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第83話 秘密基地

「オオマーで?大間で?」

「どっちでもだけど、大間で気付くまで連続で言う!Ready Go(よ~い どん)!」


「大間 大間 大間大間大間大間大間おおまおおまおおまおおまおおまおおまおおま お お! 魔王!」

「正解(苦笑)!」

「確かに(苦笑)」

「呼んだか(笑)」

「「えぇぇぇぇぇぇぇぇ~!」」

「いなば! 何で!」

「ユタが魔王魔王って呼んだから?」

「ユタさん、次元越えだよ、いなばさんは」

「いなばどっか怪我は?」

「大丈夫だ! 結界は破ったらまた塞がったよ! ん? タマちっこいな?」

「省エネにゃ、エコにゃよ」

「ちっこくなったら、ごはんちょいだもんな(笑)」

「そうにゃ! タマは食べにゃいけどにゃ!」


 ふと見たら3人が固まってる。


「まりあ、いなば、アスタロト大公爵に一旦行こうか」

「ああ~いなばちゃん見てしまったのね」

「アスタロト大公爵来てるの? 釣りか?」


 うずうずしている。


「アスタロト大公爵! 上空高いところに来て!」

「釣り?」


 小首を傾げ可愛いやん!


「するけどちょい待ってね、転移!」

 パッ


「浮遊! ソファーを、ほいっと!」


 3人を浮かべたままソファーの上にそ~と座らせる。


「よし、いなば、釣りの前に冒険者ギルド行かなきゃあかんねんけど、一緒に行くか?」

「行くぞ! 早くやって釣りだよ!」

「本当に好きね釣り」

「あの、ぐぐぐってするのが楽しいぞ」

「うふふ、私は残ってマールちゃん達を見ておくね」

「わかった、行ってくるね、転移!」

 パッ


「到着!行こうか」

「は~い♪ ユタのその服良いな!」

「まりあに作ってもらったんだぞ」


 まりあ、いなばだ! 私もこの服欲しいのだ!

 は~い! 任せといて~♪


「やったの~」

「ほら、おいで」


 いなばは、跳び跳ねるように俺の横に来た。


 通りを歩いていると屋台が見えた! が手前に冒険者ギルドが見えた······


 仕方がないので


「おっちゃん白身魚フライ、2個ちょうだい!」

「あいよ! 熱々だから気をつけな!」

「ありがと!」


「焼きガニあるやん! お姉さんカニ! 焼きガニ全部ちょうだい!」

「あら、美味しいよ~すぐに焼いちまうね」


 貝の串焼きをかじりながらカニが焼けるのを待つ。


「ユタ! この貝美味いなこれは採れるか?」

「後で見に行ってみるか!」

「やった!」

「ははは、結構深いところにいるから難しいかなぁ(笑)」

「そうなんや! いなば、海の深いところやって」

「残念~」

「向こうの磯ならこれの小さいのは採れるぞ、身は半分だが酒の肴に最高だぜ(笑)」

「行くぞ! ユタ!」

「いなば、先に冒険者ギルドからな、終わったら行こう!」

「わかった! カニはまだか?」

「あはは、焼けたよ持ってきな!」

「お姉さんありがと!」

「嬢ちゃん元気で良いね、磯は気をつけね」

「任せて(笑)!」

「兄ちゃんしっかり見ときなよ」

「はい、ありがとう! いなば行くぞ!」

「おお!」


 カニもたんまり買ったし、磯か、風さんで潜って見るかな。


 さて、冒険者ギルドに到着、朝の混雑も終わり、冒険者達も、パラパラといるだけだ。


 俺は受け付けカウンターへ。


「こんにちは、これの処理お願いします」


 帝都ギルドに書いてもらった受け取り書をカウンターの上に置く。


「渡してはいただけませんか?」


 カウンターの上に置き、俺がまだ手で押さえているので渡せと言う。


「引き換えでお渡しします(笑)」

「お引き取り下さい」

「なぜ?」

「確認が出来ません」

「ああ、ごめん、目が悪いんやね、すいませ~ん! この人目が悪くて書類が見えないので代わりの人を、お願いしま~す!」


 大きな声でギルド内に響く様に(笑)


「なんだユタ、このお姉ちゃんは目が悪いのか?」

「そうなんだよ、誰だよ目が悪いのにお姉さんが可哀想じゃないですか!」


 さらに大きな声で


「耳も悪いのか? お姉ちゃん回復かけようか? 最近覚えた! ほいっと!」


 いなばが受け付けお姉さんが病気だと思い、回復魔法をかけてあげる(笑)。


「いなば、優しい子だね~俺も回復魔法かけてあげるよ! 目が良くなれ~!」

「む! 目が良くなれ~!」


 本気でかけているので目じりの小じわが少し無くなった気がする。


「もうやめてください! 目は悪くありません! さっさと書類を渡しなさい!」


 でかい声出るんやね、なら俺もボリュームを上げて。


「じゃあ! 帝都の冒険者ギルドから、教国オオマー冒険者ギルドに黒貨11枚を、受け取りに来たユタです! 報酬をお願いします!」

「黒貨11枚だと!」

「誰がもらうんだ! 酒おごれよ!」

「おいおい兄ちゃん! ギルドは報酬をくれねえのかぁー!」

「そうなんすよ~! こうやって、正式な書類を持ってきてるのに! このギルドは嘘つきギルドですね~! もしかしたら皆さんの報酬を誤魔化しているかも知れませんよ~!」

「おいこら! てめ~ら! 早く報酬を渡せや!」

「そこのギルマス! お前が出てこいやー!」

「ギルドマスターさ~ん! 報酬を受け取りに来たユタで~す! 黒貨11枚早くくださ~い! 受け取ったらここにいる冒険者の皆様にお酒おごっちゃいま~す!」


 そこからは、唸るような声の嵐がギルドの中を吹き荒れる。


「受け付けのお姉さん、報酬を受け取りに来ました、ユタです、黒貨11枚下さい(笑)」

「はい」


 お姉はギルドマスターの所に行き何か言ってるようだが


 ナビ、黒貨ある?


『ありますね、ポイントしました、ちなみに偽物もあるので(笑)』


 ギルドマスター動きそうやけど、持って来るかなぁ~(笑)


『ああ~偽物持ちましたね(笑)』

 収納!


 悪者なのか! ナビ、私も収納がしたいよ! ポイントして、ほいっと! するぞ!

 盗賊ギルドだよ、ナビ偽物と中身交換してやって、後でまた戻すから(笑)

『は~い♪ いなばちゃんポイントしたよ♪』

 まかせるのだ! ほいっと! ちゃんとはいったぞ! やった~!


 その後、偽物を金庫に本物をギルドマスターの持ってきた箱に入れかえた。


「ギルドを、騒がせやがって! 糞が!」

「あはは、目の悪い受け付けを、業務に使うバカにそんなこと言われたくないなぁ(笑)」

「さっさとこれ持って消えやがれ!」


 俺に向かって本気で投げたが、音も立てずに受け取り、またまた大きな声で!


「確かに受け取りました! 本物の黒貨11枚! 金庫の偽物は使わないで下さいね! あははははははははははははははははははははははは!」

「な、なにぃー!」


 ギルドマスターは走り、金庫へ行き金庫を開け確認すると


「貴様ぁぁぁ~! 返せ!」

「はい、お姉さん、報酬を受け取ったので引換証渡しますね」


 カウンターへ引換証を、今度はちゃんと置き手をはなす、ナビこのギルド内、盗賊ギルドだらけやからこの街のポイント出来る? お宝&本人(笑)

『要職が多いですね(笑)、ポイントしました』

 ありがと。


そしてまた大きな声で


「では、冒険者の皆様にお知らせが! ここのギルドマスターは偽物のお金を渡す犯罪者です! 衛兵を、呼んでくださ~い! 捕まえてもらってから皆さんでお酒飲める様に、そちらのお酒を買い占めておきま~す! よろしくお願いします!」

「うおぉぉぉぉぉぉぉ~!」×多数


 さらに大きな声で


「お姉さんも嫌な上司でお困りだったよね、ごめんね、でも盗賊ギルドは辞めておいた方が良かったのにね、盗賊ギルド、ギルドランクBのお姉さん、ギルマスはAランクやしな(笑)!」


 収納!


「マジかよ鑑定したらマジ盗賊ギルドじゃねえか! 裸のやつは全部盗賊だ! つかまえろ!」


 お手伝いで腹パンをしておいた、逃げたらやだし


 俺は衛兵さんが来る前に食事処へ行き。


「おっちゃんここの酒全部でいくら?」

「大金貨1枚もせん、行って金貨8枚だな」


 ナビそんなもん?

『正確には金貨8枚と銀貨5枚と銅貨3枚ですね』

 了解


「じゃあ、大金貨1枚で食事もつけてあげてね」

「十分過ぎる、ありがとな」


「先ほどは合いの手ありがとうございます、食事処へお金払ってきたから無くなるまでただで飲み食いして下さい(笑)」

「かっ、マジかよ(笑)、俺が皆に伝えて回ってここの酒を空にしてやる!」

「よろしく!」


 そしてギルドを出て磯に向かう。


「いなば! ここいらめっちゃあるぞ!」

「ほんとだ~! ユタこいつら収納できんから気をつけて~!おとしたぁ~!まてぇ~!」


 どぼん!


 おい! 転移!

 パッ


「いなば、大丈夫か?」

「ビックリしたの~でも大きな奴がいた!」

「よし! まかせろ! 風さん俺達の身体に水が来ないように水だけ飛ばして! ほいっと! よし、いなば飛び込むぞ! せ~の!」


 ぴょん

 ぴょん



 海の中だ! ゴロゴロと、貝が取り放題!


 俺といなばは大きな籠に、満タン5籠を採取し、海水を収納、アスタロト大公爵へ転移大きなたらいに海水を入れ籠の蓋をしたままたらいにIN。


 後で皆で食べよう。


 皆は起きてないし、トローリングをやることに。


 仕掛けを投入しアスタロト大公爵を走らせる。


 この星には海神はいないのかな?


『どうなんでしょか、シーサーペントが来ますね』

「きゃ! な、何か掛かりました!」

「まりあ! 竿を立ててぐいぐいって引っ張るの!ユタ! 自分の仕掛けを巻き取るのだ!」

「了解!」


 いなばもわかるようになったね(笑)


 自分の仕掛けを巻き上げ終わり、まりあのフォローへ向かう。


「ふぬぬぬ~! 中々の引きです!」

「ぐ~るぐ~る巻く~」

「ゆっくりで良いからなぁ~ぐ~るぐ~る」

『シーサーペント顔出します!』


 俺は転移し頭を揺らすように顎を横から蹴り飛ばした。


「まりあ、こっちは邪魔者退治しておくからゆっくりね!」

「は~い!」


 シーサーペント気絶しているようだ、浮いてる。


 しっぽを持ち上手く結べる様に身体を曲げていく。

 3重になったところでエトリの糸で結んでおく。そのままアスタロト大公爵に縛って持ち上げ


「流石に大き過ぎるか(笑)」

「中々大きな蛇です美味しい?」

「神様ではないから食べれるのか? 美味しいとは鑑定でも出ないから食べれないかな? わからん」

「つんつんコショコショ」


 いなば、鼻の穴くすぐってるし


「くしゃみされたら汚れるし、やめといた方が良いよ(笑)、それよりまりあを応援しに行こう!」

「そうだった! 行くぞ!」


 とたとたとたとた


 俺も追いかける。


「だいぶ近くまで来ました!」

「結構大きそうやで!」

「ぐ~るぐ~る!」

「見えました!」

「マグロ? 違う! 海神?」

「海神さん釣っちゃった?」

「いや、魚は魚やねんけど名前が出てこやん前に買うたのに!」

「クエ?」

「せや! それも特大! ギャフでは、無理やぞ!」

「50メートルくらいな!」

「ど~しま~す~! 浮きました!」


 お腹を上に向け浮いてしまってます。


「流石にこの大きさわなぁ(苦笑)」

「リリース?」

「そうしましょうこの辺のヌシですよ!」

「針外してくるよ、浮遊!」


 口元により針を外しても、ぷかぷか


 魔力でも供給するか。


 むむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむ~!


 びくんッ!


 バッシャーン!


 尾びれで海面を叩き、水柱を作り其処に向かい消えていった。


 転移!

 パッ


「めちゃ水かけられたよ(笑)」

「でも大きかったですね!」

「ユタ、ジギングに変えない?」

「だな、蛇乗ってるし、そうしよう、皆の仕掛け変更ね」





「きゃ~! また掛かりました!」

「くっ! 来たぞ!」

「こっちも来た!」


 ジギングに変えてからは多種多様で入れ食い状態、いなばはまたマグロ釣っちゃったし! (ぶり)が釣れたので、マグロと鰤しゃぶが今夜のメニューになった。


 しかし釣れ過ぎるので、途中からキャッチ&リリースでゲームフィッシュだ。


 マール達も起きて釣りを始め楽しんでいる。


 何だかんだでお昼になり、俺と、いなばが採ってきた貝のトコブシで炊き込みご飯でおにぎり! いなばの一声で決まり、おかずはお弁当だそうだ、卵焼きにウインナーにカリフラワー、パプリカ&ピーマンで青椒肉絲(チンジャオロース)、デザートはプリンとなった。


 午後になり1度辺境へ帰ることになり、ルナはギルドにバイト、ジョンは家に帰ることに、マールも明日の学校の宿題がまだだったので帰ることに3人に転移を教え帰って行った。


 ジョンはまだ遊びたそうだったが(笑)


 残った俺達は


「ナビが言ってたサーンカーク王国と、魔族の国の間に行くか! ナビ!」

『アスタロト大公爵で行きますか?』

「そうだな、転移で行くよ、アスタロト大公爵は蛇が起きないしなぁ、そうかほどいてポイする?」

「邪魔~」

「ポイに一票」

「リリース!浮遊! &収納! &転移!」

 パッ


 ドッパァーン!


 1キロくらい離れた所に転移で飛ばし、落下の勢いで水柱が立った。


「アスタロト大公爵、上昇! ナビ方向は?」

『真南へ』

「了解! 真南への海に出るところまでGo!」

Go(にゃ)!」×4


「速っ! 下はもう大陸越えて海やし!」


 皆で船縁へ


「ナビさんが言っていた大きい川ってあれかな?」

「そうだろうな、先っぽが綿棒みたいになってるし湖か?」

「真ん中島あるぞ!」

「綿棒の先に島あるやん! 絶対観光名所やって!」

「行ってみましょう! 観光!」

「ルナ、ジョン、マールにおみやげ~!」

「ナビ表示頼める!」

『は~い♪ 表示しま~す♪』


「上から見てる感じか、島でかいな!」

「でも人は住んでなさそう、神眼! 無人島ですよ!開拓し放題ですよ!」

「釣りは出来そうかな?」

「まぁ無人なら降りてみよか! 転移!」

 パッ


「到着! ちょっと浮遊して見て回ろう! 浮遊!」

「綺麗な湖ですね」

「キラキラ~お魚いるかも! え~い!」


 いなばが湖の(ほとり)に降りていくので、俺達も着いていく、良く見ると火口っぽいよね、火山湖?


「到着! スゴい綺麗ぇ~!」

「ほんと、底が深くまで見えていたもんね」

「気配? お魚いないね(苦笑)、水か? 神眼! すごくおいしい水やからいてもエエのにねぇ、ナビ高低差のある滝があったりする?」

『数キロ先にありますね、高さ49メートルの、ここが無人なのは切り立った崖になってます周囲ぐるりが』

「って事は! 皆との秘密基地やん! まりあ! いなば! ここに秘密基地作ろう!」

「「賛成!」」

「魔王城!」

「まりあ! 採用! 魔王がいるのに魔王城は必要やんな!」

「ログハウスが良い!」

「「······ログハウスにします」」

「ナビ、北の森の同タイプで······いなば、ツリーハウス兼ログハウスじゃダメ?」

「良いよ~!」

「ツリーハウス! 賛成!」

「ナビ、補助お願いします」

『は~い♪ 勇太様は、魔力だげ、たんまりお願いします! あのトレント使って素晴らしい物を作りましょう!』

「せや! あのトレントあったんや! んじゃ、ほいっと!」


 むむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむ~!


 畔と湖の際に大穴が空き超極大トレントを設置土を戻しながらしっかり固めていく。


 元々の地面の高さまで埋め戻され、木魔法で芝生を。


 次はエルダートレントを贅沢に使い、途中の枝から床になる部分が設置され、壁が丸太に加工したエルダーさんで積まれていく。


 屋根が付き窓や扉も造られ外側が完成!


 浮遊でテラスまで飛び上がり中には入る。


「ナビ、魔道具贅沢に使って中身を完成させよう!」

『は~い♪ 王城でも中々無いレベルに仕上げましょう!』

「行くよ~! ほいっと!!」


 むむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむ~!


「「おお~!」」

「完成!」

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