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お金とは何かを明確に定義した本は存在しない

お金とは何かを明確に定義した本はいまだに存在しません。




岩井克人「貨幣論」ちくま学芸文庫、1993年なども読みましたが、どうにも納得いきません。


ぼくは名古屋市立大学経済学部の卒論で、「お金とは何か」をテーマに書こうと思いました。それは、それまでの四年間に勉強した経済学がまったく納得のいくものではなかったからです。


それで、経済の本質であるお金とは何かから探求していかなければならないと思いました。


五冊くらい本を読みましたが、経済学の定義する貨幣の定義に納得するものはありませんでした。


M1だとかM2だとかいって、信用創造を根拠にマネーゲームをしている金融屋をぼくは軽蔑していました。だから、金融会社にも就職せず、まあ、採用されませんでしたが、やってきました。




現在において、簡単にまとめます。




経済学は、実体経済が貨幣という表象に表される。

法学は、道徳が法律という表象に表される。

どちらも、貨幣と法律しか人類は知りえないが、その背後にある実体経済や道徳を探求しなければならない。

貨幣は実体経済へ指向性をもち、法律は道徳への指向性をもつ。

貨幣や法律は、実体経済や道徳と完全に一致することはありえず、必ずズレをもつ。




ということです。


法学については、ハートの「法の概念」を参考にしています。




貨幣については、石や貝を貨幣としている文化の本も読みました。ですが、わかりません。




現在において、ぼくが定義する貨幣の定義とは、以下です。


「「貨幣とは、物々交換と労働交換の代替物でまちがいない」ということです。




紙幣は、中国の宋代から始まり、欧米が貨幣の起源は欧米にあるといって金兌換性について歴史を捏造して、変動相場制を始めたのは欧米先進国であると宣伝しています。


が、かなり疑わしいです。紙幣の起源はまちがいなく宋代の中国です。それがモンゴル帝国に採用されて広まっていたものです。




誰か、「法とは何か」を書いたハートの「法の概念」のように、「お金とは何か」をまとめて金字塔的論考を書いてくれませんか。現場を遠ざかった無職のぼくには無理です。



 


ぼくは、借金するということがどういうことなのかわからなかったのです。


お金をもっている人がお金持ちなのではなく、たくさん借金できる信用のある人がお金持ちです。


個人法人の豊かさとは、貯金額によって決まるのではなく、どれだけ借金できるかという信用度によっても決まってくるのです。


借金するということはどういうことか、誰か解明して「貨幣論」を書いてください。


中央銀行は、とてもたくさんの借金のできるお金持ちだといえます。





追記。




「貨幣とは、物々交換と労働交換の代替物である。」


このぼくの現在の定義には、資源の採掘という要素が抜けている。資源の採掘においてはこの理論は当てはまらない。サウジアラビアやインドネシアなど、資源の採掘で多大な金額を稼ぐ経済圏が存在する以上、資源の採掘を考慮した新しい定義を考えなければならない。


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