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第130話 忘れ物をしていたので行ってきます。

 デッキチェアに座って、明けてくる海を眺めながら、まったり。


 もちろん膝には虎鉄を装備、左手に竿を、右手にグラスを装備。


 一月ちょっとの異世界生活で、北の森の1日以外で初めてのまったりだ。


 皆は持ち運びハウスを大量に出して寝てしまったから起きているのは俺達とまりあ、俺達は本当に眠くならなくなって時間もたっぷりあるし何をしようかと、あれやろう、これもしよう考え喋っているだけ、時間がゆっくり流れているような錯覚を覚えた。



 三日三晩続いた祭りが終わり皆が仕事や公務、約束事に学校とパラパラと転移して行き、残ったのが俺と虎鉄······。一応卵······。



「よく考えたら、もう1つ星あったよね」

『そう言えばありましたね(苦笑)』

『忘れてたんだ(苦笑)』

「あはは、完全に忘れてた」

『適当に行っちゃいますか♪』

「それ良いな、空から見て決めるか、昼間の方にポイント頼める?」

『は~い♪ 上空8000メートル付近で~す♪』

「よしゃぁ~! 転移!」

 パッ


「浮遊! おお? あの海から生えてるの世界樹かな?」

『大きいですから、そうだと思いますが、海に生えてるなんて中々気合いの入った世界樹ですね』

「確かに、人は居るの?」

『ツリーハウスになってますね』

「ほお、んじゃ透明ローブを······。着たままやったやん! 皆教えてくれやんかったよ!」

『あはは、見えますからね皆さんは』

「まあ、良いか、着替える手間が無くなったし」

『このまま降下しますか? ポイントしましょうか?』

「降下してみるよ、それっ!」

 シュ


 時速ってどれくらい出るんやろ?

『200キロ近くでスピードは上がらなくなりますね』

 そんなもんなんや、加速し続けるもんやと思ってた。

『生身で、そんなスピードで地面に着地したらぺちゃんこですね』

 やね、っと先端付近で、浮遊!


「到着! こんにちは、初めましてユタと言います」

『うふふ、初めまして、そんなところから挨拶されるのは初めてです』

「この世界にも浮遊の魔法は無いのですか? ならここまで上がってくるのは難しいですね」

『昔はありましたが、私の真ん中辺りまでしかこれませんでしたね、で神様はなぜ私にお声がけを?』


 ああ、分かっちゃってるんやね。


「大きな世界樹があったからね、何か困ってない?」

『ああ、そう言う事ですね、確かに魔力は取られてますよ』

「そっか、後実を取られたりは?」

『まぁ、取り返してもらえるようですね、世界樹(イルミンスール)世界樹(サラソウジュ)が教えてくれました!』

「お話出来るんやったね、ナビ、場所は分かる?」

『は~い♪ ポイントしました、木の下の方にお城まで枝に作ってます、そこの封印の間って書いてある部屋にありますね』

「封印? 封印されちゃってるの?」

『はい、なので魔力も流れ込まず育たないのです』

「了解、すぐに手元に······ダメやん! 置くところどないしょ!」

『クスクス、この星の私の真裏がちょうど魔力の集まる場所ですので、そこに置いてもらえれば』

「了解それまでは浮遊で行くか」

『私にも、お名前をいただけますか?』

「良いの?」

『はい、お願いします』

「ん~魔力供給!」


 むむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむ~!


『Lv MAX』

「名前は 世界樹(ボダイジュ)



世界樹(ボダイジュ)が誕生しました】


 世界に声が響き渡った


『ありがとう、これで下に陸地を作り枝から降りてもらえます』

「ん? そんなことなら俺がやっちゃうよ、まずは転移!」

 パッ


「世界樹の実を確保! ちょっとここで浮いててね、ナビ、海底を隆起(りゅうき)させるからどれくらいやれば行けそう? 後、魚や貝も移動させたいし」

『1時間くらい時間をもらえますか? そうすれば海の生き物達に、なるべくですが迷惑のかからない様に出来ます』

「良いよ、それまでは下の町? を見てくるよ」

『はいお願いします』

「人気の無いところある?」

『ポイントしますね』

「ありがと、ふむ、転移!」

 パッ


「到着、普通に地面みたいやん」

『それだけ大きな木なのですね、やはり住んでいるのはエルフですが小麦色ですね』

「人も居るけど皆小麦色や、たまに普通の人は居るけど冒険者みたいやね、んじゃ冒険者登録しに行こう! ローブを収納!」

『ナビしますね』

 うん、お願いね。


 ナビのナビで冒険者ギルドヘ。


 中に入ると


 どこも変わらないな、ダンジョン攻略の依頼ってあるのかな?

『ほんの少し離れた場所にありますね、未発見のものが』

 んじゃ、一応受けておこうかな。


 依頼の木札を見に行き、探すとありました、それを手に取り受け付けに向かう。


 数組のパーティーが並んでおり、最後尾に並ぶ。

 順調に前に進んでいき俺の番が来たと想ったのに


「あ、あの」

「ん? 俺?」

「は、はい! わ、わ、わ」

「わ?」

「私とパーティーを組んでくれませんか! はぁ、言えました」

「ん~と、じゃあ行くよ、今から受け付けやし」

「はい! 付いていきまする!」


 行きまする? る······?

 ま、まぁ良いか。

 カウンターへ進み


「冒険者登録と、この子とのパーティー申請と、依頼を受けますのでお願いします」

「分かりました、ではまずはこの用紙に必要事項を書いて下さい」

「はい」


 用紙に書き込み


 名前 ユタ

 年齢 9()→10

 武器 刀

 魔法 風


 間違えた(笑)


「お願いします」

「はいお預かりしますね」


 カタカタカタカタ

 新品のギルドカードを通す。


「ではそちらの方のギルドカードをお願いします」

「は、は、はい!」


 女の子はギルドカードをお姉さんに手渡す。


「はい、お預かりしますね」


 カタカタカタカタ


「パーティー名は」

「わーるどじゃんぷでお願いします」

「わーるどじゃんぷ」


 カタカタカタカタ


 打ち込んだ後ギルドカードを2枚通し


「依頼の木札を、はいダンジョンですね」


 カタカタカタカタ


 俺のギルドカードを通し


「はい、全て登録が終わりました、カードをお返ししますね」

「ありがとうございます」

「あ、あ、ありがとうございます」


 カードを受け取りカウンターを離れ、外に出ないで食事処に向かい、テーブルを確保。


「ちょっとここで待っててくれる?」

「はい、い、居なくならないで下さいね」


 何か捨てられた仔犬のようでうるうるしている。

 なでなで


「虎鉄、一緒に待っててあげて」


 パーカーから虎鉄を出して女の子の手に渡す。


「猫さんです。もふもふです。」

「すぐに戻ってくらから」

「はい」


 虎鉄に夢中で離れたのに気が付いていない様です。


 まっすぐ買い取りカウンターに行き、おっちゃんに話しかける。


「マーマンの魔石があるんやけど、買い取り大丈夫?」

「おお、大歓迎だ、出してくれ」

「はい」


 ナビ、100個ポイントしてね。

『は~い♪』


「ここで大丈夫ですか?」

「ああ、出してくれ」

「では」


 ガラガラガラガラガラガラ×100


「どわぁぁぁぁぁぁ~!」


 いただきました!


「いくつ出しやがった!」

「100個だよ、もっと欲しいの?」

「いやいや、1回しまって10個ずつ出してもらえるか?」

「収納、ほいっと!」

「ふむ、マーマンで間違いないな、ギルドカードを出してもらえるか」

「はい」

「なんだ? Eランクでこれを倒せるのか!」

「さっき登録したてだぞ」

「そう言う事か、またに居るらしいからな、修行が終わってからしか登録しない奴が」

「まぁ、そんなところかな」

「よし、つぎの10個だ」

 ・

 ・

 ・

 ・

「確かに100個あったぜ、マーマンはCランクの魔物だぞ、ほら報酬だ」

「ありがとう、またね」

「次も小分けで出してくれよ」

「あはは」


 買い取りカウンターを後にして、食事処の席を見ると、周りにはおっさん達がバタバタと倒れていて、いなばがいた(笑)


「いなばありがとう」


 なでなで


「にゅふふ」

「虎鉄に呼ばれたのか?」

「そう、パーティーに入った子が危ないよ~って」

「そうか虎鉄もありがとうね」


 なでなで


「ごめん、お待たせしちゃったな」

「い、いえ大丈夫です」

「せや、いなばは登録しないの?」

「私は戻って泳ぎの練習だから、また今度にする」

「あはは、頑張ってるんや」

「うん、今度一緒に泳ごう」

「分かった」

「楽しみ♪ じゃあ行くね」


 とてとてとてとて


 いなばは帰っていった。


 俺も席に座り、収納からジュースを出して、女の子の前に置いた。


「さて、転生者の君が俺に声をかけたのは偶然じゃないよね?」

「わ、わかるのですね、昨夜の夢で貴方が出てきて、一緒に元の世界の友達を探してくれたのです」


 話はこうだ


 生前ケンカしたまま死んでしまって異世界に転生。しかし最近は特に多く転移者が、ちょこちょここの世界に来るようになった、そこにケンカ別れをした子が来ていて俺と一緒に探しまわる夢を見たそうだ。


 おい、ちょこちょこ? マジか!

『相当な数ですよ、勇者は居なさそうですし、弱すぎです、スキルが』

 そうなの? 召喚者と転移者と違うのか?

『見たところ、召喚者にはオマケが付いている感じですね、転移者にはオマケがないので一般の者達と変わりませんね』

 まぁ、1度見てまわるしか無いのかな、今はこの子の友達からやね。

『はい』


「夢か、探す前に準備しよう、君は賢者だよね」

「はい、分かるのですね、神様には大賢者には成れるかもと言われたので魔法は頑張ってます」

「よし、付いてきてくれるかな、鍛冶をして武器と防具造るから」

「造る?」


 ?を浮かべながら付いてくる(笑)


 女の子を路地裏へ連れ込み······。人聞きが悪いな(笑)


 入り、人影がないことを確認して近くの島に転移!

 パッ


「はへ? テレポーテーション! 超能力ですか!」

「違うよ、古代魔法の転移って魔法だ」

「魔法ですか! わ、私にも出来ますか?」

「うん、教えてあげるよ、でも少し待ってな、武器と防具を造るからね」

「はい」



 カーン カーン カーン


 カーン カーン カーン


「よし、良い出来やね、これを装備してくれる?」

「はい!」


 着替えている間にサルエルツナギに服を改造やね、スラさんは今出動し、入って行った。


 裁縫! ほいっと!


 色は黄色系にしました。


「装備しましたが、私、一瞬裸になりませんでしたか? 服が変わってますし」

「気のせいだ! たぶん! 服は動きやすいように造り替えたからね」

「そうなんですね、それと、どうですか似合ってますか?」

「うん、バッチリ黒髪だし俺的には完璧だと想うよ」

「それにこれ、刀なのですね、2本ですから二刀流ですね」

「そうだぞ、そのつもりで造ったから」


 ナビ、そろそろ行けるか?

『はい、ツリーハウスも地上に転移させる位置までポイントしました、ちなみに世界樹(ボダイジュ)の根元から1キロは近付けない様に壁も造る様にしました』

 了解、先にやっちゃうか


「ちょっと魔法使うけど驚かないでね」

「? はい」

「行くよ~! 全開! ほいっと!」


 それはもう、これ以上は無いってくらい魔力を込めましたよ。


 半径が50キロの島が出来ちゃいましたし。


 ただの更地に家が建ち並んでいるだけだったので、潮風に強い木や草を生やして緑の島にしちゃいました。


 お城は隔離するために、アルカトラズの様に離れ小島にしておきました(笑)


 ナビ、ダンジョンはどの辺り?

『足の下ですね』

 地下に入口タイプなんやね。んじゃ先に世界樹(ボダイジュ)の実を置きに行こうか、陸地なんだよね? まさか海?

『大陸ですよ、砂漠ですね表示しますね』

 ありがとうね、人影なんか全然無いね(笑)、んじゃ、世界樹(ボダイジュ)の実も一緒に転移!

 パッ


「到着、魔力が集まるのはここやから、そ~と設置。ほいっと!」


 ストッ


「はわわわ、また転移ですね! 砂漠ですか? それに大きなリンゴ?」

「せやね、世界樹(ボダイジュ)の実だよ、んじゃこの周りだけ不可視の付与をして緑いっぱいの場所にして、入れない様に結界張ってみようかな、ほいっと!」


 半径20メートルほどだけ草木が生え実を、囲むように生やした。


「ひゃわわわ! 森になりましたよ! それにさっき頭に響いた名前が出た気がするのですが、それの実ですか!」

「うん、頼まれてね、この実はお城にずっと封印されちゃってて魔力を吸収出来ずにいたから、持ち出してここに置いて欲しいって頼まれたんだ」

「そうなのですね、はぁ~転生ですので異世界と言うことは分かってましたが、ここに来て1番今日が異世界感を感じていますよ」

「あはは、まだまだこれからだよ、まずはさっきの島に戻ってダンジョン攻略からやね」

「おお~ダンジョン攻略ですか! 私が一緒に行って大丈夫ですか?」


 首を傾げる、耳はエルフやけど黒髪が綺麗な可愛い子やね。


 ナビ、ダンジョンの表示してくれる?

『は~い♪』

 フィールドタイプやね、虎鉄も走りやすそうやし良いやん。


「もちろん、俺が守るから大丈夫、虎鉄も一緒にね」

「虎鉄ちゃんもですか、よろしくお願いします」

「それじゃあ行きましょう! 転移!」

 パッ


「到着」






いつも読んでくれて本当にありがとうございます。

第4章開始です。


  ↓の☆☆☆☆☆で評価してもらえると励みになります。


これからも読んでもらえるように頑張ります。



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