23話 文化祭その1 えっ、ホントに申し訳ないですよ!!
「ゆうり、ああそうだ、あれは持ったのか?あれは忘れて無いだろうな」
「お父さん、何が言いたいのか、分からないんですが…」
「えっ!?」
ここは皆様がたぶん想像した通り、私の家の前です。何故、お父さんがパニックになってるのかと言うと、ついに、今日は文化祭当日なんです。でも、自分の文化祭でもないのにこんな風になるものでしょうか?お母さんは呆れて、いつものツッコミさえできないようです。まあ、お父さんの先ほどからのドジにより、私の緊張度はあまり上がんなかったので、そこは感謝ですけどね。
「ゆうり、お兄ちゃんはちゃんと体育祭の分も応援するからな!!」
「いえ、結構です。来るんでしたら、目立たないようにしてくださいよ」
「「え~」」
「…それではお母さん、行ってきまーす」
なんかめんどくさかったので、無視させてもらいました。後ろから何か言ってますが、それも無視です。
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「えっと~確か、こうして、こうで~」
「あ、あの~それは、こうじゃないですか?」
「え!?あ、ホントだ~」
「この後は一人でできるので、他に回ってください」
「了解!」
大月さんは着物の着付けの仕方が分からないのに、何故、着付け係りなんでしょうか…はあ~やっぱり、着物を着るのは大変ですね~まだ、本番まで時間があるのですが、宣伝になるからと言ってこれでお店を回らないといけなくなっちゃいました。出来れば歩きにくいので、遠慮したかったのですがね。
そういえばですね~最初は、衣装を着物ではなく、本物みたいに十二単を着ようと言う案があったのですが、予算の問題で着物になったんですよ。それでもクラスの子が着物屋さんだったから、着物のレンタルを安くしたもらえたので、予算が足りたんですけどね。
ちなみに歌の方は、高城さんの許可が下りたので直してもらいました。まあ、直してもらっても、アウトな歌詞でしたけどね。結果、千夏ちゃんに書き直してもらいました。その為、最初の歌詞と比べると別物になってしまいましたが…私としてはありがたいですけど、高城さんは少し、残念そうでした。
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「えっ!?千夏ちゃん、一緒に周ってくれないんですか?な、何故ですか??まさか、私と行くのがイヤなんですか???」
「いや、一緒に行くのがイヤだからじゃないよ。だから、そんなに目を潤ませないでよ!!でも、理由は言えないけど…」
・・・そうでした。劇の練習でバタバタしてすっかり忘れてましたが、千夏ちゃんは冬斗くんのことが好きなんでした。そして、冬斗くんも千夏ちゃんのことが好きなんですよ。二人とも本当にごめんなさい!!本当は、二人で回りたっかたですよね。私がいたばっかりに…お詫びに今度、デートをセッティングします!!
「…ゆうり、何か変なこと考えてない?たぶん、考えてることは間違ってるから、だから何もしないでよ!!」
「ま、また、顔に出てました!?…じゃあ、私からは何もしないでおきます。ホントに今日はごめんなさい」
「…う、うん…??」
やっぱり、申し訳ないです…あ、でも、秋良くんも一緒ですしね!!ポジティブに考えましょう、自分!!
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「えっ!?秋良くんも一緒に周ってくれないんですか?な、何故ですか?ま、まさか、…思い当りません…」
「ゆうりちゃん、ホントにゴメン。リハーサルをしないといけなくて…」
「それは、しょうがないですね。分かりました、冬斗くんに言っておきます」
秋良くんも一緒に行けないのですか…あれ?ということは、冬斗くんと二人で周るんですか!!ホントにこれは、お二人に申し訳ないです・・・




