#7 暇つぶし
会議が1時間かかると言うため、こっちでは昼頃かしら?と思いながら着替えをして(無論ストロングは出した後で)食堂へ。朝食は、神殿が用意したパンとスープのみ。スープと言ってもクズ野菜のだが、ないよりましかな?といった感じに質素。だてにお仕置きとして貴族のバか息子達を入れるだけあるな!!と感想を抱きながら食べているとストロングが絡まれている。と言うか懇願されている。見たことが無い狼族の若者とどこかで見たことのある竜族の人が頑張っていますが、無理だと思うよ〜と見つかる前に退散することに。コソコソすると逆に見つかるから堂々と「お前の猫は!!」とかいっているけど、猫って誰のこと?私の事?私は、軍用と言うかプライベート愛玩人間?だから猫とは言わないはずだよね?まあ、実際に愛玩された記憶が無いが…
私が足掻いているのを見て楽しんでたから愛玩か?どーだろう?どーでも良いや。
庭に面している廊下を歩きながら何とも無しに外を見ると子供達がいる。孤児?又は、巫女の子供達。
こっちは、巫女だから結婚出来ません!!と言わない。巫女と言う力がある人達だから、巫女と言ってもオッサンもいる。初めて見たときビックリした後爆笑したなと思い出して口角が上がるのがわかる。何をしているのか興味を引かれ庭に出ると中央に入る子供を囲むように他の子が囲んでる。あ゛いじめか?からかいか?と良く聞いてみると「混血が!!」とか言っている。人間と恋仲になって子を生む者もいるが、大抵人間が死ぬと子供に興味を持たなくなり捨てる。と言ったことが多い。軍部・神殿はそう言う子供を保護・訓練したりしている。だってさ、いいとこ取りよ。狼族の力があってバトルジャンキーにならないとかさ。欠点だと思われるものも工夫して使えるようになるし。以外に使えるのよね。
さて、くそガキ達に嫌がらせするか。そこらへんに落ちていた木の棒を拾い蹴散らす事に。細い棒をブンブンと振り回しながら。あ。ちゃんと怪我しない様にしながらね。
くそガキ達が去った後には涙目の子供と守るように立ちはだかっている子供。うん。ナイトがいるんだな。いいことだ。ニッコリ笑いながら近づいていく。子供達がびくびくしている。そう言えば、あんたな笑顔怖いは。と。言われたことがあるな~。仕方がない。守っている子は、虎族か猫族の混血だなと動きを見て考える。あ~買いだな。絶対に。しかも守られてたこは竜族。頭を動かすのが得意なタイプと見た。しかも、人間と同じ外見。うん。良いな。目線を合わせるようにしゃがみ込む。
「ガキ。強くなりたいか?誰にも負けないくらい強くなりたいか?」そう聞けば強く頷く
「なら、勉強しろ」そう言えば「何でだよ」と食ってかかってくる。青いな。
「お前は、もう力があるだろ?大切な者を守る」な?と言えば良く解らないと良い顔をしている。「誰かを守りたいと言う気持ちが、強くする。お前はあるだろ?だから、次は勉強だ。読み・書き・計算を出来るように為れば、騙される事も無くなるぞ。お釣りもごまかされなくなるしな」そう言えば頷く。
「お前もだ、守られるだけは嫌だって。いじめられたくない。と思うなら勉強しろ。頭が使えれば、逃げ方も上手くなるし金を稼ぐのに使えるからな。それにあいつを守れるだろ?」と守っていたガキの事を見て言うと納得している。
「さ。ガキ共頑張れ。2人揃えば何とも無い。って言える様になりな。疲れれば、休めば良いしな。自分達の歩みで行きな」そう言えば、神官のそばに駆け寄っていくガキ共。未来ある子供は良いな。と子供を見送り庭に座り込む。あのガキ達が大きくなったら偉人になったりしてな〜とあり得ない事を考えて。ああ。あり得ないこと何て無いか。未来なんて解らないしね〜。
あ〜。良い天気。日向ぼっこ大好きだな〜のほほん。時間を満喫していると何故だか煩い。
何だ?振り向くと綺麗な服を着た少女が怒気を孕んだ顔で近づいてくる。怖くないけど。
「あんたが!!」とか「あんたのせいで!!」とか言っているみたいだけど聞こえません。(技術を使って結界擬きを展開しているので、本当に聞こえてない)
ぷるぷると着メロ。あ。母さんだ!!と直ぐさま取ると姉さんでした。
「なに?」
「決まったって。あんたの条件飲むってさ。迷子?の子は、そっちに悪影響ぽいから回収するんだって」と話を聞いてるとスーツ姿の人達が群がって包囲している。
「で、あんたの方は好きに帰ってこいってさ。母さんが待っているよ〜」
「分かった。今行く」
スーっと標準を実家に合わせる。時空の穴はちゃんとデカでかと空いてる。後は…と技術を使い次元に干渉しようとすると、背後から抱き閉められ「俺の事はどうするだ?」と
「あ。忘れてた。次元に干渉して私の故郷に行きますよ。対価は自分で払って下さい。後、落ちる場所が違うと思いますが違う世界には落としませんから」説明すると「忘れるな」と叱られた。そのまま抱きつかれたまま契約を解いていくストロング。基本的な契約−言語が解るを解除。面白い事をしていないと言うことで、魂の契約を解除した途端に半端ない負荷がかかり立っていられなくなるが、根性で頑張って我慢しながら技術を組み立てる。次元に干渉することはまぁ大変だが、1度やったから大丈夫。体が覚えているから。あとは、紡ぐスピード。体が持てばいいんだけど…。
そんなことを考えながら技術・理論を紡ぐ。万が一があっても対応出来るようにして次元を通過する。通過する前に以前に出会った門番さん。
「また来たか。何度来ればいいんだよ」困った顔をしている。
「しかも、おまけ付きとか…」ストロングのことかな?
「私のオマケでは無い。私はここにつれてくる対価を貰って連れてきただけ。後は知らない。私が戻る対価は、血肉で?」
「いや。次元に干渉する技術を他人に渡さない事だ」ありゃ?そんなんで良いの?
「別に良いですよ?私の理論なんか理解できないだろうし、残すつもりも無いですし」
「はぁ。普通は、自分の技術を執着するだろう」
「いや。別に技術を使う世界ではないので。普通に生活出来るなら使おうと思わないですし。技術・理論の流通禁止でいいんですか?」呆れた顔をしながら「君が要らない技術でも、喉から手が出るほど欲しい人が多いんだよ!!」と力説されても困ります。マジで必要ないなら使わないし。多分発動しないんじゃない?要素的に薄い世界だし。
「じゃ。教えようとすると激痛走るようにしておくから」と何やら準備している。あぁ、そうだ。いい忘れる前に伝達。
「一緒に来た人。私と同じ世界に落として欲しいって。あの世界に落とすなら、家の本家に落とせば良いのでは?」
「そのつもりだ。お前は?」どこに行くんだ?と聞かれた。
「家に戻りますよ。到着地点は操作可能ですから私は」
「その技術…」
「ここに来る技術・理論は伝達禁止ですが、干渉は含まれてないですから」ニャっと我ながら良い笑顔だな〜と思いつつ帰宅する。
キラキラが無くなったら帰りたかった家の前。
「ただいま〜」
「お帰り。母さん待ってるよ」と言う姉に抱きついてから居間に入る。母はいつものように居間の定位置に座っている。ああ。帰ってきたな〜と涙がにじんでくる。
「ただいま」そっと近づきギュッとするとギュッと抱いてくれる。「お帰り。お疲れさま。ゆっくりしなさい」そういわれると、安心して眠たくなる。そばに横に為れば当たり前のように毛布をかけてくれる。帰ってきたなと寝に入る。