エピローグ
1
鎧との戦いから一週間が経った頃。
春野たちは、鎧との戦いで生まれた火傷や傷を希石に癒やしてもらい、やってきた国王の使者と名乗る者に事の結果を伝えてから、この街に帰ってきた。
それからしばらくしてからのこと、市役所の役員から春野は呼び出しを受けた。駆けつけてみたら、既に白蓮と婢女華の二人が、そして見知った戦闘職の奴らが市役所にいた。
もしかして、とワクワクする仲間たちだが、唯一春野が何なのかわかっていない様子。
おそらく、また組のことで忙しいのだろう、と白蓮は思った。
そしてあの受付の女は未だ状況がわかっていない春野の前で。
「川尻春野さん。貴方様の活躍は既に国全体に広がっており、この国家に向けたその功績は計り知れません。ーー今、その功績をたたえて、王家から授かりました報酬を渡させていただきます!」
『うおおおおおお!!』
そこで状況と呼ばれた理由を察した春野が、細めていた目をバッと開いた。
「おっしゃああああ!!」
王家からと言っているんだ、受付の女両手に持つ報酬金が入っているであろう袋の大きさからでは計り知れないほどの大金が待っているのだろう。
そして。
「よってここにーー」
笑みと共に受付の女がその手の内に抱いてあった、内から膨れ上がったその革袋をーーー。
ピタッ
「‥‥‥何だ?」
報酬金を渡す受付の女の動きが止まった。
それだけではない、春野以外の全員が動きを止め、その視線を入り口に向けている。
何事かと春野も顔を後ろにある入り口にーー。
ジャララララララ!! 春野の不意を突き、そこから放たれた大量の鎖が春野の体に纏わりつき、身動きを許さなかった。
それを行った人物ーー春野に負けぬほどの鋭く尖った目を持った女刑事は、何が起こったのかわからないと言いたげな春野の顔に視線を向けると。
「川尻春野!貴様に【神話の鎧】を使った反乱を起こした容疑がかかっている!よって現時刻をもって貴様を逮捕する!!」
2
中はとてつもなくジメジメしていて、天井からはちょくちょくナメクジが落ちてくる。
石壁や石像は苔むしていて、石が露出している所のほうが少ない。
「ひゃー、ひでぇところだなぁ」
「我慢しろ、魔王様が命令したことだ。ここで仮に逃げ出しでもしてみろ」
「分かってらぁ」
悲鳴のような声をあげる細身の男に巨躯が注意を向けた。
その二人がやってきた所ーーー数日前、王国軍が
奪い取っていったあの鎧があった玉座の前だ。
「これまでは全て魔王様が予想通りだとの噂だ。」
「魔王様って本当にすげぇよなぁ、川尻春野ってやつがあの鎧を倒すってのも予想してたらしいからなぁ」
そんな会話の中で、巨躯はその玉座のすぐそこにあったパズルを解き始めた。
「よくやってくれたよな王国軍も、本来の兵器ってのはあの鎧なんかじゃなくて」
パズルのマス全てに光が灯り、ボタンに変形したパズルーー石板を掌で押し込める巨躯。
すると、なにもない苔むした玉座が回転を始め、壁の裏へと消えていく代わりに、新たな《兵器》の姿を見せた。
「四千年前、破壊神によって作られた我々でも超えられぬ兵器ーーードレインゴーレムだ」
そう巨躯ーーー完全生命体は、自嘲を交えたかのように笑いを上げたのだった。
学生の頃、新たな夢を見つけた。
はじめまして、自慢職という名で小説挙げさせてもらってる者です。
前文でも語ったように、私はこの仕事ーー要は小説家になりたいという夢が生まれました。
じゃあ前の夢は何やねんと言われましたら、イラストレイターです。
小学校の頃に絵を書き始めて、それから中学一年ぐらいまでその夢を引っ張っていきました。
ですが、当時の同級生からはあまり評価はよくなくて、自分でも「自分の絵、うまくねぇな」と思い始めるようになりました。
それで絵から離れてしばらく自暴自棄になっていたときに、「文ならいけんじゃね?」そうして私の小説家の道が始まりました。
数年は色々な作家さんの本を読んでストーリーや文の作り方イチから学んだり、その作家さんの書き方をモチーフとした書き方で小説を作ってみたりして、だいたいのオリジナルのストーリーや文の作り方を作り上げました(世界には無数にストーリーが作られているので何かしらに引っかかりそうやけど)。
そうして作り上げた作品を中卒前からある国語の先生に見てもらい、評価を頂いていました。
その先生に、「“小説家になろう”に投稿せいや」と言うメッセージを何度も頂いて、未熟ながらもこちら様に投稿させて頂いたというわけです。
“小説家になろう”様に投稿してからはTw○tter(著作権等が色々学んだばかりで、どこまでがいいのかわからなくて怖い)をはじめまして、そこで鍛え直したイラストや情報を上げていこうと思います。
まだスタートラインを切った所なので、知名度なんてないに等しいものですが、頑張って世に広げていこうと思います。
もし、これから応援してあげるよという方がいれば幸いです。
では、次回の【この極みで世界を救うⅡ】でお会いできれば。