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第34話 下積み生活。その10

『温泉でも行きますか?』

 もう出来たのかなぁ~

『お風呂と建物は完成してますが家具類はこれから30分くらいかかるそうですよ』

 そうなんやぁ~あかん2度寝だぁ~



 首がもふもふ玉藻のしっぽかな? うっすら目を開けると葉月かな? 頭頂部が見える(苦笑)、その手前白いもふもふ、アゴでくりくりしてやると虎鉄が腹筋で起き上がった! 虎鉄さんエビ反り! が力を失いまたエビ反りに戻った。まあ苦しくないなら良いか。

『まだ30分たってませんが起きますか?』

 30分?

『寝ぼけてたのですねクスクス』

 あっ! 温泉か! 朝ごはんに皆に聞いて決めるか。

『お風呂セットは、ボディーソープ、シャンプー&リンス、洗面器がありますが、椅子が無いですね』

 コーヒー牛乳とかフルーツ牛乳とか有ると嬉しいな、コーヒーあるよね?

『溶かすだけのがありますね』

 タイラントカウ牛乳搾って貰って、コーヒー牛乳作って風呂上がりに! あぁ~キンキンに冷えたビールも! 浴衣で卓球したりするねん! 脇のベンチに座って順番待ち! ビール片手に煙草を! 横には湯上がりの美人さんがサイダーとか飲んでて、『あんなに昼間遊んだのに元気すぎるわね』とか横の友達っぽい人と話ししてるんや! 脇には懐かしのテーブルゲームと、そんなキャラ知らんでっていうぬいぐるみのUFOキャッチャー! 小さなカラーボックスに数年前の週刊誌! 流行り終わっとるがな! ってかタバコ吸って無いなぁ? 完全に忘れてたわ! ヘビースモーカーやったのに! スモーキーマウンテンってテレビで見たなフィリピン? 雲かかった山やと思たらゴミの山から煙出てますやん!


 よし! 完全に目が覚めたね。

 転移すると葉月と虎鉄落ちるな、まずは虎鉄からって右手まりあが枕にしてますやん! はぁ、その向こうで玉藻の子ども達に埋もれてる直ちゃん。

 仕方なく左手で葉月を撫でとく、ピクッと虎鉄が起き上がり俺の顔を見、振り返り葉月の頭頂部を見、右手を振り上げペシペシ(笑)起こしてくれてるのね

「む~ん? 虎鉄ちゃんですの、おはよですの。ほわぁ~」

「おはよ葉月」

「ユタ様おはよですの、よいしょ」


 ちゅ


「おはよちゅですの、虎鉄ちゃんもちゅですの」


 よだれの痕が付いてるのを虎鉄がペロッ。


 一瞬で綺麗に無くなった。


「起きよっか」

「はいですの!」


 まりあの頭の下から右手を抜き、葉月ごと起き上がる。


「1年1組はもう朝練してますやん」

「頑張りやさんですの、あっ! おとなし組さんも走ってますの!」

「ほんまや、何か背負ってるな?」

「亀の甲」

「ストップ! 過重トレーニングだから普通の!」

「了解ですの!」

「黒猫の子は箒持って走ってるな、止まって箒にまたがったぞ? なっ!」

「浮きましたの! ふよふよ浮いてますの! あっ!」

「落ちたな······」

「落ちましたの······」

「起き上がった! 頑張れ!」

「頑張りますの! 浮きましたの! 飛んでますの!」

「おっ! そのまま!」

「慣れて来てますの! やりましたの! 走ってる子に追い付きましたの! どや顔してますの!」

「何で皆箒持ってるの? またがるし」


 横で葉月も箒は無かったのか三節根にまたがり、······いやいや。


 って浮くんかい! ふよふよ浮いてますやん! 浮いたままテラスに向かって進み外に出たら加速!


 シュン


 一気に黒猫さんに追い付き、1組の残りの4人も追い付いてきて6人で飛び回っている。


 箒無くても飛べるよ?


『魔女っぽい箒ありますよ? 大量に、お城の武器庫に樽へ立て掛けて10樽ありましたし、出して置いたら皆さん喜びますよ』

 確かに、あの箒は箒でも何か違うよな、やっぱ狐のしっぽみたいな箒だよな。

『はい、ポイントしました』

 ありがと、テラス手前の壁際に出して並べて1つ手に取る。


「俺も箒使ってみる!」


 またがり、ほうほうスーと浮き上がり。


「飛びやすいやん! 補助効いてるのか? よし!」


 6本箒を抱えて、皆の所まで手放し飛行。


「皆! この箒のが飛びやすいぞ」

「魔法使いの(ですの)!」×6

「はい! 交換してみて」

「ありがとー(ですの)!」×6

「嘘っ! めちゃくちゃ簡単!」

「むむむ〰️ってしなくてもいい!」

「三節根より良いですの!」

「そりゃ~ね(苦笑)」×5

「これなら移動が楽々ですの!」

「うんうん」×5

「次は飛びながら魔法使ったりの練習やね、おっ中々難しいな、ん? よし! コツが、こんな感じかな」

「ながら携帯みたいな感じ?」

「それダメダメですの! 異世界なら並列思考! 多重思考ですの!」

「後は高速思考とかもありじゃな」

「これ楽し~!」

「うんうん」×3

「うっひょ~っす!」


 うちのメンバー勢揃いやね、直ちゃんまで乗れてるし(笑)。


「そろそろ朝ごはんの時間ですの!」

「は~い」×5

「は~い」×5


 皆で飛びながら部屋へ戻ると

「くそっ! 浮かねぇー!」

「なっ! お前浮いたのか!」

「昨日、古代魔法の本みたからかな?」

「僕らも見たよ!」×5

「「マジか!読む!」」


 2人は慌てて部屋に入ろうとするが


「朝ごはんですの! お勉強会は夜ですの!」


「今日は、魚の塩焼きと卵焼き、マカロニサラダ、茸があったので炊き込みご飯ですの! 溶き卵のおすまし付きですの! いただきます!」

「いただきます!」×6

「いただきます!」×5

「いただきます!」×3

「いただきます!」×4





「ごちそうさま! ギルド行くぞ!」

「いってきます!」×6

 やかまし&おとなし組は、駆け足でテラスから出て行った。


 1年1組は片付け手伝ってから、こちらも駆け足でテラスから出ていく。


 うちのメンバーは、直ちゃんを囲んであれこれ話をしている。


 今日は付与魔法を勉強しましょう!

 ダンジョン部屋ヘ行き、書棚で探すぞ!

 ダンジョン部屋まで歩いて行く。

 そだ! 書棚あるって言ってたの設置しようか!


『はい、高さ4メートル幅12メートルエルダートレント製で劣化防止の付与魔法がついてますよ中身は属性魔法別に入れてあります』

 ナイスです、向かって左側に設置!

 中々壮観ですね、右側も寂しいなぁ、書棚まだあるかな?


『同じ物がありますよ。中身は雑多な本を入れておきますね』

 了解、設置!


 良いではないですか! これで観葉植物でもあれば、ほんまに図書館や!

『残念ですが(苦笑)、そうそうヨ○ボー沢山届いてますが、設置しますか?』

 おお! 忘れてた! 全員分あるかな?

『大きいのは23個届いてますね』

 っしゃ~! 全部だそう!

 山や! 適当にレイアウトしたら、俺はグリーン!

 付与魔法の本を······5冊あるね。


 ぼふんっと、よしよし読書開始!

 ・

 ・

 ・

 ・

 ・

 ふと顔を上げると、聖、紗々、三葉、葉月、まりあ、直ちゃんがヨ○ボーに座り読書、このやわらかさ、包まれる様な感じフィット感が離れられなくなりますよ(笑)

 俺も後は現行が1冊、読んでしまいましょう。

 ・

 ・

 ・

 ・

 ふぅ。現行は1冊だったけど分厚かった、よし、ヨ○ボーに劣化防止と清潔、自動洗浄かけてみよう!


 むむむ~!


 よし! 出来てる出来てる! 全部かけておこう!


 むむむむむむむむむむむ~!


 よしよしこれで補充が届かなくても、へたることは無くなった!


 皆はまだ読書中やし、お昼は······お好み焼きかな?

 ブタはビッグボアあるし、イカ欲しいな、干し海老売ってるかな? 山芋は?

『この世界にはありませんね、お好み焼き粉届いてますね、ソースも何種類か』

「ほうほう、山芋は残念やけど、揚げ玉は作れるし、紅生姜は、福神漬けの店で聞いて、鰹節もイカと一緒に青海苔も! よし! 行きますか!」

『声出てますよ(笑)』

「どこ行きますの? お昼の準備しますの? 何食べたいですの?」

「おわっ! 葉月か、お好み焼きしようと思ってな」

「そうですの? ビッグボア玉ですの!」

「イカ玉もあるか探しに行くところ、行く?」

「行きますの! あのお魚屋さんですの!」

「よし! 転移!」

 パッ


「到着! 鰹節、イカ、青海苔を沢山だ!」

「おお~ですの!」


 この前の魚屋はっと、いたいた。


「おっちゃんこの前のぶり! 美味かったよ!」

「美味しかったですの!」

「こないだの兄ちゃんと嬢ちゃんか! 今日は何にする?」

「イカさんと、鰹節さんと、青海苔さんですの!」

「イカはあるぞ。後のはうちの爺さん所にあるな」

「1発で見つかったってか、そのカニ美味そう!」

「この前の海老さんありますの!」

「美味いぞ! こいつは味噌はあんまりだが足が太くて焼きが最高! 爪はさらにだ! 今日は貝が婆ちゃん休暇で無いが、そうだ、これはどうだ? 見た目はあれだが美味いぞ」


 見せてきたのは······


「「タコ(ですの)!」」

「おっ! 知ってたか買うなら処理して茹でるぞ、生でも良いが」

「処理してですの!」

「叩いて塩洗いはめんどいし、お願いします!」

「後はウニで店仕舞いだが」

「「いただきます(ですの)!」」

「だと思ったよ、まいど! 台車は?」

「持ってきましたよ!」

「よし! タコだけちょっと待てよ」


 お湯は既に沸いてるみたいだ、おっちゃんタコのくちばし目を取り、内臓も、次は麺棒でタコ殴り塩でごしごし(ぬめ)り取り、お湯が沸いてる所に放り込む、サァッと赤くなるタコ、お湯から出して水切りし、氷入りの箱に詰めて台車にのせる。


「よし! 爺さん所に行くか!」

「「こくこく」」


 爺さんは普通に店を構えていた。

 乾物、加工品が所せましと並んでいる。

 鰹節、青海苔、煮干し、干物各種、一夜干し各種、乾物は貝柱を、昆布、ワカメ、天草! それに寒天があった!

「はは、買うだろうなとは思ったが」

「兄ちゃんは美味いもの好きだな。はははっ! この朧昆布(おぼろこんぶ)付けてやる!」

「「ありがと~(ですの)!」」

「まいど! また来てくれよ!」

「また来ますの!」


 店を出て、路地裏へ。


「おう兄ちゃん羽振り良さそうじゃないか、俺らにも分けてくれよ、ひひひひ!」

「そっちの嬢ちゃんは今から楽しいことするから、金と嬢ちゃん置いてさっさと消えな」

「ほわぁ~! テンプレですの! お約束ですの!」

「んだぁ! 元気な嬢ちゃんじゃねぇか! ぎゃははははっ!」

「ひかえおろ~! ですの! このランクプレートがめにはいらぬか~! ですの!」


 葉月はビシッと落書きランクプレートを、見せつけた!


「あん? ねずみ色じゃねぇか、それがどーしたぁごラァ!」

「間違えましたの! これは、ははぁ~! の方でしたの! やり直してもよいですの?」

「ははっ、また今度ね、お昼ごはん遅くなるし」

「はいですの!」


 シュ

 ドドドドド

 ドサッ×5


 腹パンパクです。

 人の目が無くなりました。


「帰ろうか、転移!」

 パッ


「到着!」

「キッチンに、カニさんエビさんを、生け簀(いけす)に入れに行きますの!」

「よし行こう!」



 エビ&カニ生け簀に入れてから、テラスに出て土魔法で作ったバーベキューコンロを出して、火種ちゃんに頑張って貰う、葉月がお好み焼きの材料を整えている内に、火事場で、って、違っ! 鍛冶場で作った鉄板とヘラ、鉄板を焼き入れをする、煙が出るまで熱してボア脂で油引き、鉄板は9ミリにしたので保熱が良い。

 まだ皆は来ないからイカの一夜干しを焼いてみる、くるくる丸まるのをヘラで押さえて裏表さっと焼く、焼けたらお皿に乗せて、でもゲソはも少しだけ焼いておこう、焼けたイカを割き1口美味っ! アルバトの酒をコップに注いでトクトクと。


「俺にも注げ」


 セバスいつの間にきたんや。


「1人で飲むなんざ見逃せるか!」

「はいはい、アルバトの酒でいいか?」

「お前のあるか?」

「これか?」

「おぅ! くれ」


 セバスに注いでやる。


 とくとくとくとく


「ありがとよ、しかしこれうめーな!」

「大国の北の港町で買って来た」

「全部は潰さなかったのか?」

「世話になった魚屋があったからな」

「魚屋で1つで町が助かるとはなぁ(笑)、そうだ、あのネックレスありがとよ、言ってた冒険者ギルドの弟子のギルマス、オカマの兄ちゃん、アルトはひきいれたぞ、商人は後で来るから多分塩だな」

「おお! ありがとな!」

「んじゃな、俺は仕事にもどる」

「仕事中に飲むなや(笑)」

「俺は良いんだ! ぐびぐび、プハァ! ごっそさん」


 セバスはフッと消えるように居なくなった。


 そこへ葉月が皆を引き連れやって来た。


「お好み焼き~! 私ミックス!」

「私はイカ玉!」

「妾もミックスじゃ」

「ブタ玉!」

「ブタ玉っ! 大きいの!」

「私はタコも入れてミックスDXですの!」

「俺もDXかな、ヘラは人数分打ったから心配すんな! 具材を、ざっくり空気入れるみたいにまぜ、よし焼くぞ!」


 ジュ~ジュ~ジュ~!


 さて、頃合いか······


 シュ

 ポフッ


「「おお~(ですの)!」×6


 パチパチパチパチパチパチ


 シュ

 ポフッ

 ・

 ・

 ・

 ・

 ・

 連続で裏返した。


「スゴい美味しそうな匂いが~」

「ほんと、よだれが出てしまいそうです」

「うむ、鰹節、ソース、青海苔の準備は良いぞ」

「マヨネーズも作りましたの!」

「はわわぁ~」

「お店で食べるみたいに分厚いっす!」

「ん? それは押さえ付けるからあかんねん 空気抜けるし重くなる、家で作ると押さえてしまいがちだよな」

「うんうん」×6

「もーちょいかかるから我慢や! そや、直ちゃんパーティーに入れたら7人やろ、どないする?」

「うむ、2つに分ける案が出ておってな、今のパーティー


 ★ユタ・聖・紗々・三葉・葉月・まりあ

 ★直・パラミス・パミュ・リリ・グロリア・シンディ


 の6人、6人というパーティーじゃの」

「召喚組と、現地組だな、直ちゃんは転生でハーフ? やけど、真ん中の王女&侍女はよいのか?」

「パラミス、パミュ、リリには直接、グロリアはエス王に確認が取れてる、仲良く頼むとの事じゃ」

「シンディはまぁ、オッケーだが、戦力差は激しいな(苦笑)」

「それはのぉ、どちらにしても別行動はあるまいと、スパッと分けただけじゃし」

「別行動は無しならありか。って良い感じに! 全部のせでいいか?」

「うんうん」×6


 ソースを刷毛で塗ります! ジュ~と鉄板に落ちたソースが凶器の様に鼻に!

 次は、鰹節はらはら舞い踊り、青海苔! マヨネーズはお好みで!


「完成!いただきます!」

「いただきます(ですの)!」×6


 ヘラで切りヘラで食う!

 

「美味しぃ~(ですの)!」×6




 お好み焼きを食べ終わり、焼きそばが無かったから、焼きうどんを作り完食!

「ごちそうさま(ですの)!」×6

「お粗末様」


 種火さんには消えて貰って、鉄板は水さんでジュワァーってなってビックリしたが、食器類合わせて虎鉄達が綺麗にしてくれた。コンロをどうするが考えているとセレスさんがやって来た。


「商人ギルドマスター様がお見栄です」

「あっ、セバスが来てくれるって言ってたね、そこの部屋で良いかな?」

「はい、お連れしますね」


 と言い消えた、やっぱりセバスより上手やね、完全にわからん!


「ユタ殿、先日のカレー以来ですね」

「カレーぶりです! どうぞ!」

「失礼しますね」

「御茶です」


 セレスさんがお茶を出してくれる。


「えっと商談? お塩かな?」

「はい、以前こちらの街の分は御売りしたようですか、私は輸出向けで購入したいもので、お譲りお願いいたします出来ますか?」

「貴方には売りません」

「なっ!」

「無料ですので売れません」

「悪い顔しとるのぉ」

「え?」

「猪鹿蝶騎士団 商人隊隊長になって欲しくて、売上で少しだけで良いので、猪鹿蝶騎士団の活動資金を出して貰えれば現団員はですね。


 ★騎士団 団長 エス

   団員 奥さん、グロリア、エスパパ

 ★わーるどじゃんぷ隊 隊長 ユタ

   隊員 聖 紗々 三葉 葉月 まりあ

 ★侍女隊 隊長 リリ

   隊員 パラミス パミュ

 ★魔道士隊 隊長 シンディ

 ★鍛冶士隊 隊長 アルバト

 ★執事隊 隊長 セバス

 ★メイド隊 隊長 セレス」

 ★冒険者隊 隊長 ギルマス

   隊員 お兄さん? アルト

 ★錬金術隊 隊長 三葉の弟子

 ★商人隊 隊長


 商人隊隊長貴方になって欲しいです」

「戦うのでしょうか」

「戦うだろうな、カードやゲームでな」

「は?」

「友達になって遊ぼう騎士団です、別に傭兵団でも、衛士団でも何でもいいんですが、騎士団カッコいいでしょ(笑)」

「ははっ、はははっ!色々な組織、団体を見てきましたが、こんなに楽しくなる団は初めてです! 商人ギルドマスター テンシュ お仲間に入れさせて下さい!」

「歓迎します! セレスさん!」

「はい」

「タイラントカウ行けないかな?」

「落ち着いた個体もいますので大丈夫です」

「今夜、タイラントカウ祭り行けますか?」

「寝かした方が良い部分も有りますが、問題無いかと」

「今夜はタイラントカウ祭りだ!」

「やりましょうなの!」

「やったー!」×5

「セレスさん、葉月と食材の準備お願いできますか?」

「お任せを、セバスには招待客を任せます、エス様のご家族は?」

「エスさんと迎えに行くよ!」

「おいおい、デカい声するから来てみたが祭りか、今から迎えに行くぞ!」

「早くない?」

「妻と娘に助けて貰いたい事があるからな」

「あの私も参加良いのですか?」

「テンシュさんももちろん来ないと、嫌って言ってもセバスが引きずってきますよ?」

「では、私もお酒など御用意しますので一旦下がりますね」

「了解あっ! お塩ほいっと!」

「50トン!」

「まあまあ、夕方には来て下さいね」

「承知しました」

「エスさん行きますよ転移!」

 パッ


「到着!」

「執務室かよし!」


 ベルを鳴らす。


「お呼びでしょうか」

「グロリア久しぶり」

「ユタ殿!」

「グロリア、妻と父を呼んでくれるか?」

「はっ」


 消えた、流石セレスさんの弟子!


 エスさんは、執務室に溜まった書類をパサパサめくり、サインしたり印を押す。


 俺は暇なので書棚の物色、グさんのは宝物庫かな、あまり面白そうなのは無い、そんな事をしていると


 コンコン


「お連れしました」

「入れ」


 3人が連れ立って入ってきた。


「急になあに?」

「ああ、ダンジョン街で祭りがある、それに参加するため迎えに来た」

「あっ! そうだ、ネックレス忘れずに渡してね」

「そうだったな、母を呼ばねばな、グロリアすまぬが母を」

「来てますよ」


 中々の美魔女さんですね。


「おお、これをユタに貰ったのでな、4属性耐性 "極"付きのネックレスだ」

「国宝!」×4

「材料あったので作ったら出来たらしい(苦笑)」

「その通りです。なので肌身離さず付けて貰えると安心です」


 かたまっているので


「エスさん付けちゃって下さい」

「わかった」


 さささッと4人に付けてしまった。


「転移!」

 パッ


「到着、エスさん王命と説明お願いね」

「くっくっくっ、任された」


 俺は、バーベキューコンロを増産、鍛冶場で鉄板、網は苦労したが数は足りるだろう、後はと考えキムチあると嬉しいな行ってみるか、紅生姜買い忘れてたしそれもついでに買ってこよう!


 門まで転移!

 パッ


 通用口を抜け、もうお漬物屋さんで良いよな、すぐに到着したので入ります。


「こんにちわ!」

「はいはい、いらっしゃい」

「キムチって有りますか? 後、紅生姜も」

「ありますよ、どのくらいいりますか?」

「キムチは5壺と紅生姜1壺!」

「沢山買うね! キムチはこの壺だよ!」

「マジすか! 俺の身長の半分くらいある大きな壺やん! でも人数が、······5壺にします!」

「はいはい」


 お金を払い収納しました。


「ありがとうございます! また来ますね!」


 店を出て路地裏探したが人気があり、歩いて帰ることに。


 通用口を抜け閉めたら転移! テラスまで戻った。

 ぼちぼち集まり始めている、傭兵さん達も来てくれたんや! キムチは5壺で正解だったかな。


「ユタ集めたがこんなもんだな、傭兵が皆捕まったから祭りとしては人数揃ったろ」

「セバスありがとな」

「アルバトはもう来てるし、魔道士も冒険者はガキどもと一緒にって来たな、錬金術も三葉の嬢ちゃんと来てたぞ商人はほれ、馬車で酒持ってきたから大量だ」

「よし! 集まったし鉄板と、網焼き始めるよ!」

「きばれ!」


 鉄板と網を焼き、辺りが暗くなってきたので光さんよろしくお願いします! 辺りは昼間の様に明るくなり皆が集まり出した。


「団長! 開会の挨拶だ!」

「また俺か、まぁ、良い!」


「皆聞け! 今宵は無礼講である! 飲み食べ語ろう!」


「タイラントカウ祭! 始まりだぁぁぁー!」

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