第3話 事件解決
探偵「それはあなただ!」
容疑者2「自分が犯人だと言うのか?」
警察1「何か根拠があるのだろうな」
探偵「まず…あなたは自動販売機で…」
探偵「お茶を買いましたよね…」
探偵「お茶が現場に溢れていましたから」
容疑者2「そうだ」
探偵「…残念ですが…それは不可能です」
容疑者2「何!?」
警察2「それはどうして?」
探偵「自動販売機の通りは通行人が少なく…」
探偵「自動販売機の在庫も少なくなっていたので」
探偵「毎日午後9時頃には全て売り切れているそうです」
警察1「そうなのか」
探偵「さらにあなたが持っていたお茶は…」
探偵「あの自動販売機に売っていませんでした」
警察2「それなら確実に買えませんね」
探偵「そして3人目の容疑者は被害者から…」
探偵「ぶつかってきたと言いましたよね?」
容疑者3「そうだ」
探偵「実はあの時被害者は酔っていたのです」
探偵「被害者が居酒屋から出るのを目撃した人物がいます」
探偵「それは1人目の容疑者です」
容疑者1「そうだ…あの時同じお店で飲んでいたからな」
警察2「それなら鑑識結果のアルコールは…」
警察2「被害者のものだったのですね」
探偵「あなたの殺害動機は…」
探偵「被害者がぶつかってきたことです」
警察1「ぶつかっただけで殺害するか?」
探偵「あなたはぶつかってきたことにいらだち…」
探偵「軽く押したのです」
探偵「あなたは軽く押したつもりですが被害者は酔っています」
探偵「酔っている被害者は軽く押されただけで…」
探偵「倒れてしまうはずです」
探偵「それで自動販売機の角に頭をぶつけ死亡したのです」
警察2「なるほど…話のつじつまも合っていますね」
警察1「後は鑑識が調べればすぐに分かる」
警察2「では行きましょう」
容疑者2「………」
容疑者1「探偵さんありがとうございました」
容疑者1「あなたのお陰で容疑が晴れました」
警察1「探偵…君を見直したよ」
警察2「推理が凄かったですよ」
警察1「名前はなんて言うんだ」
探偵「名乗るほどの者ではありませんよ」
探偵「タッタッタッタッ」
警察1「名もなき探偵………か」