第91話 主任!○○が売られてますよ。 おばちゃんこれいくら? こっちのも合わせて100万円! は~い100万円。 生物だから気を付けな(笑)
蜂蜜の村の冒険者ギルド出張所へ。
薬草を少しだけ買い取りしてもらい、銅貨3枚もらって村から出た。
しばらく歩き、村から見えない位置で俺達は止まり。
「次のお隣の国はどんな感じ?」
『未発見がありますよ。岩山の山頂にありますね』
「ほう、まずは報酬もらってからやけど、近くに街はあるの?」
『近くは無いですね、人が住んでいる場所までは湿地帯で囲まれてますが、海に面しているので、近くの港街にしましょう』
「ほう! お魚ですね! 鰻さんはありますよね!」
「あはは、探そう! 海鮮丼も捨てがたいし、天丼は見ないよな?」
「見ませんね、ラーメン同様に隠れているのでしょうか?」
「う~ん、まあ、行ってから探そう! ナビ黒貨ある冒険者ギルドは?」
『大きな街にありますね、路地裏を表示しますね』
「ありがと! 良さげやね、転移!」
パッ
「到着。冒険者ギルド探さないといけないから」
「屋台ですね(笑)」
「あはは、正解、行こう!」
「は~い♪」
大通りっぽい方へ歩きだし、路地裏から出ると······冒険者ギルドがありますね。······
「ユタさん、港街がありますよ!」
「せや! まだまだお昼前やし大丈夫や!」
「生きましょう!」
「まりあ、それは死にそうやん! 行こうな(笑)」
「は~い♪」
冒険者ギルドの入口を、出てくる冒険者を避けながらくぐり、正面の受け付けカウンターへ直進!
数組並んでいるので、最後尾へ並ぶ。
視線を感じて俺達は
ユタさん来るかな(笑)
じっと見て相談してるな(笑)
隣のテーブルの人達にも声をかけてますよ(笑)
1人離脱して表に出たな?
嘘っ! ナビさんに腹パンお願いするところだったのに!
大丈夫だ、仲間を呼びに行ったみたいだ(笑)
お二人様追加で8名様のご案内ですか(笑)
5人が立ち上がった!×2
合流!×2
3.2.1.0!
「オラ! ガキの遊び場じゃねぇぞギルドはよぉ!」
「さっさと帰って隅の方で壁でも見てろガキぃー!」
俺達は無視しながら。
「そういや、蜂蜜の村で蜂蜜買うの忘れたな」
「ああ! 確かに! 絶対買うつもりしてたのに! ここの終わったら買いに行きましょう!」
「その前にお昼ごはんも食べやんとなぁ」
男達は
「お前らに言ってんだよ!」
俺達に触ろうとした2人を
ド
ド
ドサッ ドサッ
「鰻に1票です(笑)!」
「俺もやっぱり鰻が良いなぁ~はぁ~よだれが出てくるよ(笑)」
「なっ! 何が! おい! お前ら何しやがった!」
今度は6人まとめて来ましたので
ドドド
ドドド
ドサッ ドサッ ドサッ
ドサッ ドサッ ドサッ
「私も、じゅる! ホントに垂れてました(笑)」
「あっ! 順番来たぞ、行こう(笑)!」
「は~い♪ でも鰻でお願いします(笑)!」
「はいはい、無かったらマールやな(笑)」
受け付けカウンターにつくと、受け付けお姉さん達と、受付していた冒険者達と、カウンターの奥の職員さん達と、依頼を探していた冒険者達と、買い取りをしていた冒険者と買い取りのおっちゃん達と、食事処にいた冒険者達がこちらを見ていたが、無かったことにして
「依頼の報告に来ました(笑)!」
「この状況で!」×多数
「えっと、木札と、ギルドカードと、ダンジョンカードです(笑)!」
「話し進めるの!」×多数
「お願いします(笑)!」
「はあ······」
受け付けお姉さんは何とか受け取り、納得いかない顔で魔道具をカタカタ操作しギルドカードを通し、ダンジョンカードも見ずに魔道具に通し固まった♪
固まった受け付けお姉さんに今度は視線が集まると······
来るかな(笑)
来そうです(笑)
3.2.1.0
「えぇぇぇぇぇぇぇ~!」
来たぁぁぁぁぁぁ~!×4
「どうした!」×多数
「し、し、し、し、」
「し?」×多数
「こ、こ、こ、こ、」
「こ?」×多数
「信じられない! 攻略完了! ダンジョン完全攻略です!」
「えぇぇぇぇぇぇぇ~!」×多数
やったぁぁぁぁぁぁ~!×4
「どこのダンジョンだ!」×多数
「ハッチミーツ村のダンジョンです! ギルドマスター! 報酬を!」
「わ、わ、わ、わ、」
「わ?」×多数
「わかった! すぐ出すぞ!」
ガタン! バサバサ!
椅子を倒し、机の上の書類を撒き散らし金庫へ走るギルドマスター。
金庫を開け、中から木箱を取り出し走ってこちらに。
が、自分が撒き散らした書類で滑り見事にこけたが、そのまま滑ってカウンターへ
ドゴンッ!
カウンターの内側の壁にぶつかり止まった。
カウンター天板に手が出てきて掴み、ギルドマスターは立ち上がってきた。
「はわわ! 血だらけです! 回復、ほいっと!」
「あはは! 血だらけやん! 回復、ほいっと!」
2人で回復をかけ
「「クリーン!」」
血だらけの顔や服を綺麗にして上げた。
「すまない! って! 回復2人とも出来るのか!」
「練習しました(笑)!」
「俺もな(笑)!」
「そ、そうか、まぁ、良い、ダンジョン攻略の報酬、黒貨10枚だ、おめでとう!」
「おめでとう!」×多数
「「ありがとう!」」
「所で」
「「はい?」」
「その、倒れてる奴らはAランクパーティーとBランクが2人だが、お前達が?」
「「いいえ(笑)」」
「いやいや」×多数
「なんでこんなところで寝てるのでしょうね(笑)」
「お酒飲んで眠くなっちゃった感じやないかな(笑)」
「ハゲまーすポーションで起こして上げますか?」
「ハゲまーすポーションか(笑)」
俺はハゲポーション8本を寝ている8人に。
かけている時に起き出したが、ささっとかけてしまう。
「皆さんこんなところで寝てると踏まれますよ(笑)」
「頭も風邪引いちゃいます(笑)」
男達は呆然としている。
「お姉さんギルドカード返してください(笑)」
「ひゃい! どうじょ!」
カミカミですね。
「後、私達の名前と、パーティー名も公表は無しでお願いしますね(笑)」
「ひゃい!」
「ギルドマスターも頼みますね」
「あ、あぁ、約束しよう」
「では!」
俺達は呆然としている多数の視線を浴びながら冒険者ギルドを後にした。
「ちょっとやりすぎたかな」
「あはは、確かに、まぁ、絡んできた代金が髪の毛は払いすぎかな?(笑)」
「それはもう置いといて、鰻ですよ! そのせいでテンションが上がってたのもありますし、路地裏へ急ぎましょう」
俺達は路地裏を探しながら、ナビに次の街を見せてもらっている。
「中々大きいです! 期待感upです!」
「今ならまだ早いし受け付けだけして、早めのお昼ごはんにしようか」
「そうしましょう! ここなら、ユタさんここなら人目がありませんよ!」
「良さげやね、転移!」
パッ
「到着ってか! この匂いは!」
「来てます! いい匂いが! 行きますよ!」
「おう!」
足早に匂いの来る方向へ向かう。
大通りを進み、1分もかからず匂いの元へやって来た。
「暖簾が出てます!」
「あかん、もう先に食べちゃおう!」
「はい!」
俺達は暖簾をくぐり店に入り
「「2人前お願いします!」」
「は~い! 好きな所にお掛けください」
「「は~い!」」
海が見える窓際の席に座り、海を眺めなから待ち時間を潰す。
「ユタさんあそこ、島がありますね」
「結構遠そうやけど大きそうやね······」
「近づいて来てますか?」
「そんなふうに見えるね······」
「シーサーペントですね······」
「やね、シーサーペントってこの前の奴かな?」
「可能性がありますが、美味······ですね」
「鰻がまだやし」
立ち上がり窓を開け
「超極小ウインドアロー!」
シュパ
ナビが収納してくれた。
「よし」
席に座るとお姉さんがお盆に丼を2つ乗せ立っていた。
「あっ!」
お姉さんの手から、丼が2つ乗ったお盆が滑り落ちた!
シュ
間一髪中身をこぼさずキャッチ出来た。
が、お姉さんが
「えぇぇぇぇぇぇぇ~!」
なんか来たぁぁぁぁぁぁ~!×4
まあ、それは置いといて、俺は慌てず丼をまりあの前と俺の前に置き、お盆も机の上に置いた。
「せ~の」
「「いただきます!」」
「えぇぇぇぇぇぇぇ~!」
2回目のえぇぇぇぇぇぇぇ~! です!×4
俺達は
「やっぱり美味しいです!」
「このタレは中々真似出来やんしなぁ」
「追加はいどうします?」
「10は欲しいよな、お姉さん追加10人前! この丼で!」
机に置いたお盆の上に丼を出して積んだが······
気付いていたがあえて知らんぷりしてたのに
「今、シーサーペント倒しましたよね!」
「シーサーペントだと! どこだ!」
店主さんぽいおっちゃんも来た。
「もういませんよ? 収納しましたし」
「美味しいから欲しいのでしたら、お分けしますよ?」
「「いやいや」」
「とりあえず、追加お願いしますね」
「だからシーサーペントですよ! この国で討伐依頼が出てます! 黒貨100枚ですよ!」
「「そうなの?」」
「知らないのか! この沖で何10隻の船が沈められたか!」
「軍艦も10隻沈められてますよ! そのシーサーペントを倒しましたよね!」
「ああ、確かにな、ギルド行ったらもらえるの?」
「ダメだ話しにならん! 店じまいだ! 馬車を表に回せ! 俺は仕方無いから10人前は作る!」
とりあえず追加はしてもらえるようだ。
「はい、15分で回します!」
バタバタしだしたが、俺達は残りを楽しみながら食べる。
「何なんでしょうね?」
「まぁ、もらえるならもらうけど、黒貨100枚もあるの?」
『ありますね、この国は鉱山が豊富です、この大陸の貨幣を作ってる国ですので(笑)』
「あるのですね(笑)」
「造幣局の国か、それなら有って当たり前やね」
『うふふ、既に1000枚を超える黒貨持ってますけどね』
「そんなにあるんや! 大国か? 教国かな?」
『教国が8割ですね、大国は思ったより持ってませんでしたね』
「悪どく稼ぐなら、教会の方が盗賊より儲かるんやね」
「来ましたよ。」
「注文の10人前だ、気に入ってくれてありがとうな」
「たいへん美味しかったです!」
「絶対にまた来ますよ!」
「あははは、嬉しいねぇ、おっ、馬車の用意が出来たようだな、銀貨2枚と大銅貨4枚だ」
「ほいっと!」
おっちゃんの手にのせる。
「ん、ちょうどだな、よし着いてきてくれ」
「どこ行くの?」
「バカみたいな報酬だぞ! 造幣所だ! この街は、漁業と造幣が売りだからな、何てったって大陸の貨幣の6割はここで造られてるんだぜ!」
「おお~! すげ~!」
「この街で6割はスゴいです!」
「水が大量に必要だからな、塩を作る時に出る蒸留された水がいくらでも出来るからな(笑)」
なるほど、金属加工やし、冷ますのに使ってるのか。
「へ~ちょい楽しみやな」
「社会科見学みたいです!」
「よし行くぞ!」
店を出て、おっちゃんは暖簾をくるくる丸めて、洗濯バサミみたいなので固定し、開店の看板を裏返し閉店にしてしまう。
なんだか悪い気がするが、お姉さんが馬車の御者台に座り既に俺達を待ち、おっちゃんが馬車の後ろに踏み台を置いて
「ここから乗ってくれ!」
帆無しの荷台だけの馬車だ。
俺達は乗り込み。おっちゃんは踏み台を荷台に上げ御者台へ2人乗りするらしい。
「ちょっと揺れるからね~」
言うが早いか動き出す。
ガタガタガタと走り出す。
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛扇風機の目前で声を出すみたいになりますね(笑)」
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛なるな(笑)、やけど、ん~錬金術! ほいっと!」
4輪の車輪を独立させ、サスペンションを付け車輪も魔物の革を使い、カエルさんの革だ、車輪のクッションを付け、荷台もトレントさんで作り替え、たぶん屋根は乗せ下ろしで必要ない筈だから無し、座席もソファーに変更し、付与もガチガチに、馬さんは蹄鉄が痛みかけてたので、同じ材質の物で直して、体調も少し悪そうだから回復もほいっと!
「揺れが柔らかくなりましたね(笑)」
「音も静かだし良いよね(笑)」
「へ?」
「は?」
前で何か言ってるが(笑)
「驚いて事故しないかな?」
「この馬車は中々壊せないぞ、付与もガチガチだから」
「あんた達これはいったい」
おっちゃんが俺達の方へ振り向き問いかけてきた。
「いや、乗り心地を良くしただけだが、ダメだったか?」
「ダメではないが、トレント製の馬車なんて王族しか持ってないぞ······」
「じゃあ、問題ある? あるなら普通の木はあるから造り直すけど」
「いや、はぁ~シーサーペント倒すような方達だから諦めるよ、あはは」
乾いた笑顔で笑うおっちゃん。
「止まってください!」
「まりあ?」
「お姉さん馬車を止めて!」
俺も見てしまった。
「まりあ、行くぞ!」
「はい!」
シュ
「聞きたいんだが」
「はい、いらっしゃいませ。本日は露店販売においでくださってありがとうございます、何かお気に入りはおりますでしょうか」
「奴隷か?」
「はい、こちらは入荷したてで教育も何もしておりませんが、その分お安く提供させて頂いております、こちらの娘ですが、今なら大銀貨6枚ですがメイドなどの教育を施しますと金貨数枚になりますので」
「何人いる?」
「女性が3名、男性3名、ですが、男性は戦闘職ですのでお高くなります、現時点で金貨2枚となり、1番右側の男の子はエルフです精霊魔法のスキルがあります」
ユタさん男の子達は犯罪奴隷、女の子1人も、でも残りの2人って······
転生者だな、買うぞ。
はい、お願いします。
「う~ん俺なら女の子が良いかな、真ん中の子はいくら?」
「大銀貨6枚ですね」
「ん~左の女の子は?」
「左の子も大銀貨6枚、右の子は戦闘職ですので金貨2枚ですね」
「どうする、金貨1枚だろ予算は」
「ですよね、お姉さん左と真ん中の子で金貨1枚になりませんか?」
「まとめ買いですので······」
その時、鰻屋のおっちゃんが、少し離れて止まった馬車から降りてこちらに来た。
「どうしたんだ? 奴隷を購入か?」
「金額的に少し足りないから交渉中です!」
「そうなのか? ん? なんだ姉ちゃんじゃないか」
「あらあら、あんたの知り合いかい?」
「うちの店に食いに来てくれた客で、シーサーペントを倒したお方だ!」
おばちゃんは目を見開き
「マジ?」
「マジ!」
「くっくっくっ、じゃあ、お金なんて取れないね、連れて行ってあげて、本当にまだ何も仕込んでないから料理もね、出来れば優しくしてあげておくれよ(笑)」
「何で?」
「姉ちゃんの旦那がシーサーペントに船を沈められたからな」
そうなんや······
ユタさん値切らなくても10倍払っても良いよ(笑)
まりあ、だな、黒貨で払っても良いよな(笑)
はい!
「おっ! 客か?」
「ああ!·あんた!·丁度良かったよ!·あんたの船を沈めたシーサーペントをこの子達が討伐してくれたって!」
「マジか! 船の仇を取ってくれたか! ありがとう!」
おい!×4
『生きてましたね(笑)』
このしんみりした気分を怒りに変えた奴はハゲポーションの餌食にしても良いよな!
もちろんです! つるッつるにして上げましょう!
ぺしっ!
ぺしっ!
止めて下さい!
やつあたりにゃ!
ごめんなさい×2
「あの~お金は払いますので、まけてもらえますか?」
もう渡してしまう。
ほいっと!
おばちゃんの手に握らせる。
「これでお願いしますね」
満面の笑みで
「はぅっ! 良いよ! 幸せにしてあげてね! この魔道具に貴方の魔力を流せば完了だから、うふふ」
受け取りながらおばちゃんの手を握り
「ありがとうございます!」
これ以上無いくらいの笑みをプレゼント!
「はふん!」
そのまま固まった(笑)
俺は魔道具に一応魔力をながした。




