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やけになったら  作者:
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 リアルとはなにかと言ったら、私は、迷わず、醜いものだと答えるだろうと思う。それは、私が下手だが、絵を描くからだ。描写を素直にしようと思えば、必ずぶち当たるのが、奇妙な世界だといえる。

 

 リアルの世界は奇妙で醜いに満ちている。指を微細に観察しようと思えば、それらは忠実に描こうとすればするほど、奇妙な世界に引き込まれるだろう。指を描こうと思い、微細に指の皺や産毛などを描こうと試みれば今まで考えもしなかった奇妙な世界の入り口へあっという間にこんにちは。だ。


 だからこそ、詩でも小説でも、醜いものを書く練習が出来れば、と常に思っている。どうしたら書けるようになるだろうと考える。私がR18やR15を書こうとするのは、リアルを描けるようになりたいからなのだろうと思う。それ以外に態々書こうとする理由がないから。


 リアルは醜いもので満ちている。それを直視するのはとても苦しいし、気持ち悪く、辛くて嫌だ。けれども、それを敢えて行おうとするのは、その先に行きたいからだ。見てみたいからだ。リアルを見たいから。


 リアルを書けるようになりたいからだ。何故書けるようになりたいのか、それは、書くものに深みや説得力を見たいからだ。


 だから、恥を捨てられるようになりたい。書けるようになりたい。


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