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第148話 村人発見

 ぶよんぶよんと、あらゆるお肉を振るわせながら、俺達に向かって来るが、その進み具合は遅い、ほんの百数メートルを数分がかりで俺達にたどり着いた。


「ゼハーゼハーゼハー」


 ······


「ゼハーゼハーゼハー」

「何か、ご用がおありですか?」

「ゼハーゼハーゼハー」

「ゼハゼハ言ってて訳が分からんな(笑)」

「あはは、そう言うな、普段は歩きもしない奴だからな」

「ゼ、ゼハーゼハーゼハー」

「あはは、マジで何が言いたいか分からんな」

「どうしたのだ、何か言いたいことがあるならさっさと言え! 私は城に用があるから行くぞ」

「ゼハーゼハーゼハー」

「行こうか、いつまでたっても行けやんでこんなのに関わってたら、用があるなら付いてくるやろ?」

「うむ、では付いてくるがよい」

「アスタロト大公爵が帰ってくるまで暇やし、行こうか」

「は~い♪」


 俺達はぶよんぶよんの集団が息を整えるのを待たず、お城の方へ歩き出す。


「! ゼハー! ゼハー! ゼハー!」

「ゼーハー! ゼーハー! ゼーハー!」


 何か言っているようだが、俺達はスタスタ歩く。

 後ろからは、ゼハゼハ言いながらおもい足取りで付いてくる、わざわざゆっくり歩き、なんとか付いてこれるようにスピード調整中(笑)


 ユタ、どうして付いて来させる?

 あはは、アイリーンちゃん、これはユタさんが楽しんでるだけなの。

 だって、ぶよんぶよんだよ、それがゼハゼハ言いながら付いてきて、俺達がお城に入って付いてくるだろ? どうなると思う?

 悪さした奴らだから壁に当たるな。

 せや、たぶんさっき1度は中に入ろうとして、ぶつかってる筈やから、またぶつかったらおもろいやん♪


 そんなこんなでお城まで来ました。

 大きな扉は開かれたままで、手前は階段で10段ほど上らなくてはならない。

 ゆっくりと俺達は階段を上り、ぶよんぶよん隊は32名全員が階段を上りだす。

 俺達4人が入口をくぐり、ぶよんぶよん隊の先頭の数人が入口をくぐ······れず、後ろから押され潰れていく······


「あははは、なるほど、こうなるのだな」

「うぷぷぷ、ユタさんそろそろ、ぼよんって後ろに衝撃が行きますよ」

「3.2.1.ぼよん!」


 ぼよん ぼよん ぼよん


 ぼよんぼよんと、壁に当たった前への衝撃は、後ろへの衝撃に変わり、後ろにいた者達は階段を転げ落ちていった。


「よし、あいつらは放っておいて、やることあるんだろ」

「うむ、城の中は自由にしててくれて良いぞ、食事の時間になればまた呼ぶからな」

「分かった」

「は~い♪ 頑張ってね」


 アイリーン達を見送った後、俺とまりあは


「ユタさん、ダンジョンに頼んでどこかに排除出来たら楽なのにね(苦笑)」

「それだよな、ちょい上から探してみるか?」

「透明ローブ着て行きましょう♪」


 俺達はさっと、透明ローブを羽織り、上に転移。



「浮遊! どれどれ」

「ん~、あの辺り高い山がいっぱいありますよ」

「なんで、とりあえず行ってみようか、転移!」

 パッ


「おお、当たりかな? 神眼! 人が居るなぁ」

「でもこの山に囲まれているところで50人ほどしか居ませんよ」

「だな、見に行ってみるか、ナビダンジョンは分かるの?」

『ここまで来ても分かりませんね』

「私が! 神眼! ダンジョンは分かりませんが、人の集まっているところが魔力が集まってますね」

「よし、転移!」

 パッ


「到着! エルフさんやね、あの岩の下っぽいね」

『確認出来ました、ダンジョンです』

「やった~♪」


 なでなで


「えへへ、エルフさん達しか居ませんね、こんな隔離された様なところで、生活とか大丈夫なのでしょうか?」

「下に降りて調査してみる?」

「賛成ですね、行きましょう」


 俺達は降下し、小さな村に降り立った。

 素朴な建物が木に寄り添うように建てられていてエルフさん達は畑仕事をしている。


「ああ~、ここは使えないよな」

「ですね、この人達に迷惑はかけられませんよね」

『ここで良いと思いますよ、神眼すれば分かりますね(笑)』


「神眼! あらまあやね」

「神眼! あちゃぁ~ですね、盗賊さんじゃないですか、それも」

「グランドマスターまで居るな、ナビ、お宝セットね」

『は~い♪ 封印はしておきましょう、暗殺術を持っている人が半数以上居ますね、囚われてる人も居なさそうです』

「了解、収納!」

 シュ


 ピンクをプレゼントしておきましょう(笑)

 シュ


「完了」


「何だこれは! 外れないぞ!」

「服が無いぞ! どうなってやがる! グラマス!」

「俺にも分からん、ん? スキルも封印だと!」

「俺も封印されてるぞ! この首輪か!」

「外れないじゃないか!」



「よし、ダンジョン行こうか」

「食材か、素材が良いなぁ」

『は~い♪ 表示しますね』

「よし、転移!」

 パッ


「到着、迷宮タイプやね」

「ナビさん、ここも深いですか?」

『8300階層ですね』

「ぼちぼちですね」

「せやな、行くぞ!」

「お~♪」




「面白くないダンジョンですね」

「隠し部屋が1つも無いって、ふざけんな!」

「ミノタウロス倒して鉄の剣って、ふざけてます!」



『フィールドタイプに変更 完了しました。』

「後は、食材と、素材が、半分ずつドロップするように出来ますか?」


『ドロップ率 食材50%・素材50% 設定しました』

「ありがと~♪」

「よし、ありがとうな、これで良いダンジョンになったな」

「はい、そうだ、お名前は、アフロディーテ」


『アフロディーテ 登録しました』



「ユタさん1回帰る?」

「せやな、転移!」

 パッ


「到着、あら、ぶよんぶよん達まだいるやん」

「あ~忘れてました(苦笑)、早速送ってしまいましょうか?」

「せやな、ナビ、全員ポイントしてくれる?」

『は~い♪ オッケーで~す』

「ありがと、転移!」

 パッ


「入口前がスッキリしましたね」

「やね」


 ユタ、ごはんが出来たそうだぞ。

「あはは、タイミング完璧でしたね(笑)」

「ほんま、んじゃ、アイリーン、どこに行ったら良いんや?」

「すぐにご案内いたします」


 後ろにメイドさんが立っていました。


「うおっ!」

「ひゃっ!」

 パッ


「むふふ、驚いたようだな」

「成功しましたね、うふふ」


 俺とまりあは、驚かされたが、美味しい食事をいただいて、何故か後日に爵位をもらうことになった。

いつもお読みいただきありがとうございます。


これからも読んでもらえるように頑張ります。


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