第10話 人類を超えた文明
洞窟の最深部まで来ると、さすがに川もなくなっているが、明るい。
なぜなら……
「グガガ……ググ!」
「ガガ!」
リザードマンの文明が洞窟で、できていたからだ。
一人一人の住処のようなものがあり、魔晶石を明かりや様々なものにつかっている。
文明レベルならもしかしたら人類を超えているかもしれない。
「これで確定だな。魔晶石はある」
洞窟の最深部、まあリザードシティとでも呼ぶか。
リザードシティは洞窟をドーム状に堀り、住処にしている。
ここからじゃ中心部は見えないが人間と同じならそこがきっとリザードキングがいるし、魔晶石のありかなのだろう。
そのドームには洞窟を潜っていくと、左口と右口の二手から入れるようになっており、右の入り口付近に今はステルスステップで近づいている。
一応門番らしき奴らが二人いるが、どうしたものか……
スキンチェンジで顔をリザードマンに寄せるか? いや、だとするならちゃんと顔を見ながらじゃないと上手くできない。
戻るか?
「ギルル! グガ~」
人間でもわかる。なんか鼻歌を歌ってそうなのんきな奴が後方から迫る。
「これがチャンスか……」
何故だかこの右口はくねくねしており、影岩も多いため隠れて待機し、顔を見合わせるのと同時に右手で首をはねた。
「さて、時間もない。早めに済まさないと」
顔を見ながらのチェンジなのでおよそ一分で完了した。
散らばった遺体からは来ていたであろう服を一式かっさらい、人間っぽい顔をコピーさせ、その服を着て成り済ました。
門近くに人間の死骸があったら何かしら時間を稼げるかもしれないからね。
「グガ?」
なりすましは良いけどリザード語全くわからん。
仕方ない! 適当にぽいことを言おう!!
「グググ、ゲゲ!」
「グルルルル! グゴ!」
門番は何故か僕を気に入ってくれたみたいで、踊りながらそこを通してくれた。
町に入ると石で作られた建物ばかりで、松明代わりに存分に魔晶石を明かりにしている。
けしからん!!
とりあえず早めに回収して出よう。
景観を楽しみながら中央へ向かうと、予想通り巨大なリザードキングと近くの大きな魔晶石を発掘するリザードマンの姿がある。
「とりあえず数と大きさを把握するか。せっかくだし戦いたいからね」
それからは一通り町を一周する。
ドームの大きさは直径約30ⅿ数は約25体ぐらいか。
リザードキングから倒した場合てんぱって指揮を落とせるかもしれないけど余計怒らすかもしれない。
それにすぐ倒せるとも限らない。
逆にほかのやつらから倒した場合はすぐ全員殲滅させない限り大量のほかのやつらとキングを相手にしなければならない。
なら答えはこれしかないな。
もう一度中央に戻りウィンドオーラで風を体にまとうことで空中に浮く。
「ウィンドハリケーン」
ドームの中央に僕の自己魔素が集まっていき渦巻いていく。
それに気づいたリザードマンたちがマナの放出現である僕に一斉に魔法を向けたり飛びついたりしてくる。
「もう遅い」
僕への攻撃射程圏内まで0.5mの地点、勢いを増したマナの渦が一斉に空気へと変換され、その風にリザードキング以外引っ張られ一まとまりになる。
「ウィンドカッター!」
空気の刃はターゲットに放たれた弾丸のように一直線に向かい、肉壁を切り裂いていった。
「これがキングだけ残し、魔力消費を一番しなくてすむ方法だからね」
魔法を使った影響か、リザードマンは目を覚ますと、まず雄たけびを上げた。
リザードキング。
青い鱗をしたリザードマンの中での最上位主。
リザードマン社会を束ねる文字通り王であり、全長10M の巨大主で翼が生えており角もあると書かれている。
「実際は翼はないか……まあ角があっただけいいか。」
まあ強いと言われてるんだしちゃんとした目撃情報はないよね。
その雄たけびは命令の意味があったのか、外にいた生き残りのリザードマン、ハイリザードマンが反応して戻ってきた。
「こいつらもしかしてあの顔変えたリザードマンのとこ行ってたんかな? 外だったし可能性はあるか」
まずハイリザードがさっきと同じようにまっすぐ向かって突撃してくる。
戦闘の流れはさっきので把握していたため、あらかじめウォーターレーザーを設置しておく。
「水魔法とはこういう使い方をするんだ」
水状のレーザーがV字を書くように発射され、四肢を切り落とす。
もがくこともできなくなったハイリザードマンはそのまま地面に落ちていった。
そのレーザーがたまたま奥のリザードマンをも貫いていた。
「さて、残りは君だけだ。リザードキング」




