そうですか」
「いやいや、ゆうりちゃん、何ですかその反応?折角、お兄ちゃんが来たのに塩対応だなんて…もう、生きていけない」
「ふーんそうですか…」
「ヒドイ……ま、まさか、悩みがあるのか?何の悩みだ!?お兄ちゃんに何でも言ってみな!!」
「じ、実は、恋を…」
ハッ!!しまった…です。…私の人生はここまでだったようです…無念です…
「な、何だとーっ。ゆ、ゆうりが、恋だとーっ!?誰だ、相手は誰だーっ!?」
「さ、さあ?」
「言えっ!!ゆうり、言うんだ!!お兄ちゃんが、手助けをするよ!!」
ウソを言わないでください!!『手助け』って、書いて『脅し』書くじゃないですか!?
絶対に、ろくなことが無いですよ!!
「丁重にお断りします」
「ええーっ!?な、何で?お兄ちゃんのことが嫌いなの?」
「嫌いじゃないですよ。と、とりあえず、出て行ってください!!あと、このことは、トップシークレットですよ!!」
まだ、何か言ってますが、無視です。完全無視ですっ!!
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ふあ~
眠いです。昨晩は、おかげさまで夜更かししちゃいました。
「おはよう、ゆうり!!」
ふ、冬斗くん!!
は、恥ずかしいです。自分の気持ちに気づいてしまったので、無駄に意識してしまいます。
「お、おおお、おはようございます」
「「・・・・」」
ち、沈黙…
ど、どうしましょう!?
「ゆうり?何で、顔を赤くして俺のことを見つめてるの?」
「へっ?な、何でもありません!!」
穴があったら入りたいです…
『フフッ』
ん?
この声は…
「おはよう、二人とも」
「ち、千夏ちゃん!!」
「ゆうり、朝から元気だね。フフッ」
「おい千夏、何をたくらんでやがる!?」
「さあね」
な、何をたくらんでんでしょうか?この方の考えることは、恐ろしそうです。
「あ、そうそう。ゆうり、今日の放課後、時間ある?」
え?
たくらみとは、私に関係する物ですか!?




