第98話 また王女様!
「やったぁ~!」
これで一安心やね。せや!
「クロートー、名前つけてあげなよ」
「そうでしたわ! お名前は、ニュクス!」
『ニュクス 登録しました』
「あっ! もう一つ、なぜ毒を出してたの?」
『前マスターのダンジョン防衛のためと記録があります』
「あはは、その前にあんな湖の底まで行けないですわ!」
『6500メートルの海の底に行ける乗り物があると言われておりました』
「そんな乗り物があるのね! 凄いですわ!」
「それなら怖がるのも無理ないですね」
「でも自分も出れないですよね?」
『転移の腕輪で外へ出ました それ以降戻っておりません』
「こんな立派なダンジョンですのに、勿体ないですわね」
『リンクが 外出直後に切れました』
「え? それって」
「たぶん、ダンジョンの外へ、転移したんやろね」
「それで?」
「ダンジョンの外は?」
「湖ですわ! ああっ! そうですわ! ダメですわ! 溺れちゃいますわ!」
実際は水圧だろうけどね、外に出れる事だけに考えが行ってたんやろね、潜水艦の知識があったら解ってるはずやしなぁ。
「俺達も出ようか、水質調査もしないとね」
「私、完全に忘れてました!」
「私もですわ!」
おい!
「ナビ、畔表示してくれる?」
『は~い♪』
「よし、人影無し、転移!」
パッ
「お疲れ様、ところで、水質調査ってどうやるの?」
「え? 私知りませんよ」
『うふふ、地図と一緒に渡されたでしょ、地図もって渡されましたよ』
「そう言えば2枚紙があったな······これやね、使用方法は、水につける······へ?」
「つけるだけですか?」
読み直しても、ひっくり返しても何も出てこない。
「それだけのようやね、1000プルだからこんなものか?」
「でしょうね(苦笑)」
俺達は、リトマス試験紙のような物を湖につけて収納し、路地裏へ転移した。
「ところで皆さん、お揃いの服が羨ましいですわ!私のはありませんの?」
え? 気が付いてない?
「え~と、これ見て、ほいっと!」
姿見を出してあげる。
「ほわっ! え? えぇぇぇぇぇぇ~! 着てますわぁ~!」
来たぁぁぁぁぁぁ~!×6
「いつですの! いつ着替えさせられましたの! くっ! もはや考えるのも無理ですわ! わかりましたわ! 私はこの道を進みますわ!」
どの道か知らないが応援しよう。
「クロートーちゃんがんばれ~♪」
「「がんばれ~!」」
「よし! んじゃ、行こうか!」
「は~い♪」×4
大通りに出て
「冒険者ギルドはあっちですわ!」
クロートーはフードをかぶり先頭を3人で並んで歩く。
その後ろを歩きながら
「残りは、ドワーフ、エルフ、獣人だよな」
「ユタさん、私、ふと気付いたのですが」
「うん」
「サーンカークとバーツ王国行ってませんね」
「あっ! 行ってないね······」
「マールのダンジョンで結界拡張とかは? 裏技的ですが有り?」
「念話で聞いてみようか」
サークル聞こえる?
『はい』
「聞こえるみたい、やってもらえるか聴くよ」
「はい」
範囲結界をサーンカーク王国とバーツ王国まで広げて、排除も出来る?
『可能 範囲結界拡張 完了 排除対象 排除完了』
「出来たよ」
サークルありがとう!
そんなことをやってる内に冒険者ギルドへ到着、買い取りカウンターが、少し並び出している。
俺達は、まっすぐ受け付けカウンターへ進み、空いているお姉さんに突撃する。
王命である! 俺達の要件を慌てず騒がず速やかに対処し、その事について俺達の名は伏せること! 俺達の許可があれば公開してもよい!
うふふ、次は私ですからね(笑)
あはは、頼むよ。
「依頼完了の手続きと、この2人の冒険者登録お願いしますわ」
「はい、登録はこちらの用紙に記入して下さい」
アトロポスと、ラケシスは書き出すがアトロポスが止まった。
せや!
「アトロポス、俺が書いてやろうか?」
「はい、お願いします!」
「覚えていこうな」
なでなで
「にゅふふ」
名前 アトロポス
年齢
武器 刀
魔法 風
「これで良いか?」
「はい! ありがとう」
なでなで
「にゅふふ」
なんか可愛いし(笑)
「ラケシスは書けたか?」
「はい!」
前につきだし見せてくれる。
名前 ラケシス·ミカミ
年齢 内緒!
武器 刀で二刀流!
魔法 生活魔法と風!
カレーライスが好きです!
「あはは、まぁ、良いか」
なでなで
「むふふ」
「「お願いします!」」
「はい少しお待ちくださいね」
「「パーティーは "わーるどじゃんぷ"!」」
「リーダーの方は?」
「はい」
シュパッ!
「お願いしますね」
「お預かりします」
俺のギルドカードを通す。
カタカタカタカタ
速くはないが俺よりは速そう。
カタカタカタカタ
新品のギルドカードを通していく。
カタカタカタカタ
2枚目に突入!
カタカタカタカタ
新品のギルドカードを通し
「お待たせしました」
2人に1枚ずつ渡してくれる。
「「ありがとうございます!」」
「はい、頑張って下さいね」
「「はい♪」」
シュパッ!
シュパッ!
練習しだしたし(笑)
「では、依頼の方を確認しますので、木札とギルドカードをお願いします」
クロートーは
「はい!」
木札を2枚、リトマス試験紙っぽい物、ギルドカード、ダンジョンカードと重ね、お姉さんへ渡す。
パッと見たらダンジョンカードは見えない。
「お預かりします」
1枚目の木札を見て
カタカタカタカタ
2枚目も
カタカタカタカタ
リトマス試験紙を通す確認し "処理済み" の籠に入れた。
次にギルドカードを通す時に、ダンジョンカードを見て震え出すがなんとかギルドカードヲチ魔道具にとおした。
ダンジョンカードも魔道具に通そうと右手の震えを左手でカバーしながら魔道具に通した。
お姉さんはカタカタも震えながら立ち上がり、ギルドマスターっぽい人のところへ行き、一言二言、ギルドマスターも落ち着いた感じで立ち上がり金庫へ向かう。
大きい金庫で首にさげていた鍵を取り出し、金庫を開けた。
中から黒い箱を取り出し金庫を閉める。
他の職員はギルドマスターが持つ黒い箱を見て、ギョッって顔になるが声には出さない、いや出せない。
ゆっくり目にこちらに向かってくる。
一応神眼! あかんやん! 金庫の中は神眼! 入ってますやん!
そう言えばユタさん、嘘、偽りなくが抜けてました!
せやった!
ナビ、一応本物をポイントしといて、暴くよ。
『は~い♪』
クロートー聞いてたか?
はい! 偽物など言語道断! 衛兵に突き出してあげますわ!
任せて良いの?
お任せ有れ!
そしてギルドマスターと受け付けお姉さんが帰ってきて、ギルドマスターが
「依頼の報酬です」
「あら、開けて見せてはいただけませんの?」
「チッ」
舌打ちしやがった!
「では」
パカッ
「こちらになります」
「これは?」
「は? 黒貨が11枚になります」
「これが黒貨?」
クロートーは小さなナイフを出して、ゆっくりと
シュパ
「私には鉄の塊に見えますわ」
「なっ! なんてことするんだ!」
隣でお姉さんはギルドマスターを見て驚いているが声を出した。
「ギルドマスター! これは偽物です! すぐに本物を出して来てください!」
「チッ!」
また舌打ちしながら金庫へ向かう。
俺は
「お姉さん、衛兵を呼んでおいて下さい」
「わかりました」
お姉さんは隣の受け付のお姉さんに頼み、頼まれたお姉さんはカウンターから出て、外に出ていく。
奥でギルドマスターはまた偽物をつかみこちらえ向かってくる。
「お姉さん、また偽物を持ってきたので、同じ様にコインに傷をつけてください、そうすれば偽装が解けますので」
そう言い、小さなナイフをお姉さんに渡す。
お姉さんは受け取り頷いた。
戻ってきたギルドマスターは
「ほら、これをもってさっさと帰れ、邪魔しやがって」
そしてカウンターへ放り投げる。
ドン
それをお姉さんがフタを開けナイフで
シュパッ!
結構な勢いで切り裂いた!
ナイフの使い方上手くない? こっそり鑑定! Aランク冒険者やん! 何で受け付けしてんの!♪冒険しようよ!
その動きに気付き
「なあっ! お前何しやがる! せっかくの黒貨が!」
2セット作ってたのがビックリやけど(笑)
王命である! ギルドマスター自分の罪を今から全て洗いざらい吐き出し、聞かれても即座に話すこと、全ての罪を償え! 償い終わるまで寿命以外で死ぬことは禁止! 悪事も禁止! 永続である!
「俺は、新ダンジョン発見と、ダンジョン攻略の報酬を奪うために偽物を作った、作って今、発見、攻略した者にその偽物を渡そうとした、ギルドの予算を誤魔化し着服している、毎月大金貨1枚、このギルド3年間、前ギルドで5年······」
ぼそぼそと騒げないから叫んでも小声で叫ぶから近くにいるものしか聞こえていない。
「お姉さん、報酬をお願いします」
「はい」
お姉さんはナイフで
シュシュシュシュシュシュ!
ギルドマスターの胸元を服だけ切り裂き、ネックレスについている鍵を
ブチッ!
ひもを引きちぎり、鍵を抜き取り、残ったひもは汚そうに持ち、ギルドマスターの肩に乗せ、金庫へゆっくりと歩いていく。
はわわ、お姉さん、お強いお姉さんでしたね! Aランクとは! 冒険しましょうよ!
あはは、それは俺も思った。
あのナイフのさばき方は、教えて欲しいくらいだ。
お姉さんは金庫を開け中から、本物が入っている装飾された箱を取り出し金庫を閉め、こちらに帰ってくる。
そして
「お待たせしました、確認お願いします」
パカッ
「はい、間違いないですわ!」
「では、こちらと、1000プルになります」
お姉さんは1000プルの方も忘れず渡してくれた。
「ありがとうございます! 初依頼の達成ですわ!」
「おめでとうございます、少しお話がありますので、応接室の方にお願いします、サブマスター、この犯罪者を拘束し衛兵によろしくお願いします」
「ああ、こんな奴とはなぁ、しっかりやっとくぜ、バイトなのにすまんな」
「今日は皆が二日酔いしてたから仕方なしです(苦笑)、では、案内しますね」
事情聴取ですかね~
目撃者どころか被害者やしなぁ。
バイト受け付けお姉さんの案内で、カウンター残った中に入り、応接室へ。
ギルドマスターをチラッと見たら、サブマスターに取り押さえられ、手足を縛られている。
俺達が入る直前に、衛兵さんに知らせに行ったお姉さんが帰ってきて、その後ろには3名の衛兵さんが入ってきた。
まぁ、しっかり償ってね。
そして俺達は、応接室と書かれた部屋に入った。
「そちらのソファーへお掛けください」
そこそこ高級そうなソファーです、半円になった珍しい見たことない形のソファーだ。
虎鉄もタマもフードから出てソファーへ座る。
いやいや、君達が真ん中に座るの(笑)
まぁ、良いか。
俺達は、虎鉄&タマを中心に俺とまりあが左、クロートーと、アトロポスと、ラケシスが右に座る。
バイトのお姉さんはポットとカップを乗せたトレーを持って、お向かいの3人がけソファー側から俺達にお茶を置いてくれ、ソファーに座り話し出す。
「さて、先日より行方をくらませた人物が、冒険者になり、依頼を受け達成の報告に来たのですが、私の受けた依頼を達成してよろしいでしょうか(苦笑)」
あはは、バレテーラー(笑)
うふふ、フード被ってても顔丸見えですし(笑)
な、な、なんですとぉ~! 私を探しに! って! え? 私の正体って
皆が神眼使えますよ(にゃ)~×6
orz ←クロートー
「うふふ、お転婆さんですね~金貨5枚の報酬なので別に黙ってても大丈夫ですよ、このバイトだって金貨1枚ですし暇潰しに受けただけですから」
「ほ、本当ですの! 私には冒険者が合っていますの、だから家にはまだまだ戻りませんわ!」
「ほんまにええの? 見返りは?」
「要りませんよ、あっ! 1つだけ」
「金銭なら今は沢山持ってるから良いぞ」
「ぷぷ、そんな大金持つの怖いですよ、私の望みは、クロートー様、もし、万が一、王位に着くことがあれば、女性の騎士を認めて欲しいのですがいけますか?」
「ん? そんなもの今からでも出来ますわ!」
「え?」
クロートーはフードを外し、ダンジョンで見つけて大はしゃぎした、刀、不壊が付いた刀だ、それしかついて無い刀だが
「この刀は壊れない、お姉さんのお名前は?」
「へーメラーですが」
「へーメラー! そなたは我が刀を受ける者か!」
右手に持った刀を前に突き出す。
「なっ!近衛······」
お姉さんは、ソファーから腰を上げ床に片ひざをつけ
「私で宜しいのですか?」
「私の側で支えてくれますか? なら貴女には私の力を分け与えましょう」
修行やね、賢者さんやし魔法得意のはずやのにあのナイフのさばき方はなかなかやしなぁ(笑)
「はっ! 宜しくお願い致します!」
「壊れぬ刀に託します。いずれ貴女の刀は旦那様が打ってくれますので」
へ? 旦那様?
クロートーずるい~! わたしも~!×2
あはは、増えたねぇ~♪ あっ、ステータスが認めたよ(笑)
へ? ステータス!
名前 ユタ・ミカミ(御神 勇大)
種族 創星神
性別 ♂
状態 健康·スラさん
職業 鍛冶神
刀神
皇神
忍神
魔道神
建築神
酒神
精霊神
錬金神
農業神
聖神▼
スキル
魔法 転移·ルーム·飛翔·環境対応·時空間·●
料理
テイマー
武術
多重思考
念話
神眼
神体強化
無限収納
完全耐性▼
装備 切猫·切仔猫
称号
魔法生物の創造主
ドラゴンスレイヤー 地龍 水龍 風龍 火龍 光龍 闇龍 龍神
天狐の主
ダンジョンマスター
グ・パヤナタ・シー マスター
世界樹の祝福
世界樹の加護
世界樹の祝福
世界樹の加護
ハーレム神
妻 聖·紗々·三葉·葉月·まりあ·パラミス·パミュ·シンディ·光·グロリア·リリ·直·ローパー·アキ·美夜·ケイ·ユリ·柚葉·リア·一華·二華·三華·五華·六華·七華·ルア·玉藻·エトリ·いなば·ティアママ·円·ティア·海神·マール·天神·クロートー·アトロポス·ラケシス
超越者
創星神
海神の祝福
海神の加護
リヴァイアサンの主
悪魔 マルコシアスの主
○○王の天敵
ドラゴンライダー
龍神の主
シロシロの友
従魔 虎鉄·スラさん×3·玉藻·光·エトリ·いなば·リア·ルア·天神
38人···ダメダメやん! あかんやん! 節操無しですやん!
そんな俺をよそに、へーメラーさんは刀を両手で受け取った。
「よろしくね、お姉さん!」
満面の笑みで微笑むクロートーでした。




