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コンギョハウスにて

★★★


(そう、後は(ふた)をしめてください)


 キュッキュとねじを締めて、腹の中が空になった、イカミサイルの蓋をしめる。


「……こいつで最後か。」


 俺は台車に乗せられて、並んでいた水爆の最後の一基を解体し終わった。


 ふう……なしとげたぜ。


 ここにくるまでに、何回ナビに電撃でアビャビャされたか解らん。


 機人様といいつつ、俺に対する扱いが雑過ぎなぁい?


(お疲れ様です。貴方の世界ランキングが上位1%台に上がりましたよ。世界の平和に対して、著しい貢献をしましたね)


(そいつはどうも。ノーベル平和賞もらえる?)


(そうですね。委員会が残存していれば、3年連続受賞も夢ではないですね)


(ノーベル賞ってそういうやつだっけ?)


「機人よ、感謝する。これで私は、ようやく重荷を下せた」


「……そうか、私も自身のためにこれを必要としてた。兵器ではなく、自身が動き、世界のために働くための力として」


(一応、純粋水爆を作れなくもないんですが、そんな気ないでしょう?)


(ったりめーよ!せっかく手に入ったバッテリーの材料なんですから!)


「……なるほど。それならば、もし私の力が必要なら、何時でも言ってくれ」


 ――ん?


「このリュー、機人に受けたこの恩を返すまでは、我も共に戦うとしよう!」


 ……不味い、これはアレのターンだ!!


「世界を調和させるとは……、その動きを止めるに非ず。――(すなわ)ち……ゆきて還る螺旋こそが調和の姿」


 クソッ!(語り終わるのが)早すぎる!どうすれば!!


 やたらキラキラした目しやがって!!!クッソ可愛いが、こっちも大変なんだぞ!


 えーっとえーっと、こうだ!


「……そうだ、新生した大地がいま、混沌(こんとん)に飲まれようとしている。」


 ……混沌とかなんとか、それっぽいこと言えばいいだろ!


(完全に相手に丸投げしてますねこれは?)


「――さよう。その渦は、旧きも、新しきも、()き者も、悪しき者も、その全てをまた(ちり)に変えんとする、大いなる争いへと押し流そうとしている」


「争いは人々を傷つける。我々はその混沌と苦悩と、再び対峙せねばならん」


クソッ!もうリューが何が言いたいのかわからん!!!!

だから、同じ内容の言い換えで対抗する!!


(意外とノリノリに見えるのは気のせいでしょうか?)


「然り!!!!無垢なる命を救うべく、我々は、手を差し伸べねばならん!」


「……(わず)かなれど、真実の断片を知る者として……」


 互いに何かを得たのだろうか?


 YU-JO!!とばかりにガシッと手を交わらせる、俺とリュー。


 完全に雰囲気だけの行動だったが、ポトポトに新しい住人が加わった。

 古代竜のリューさん。


 なんか、ポトポトがどんどん悪鬼羅刹あっきらせつ魑魅魍魎ちみもうりょうの妖怪の巣に代わっている気がするが、俺の気のせいだろうか?


(Cis. もう収拾がつかなくなってますね。どうしましょうコレ?)

いつもより短いのはリューの台詞のせいです。

機人もそうですが、作者にもダメージがいきます。

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